Panasonic Green Impactに対する実装設備の取り組み
技術特集
パナソニックは、2017年に「パナソニック環境ビジョン2050」を策定し、ステークホルダーからの期待、要請に応えていくためパナソニックが目指す姿を定めました。2022年4月以降は更にこの考え方を進化させ、自社の事業に伴うCO₂排出の削減と、社会に対するCO₂削減の貢献を「Panasonic GREEN IMPACT」と名付け、お客様や社会にその成果をご報告していきます。徹底したエネルギー使用量の削減と、クリーンエネルギーの創出・利活用の拡大を通して、パナソニックは「GREEN IMPACT」を拡げ、お客様や社会と共に、カーボン・ニュートラルを目指します。
https://www.panasonic.com/jp/corporate/panasonic-green-impact/challenge.html
パナソニック コネクト社プロセスオートメーション事業部が実装設備で取り組んでいる事例
またこれに呼応するようにICT機器や自動車制御部品を主力とする電子機器組立業界においても、最近ではコーポレートレベルでの取組方針のみならず、プロダクトレベルでのCO₂排出数値を求められるようになり、CO₂排出に対する考え方(成熟度)と具体的取組に関する透明性が求められるようになりました。
パナソニック コネクト社プロセスオートメーション事業部では、実装設備において①お客様の商品使用によるCO₂排出量の削減②お客様の使うエネルギーを削減に取り組んでおります。その事例をご紹介いたします。
1. お客様の商品使用によるCO2排出量削減について
まずは"お客様の当社商品使用によるCO2排出量削減"の取組みです。当社実装機は2013年モデルと比較してエネルギー効率を向上させることで、現行モデルでは34%の消費電力の削減を達成しています。
更には生産待機時の消費電力削減に向け、真空ポンプとファンモータのアイドリングストップに現在取り組んでいます。稼働中、待機中両方のエネルギー削減を継続して推進していきます。
2. お客様の使うエネルギー削減について
次に廃棄物の削減と、作業現場の移動の削減についての事例をご紹介させて頂きます。
まず廃棄物の削減については印刷機の材料廃棄量の削減の事例をご紹介いたします。
ご紹介の自動化機能により、オペレータの手作業と比較して、年間約68kgもの廃棄はんだ量の削減が可能となります。
※ あるお客様工場事例をもとに試算
・稼働:200日/年
・ライン:SMT x 1ライン
・機種切り替え:10回/日
・はんだ使用量 : 3g/枚
次に作業者の作業負担軽減の事例をご紹介させて頂きます。
設備エラーはいつ発生するか分かりません。現状では設備エラーが発生すると、設備がシグナルタワーやブザーで異常を伝えることで呼び出された作業者が該当設備まで移動して対応を実施しているのが現状です。
リモート操作機能はその状況から作業者を開放し、作業者の負担を軽減します。エラーが発生するとPCにポップアップ通知され、かつリモート設備操作によるエラー対応が可能となります。
従いエラー対応を現場に居なくとも実施できる為、作業者はもはやいつ発生するか分からないエラー対応の為にラインに常時張り付いている必要はありません。またナビゲーション機能では、部品供給やフィーダー段取りに対して効率的な指示が与えられるため、計画的な作業が可能となります。
同様に設備の突発エラー対応の自動化の事例をご紹介させて頂きます。突発エラーに対して、自動吸着位置ティーチ、自動ピッチ切り替えなど、設備が自動的に復旧処理を行います。将来的には、突発エラー対応だけでなく、設備が自律的に制御する範囲を広げることで、人に頼らない高品質のものづくりを実現していきます。