アルプスアルパイン株式会社様
古川第2工場
属人的だった生産計画作成業務を自動化し、生産性向上。
課題
車載モジュール製品の生産において、近年多品種小ロットの生産が増え複雑化。生産計画の作成にもノウハウ・スキルが必要で時間もかかっていた。
解決策
MFOを導入することでSMTフロアの複雑な生産計画の作成を自動化し、生産計画作成にかかる時間を大幅に短縮することができた。
国内でMFOを活用した生産計画立案の自動化を進め、今後は海外工場11拠点にも展開。グローバルで同じ管理をすることで経営層も常に監視できる体制を構築していきたいと考えています。
背景
多品種小ロットの生産が増え、生産計画の作成が複雑化
「近年、車載モジュールの生産において多品種小ロットの生産が増えてきております。生産計画の作成業務はより複雑化しており、生産計画を作成するのにノウハウも必要であり時間もかかっていました。加えて機種切り替えも数多く発生、停止ロス時間が長く発生し、生産数量が上がらないことも課題でした。」(三浦様)
導入理由
生産計画作成時間を短縮するため
「多品種小ロットの生産はどうしても機種切替が多く発生します。特にアルプスアルパインではデュアルレーンのラインで実装しているため、生産計画の作成にはノウハウも必要ですし、時間もかかります。属人的な生産計画作成業務を省人化するため、パナソニック様に相談してMFOの導入を決めました。」(三浦様)
生産計画の精度を上げるため
「生産計画を立てる、もしくはシミュレーションをするのは、計算がとても面倒であり、時間もかかり苦労していました。そして生産計画の精度が低いと効率的な生産はできません。MFOを使えば、自動でシミュレーションでき、その精度も高いため、現場での導入を推進しました。」(佐々木様)
導入後の効果
生産計画の作成時間短縮+精度向上
「MFOを活用する前は、私がシミュレーションしたり計算したりで大体半日かかっていた作業が、MFOを使用することで計画立案に5分もかからずできるようになりました。予め必要なデータを登録する必要はありますが、それ以上に大幅な時間短縮ができたことに加えて、高い精度の生産計画を作成できるようになりました。」(佐々木様)
製造オペレーションオプティマイザー「MFO」の導入事例
印刷機・実装機のハードウェアに加えて、各種ソフトウェアを導入した感想やその効果を責任者と現場担当者の目線からお話いただきました。
実装ラインが並ぶ古川第2工場の様子
今後の展望
EV化はチャンス、増える電子部品への対応力
「EV化が世の中では進んでおり、コックピット内に使用される電子部品も増えています。パナソニックと一緒に部品の対応力を上げる取り組みを進め、更にはシステムによる自動化・省人化も進めていきます。パナソニックが掲げる“Autonomous Factory”の構想は我々と同じ思想なので、今後も共創活動を通じて切磋琢磨しながら取り組みを進めていきたいと考えています。」
人に頼らない仕組み作りで「車載品質」を実現
「MFOはSMTフロアの全体最適を目指しており、この機能もパナソニックと一緒に改善しながら使っていきたいと考えています。品質に関しては「人」に依存する内容を全て管理することは非常に難しいため、最終的には「設備側」で全て管理できるような仕組み作りを推進していきたいと思います。」
お客様紹介
アルプスアルパイン株式会社 古川第2工場
古川第2工場は2019年に稼働を開始した国内最大の製造拠点です。環境を考慮した地中熱の利用空調や太陽光発電を備えており、車載モジュールの製造拠点でもあります。日本で培った生産技術をグローバルに展開するマザー工場として、日々品質向上に向けた改善を進めています。