誰かのハッピーは自分のハッピー
タイ バンコク出身の国本チャドさんは、タイで大学を出て働き始めたころ、日本で学ぶアジアの留学生を支援するパナソニックスカラシップに内定。
京都大学大学院情報学研究科を卒業後パナソニックに入社し、調達業務やマーケティング業務を経て、自らの意思でパナソニック コネクトに異動しました。
自分自身に明確なミッションとゴールを掲げて突き進むチャドさんの行動力とパッションには、周りの人を自然と引き寄せる強さがあります。
国本 チャド
メディアエンターテインメント事業部
クリエイティブなアイデアでお客様の課題を解決
なぜパナソニック コネクトへの異動を希望されたのですか?
これまで裏方のお仕事を通して多くのことを学んできましたが、そろそろ自分の商品を担いでお客様に直接価値をお届けする仕事がしたいと思ったからです。それが出来る会社として、パナソニック コネクトを選びました。グローバルでダイバーシティを推進していることや、BtoBの世界でより広く社会に貢献できることへの期待が大きかったですね。
現在はメディアエンターテインメント事業部でどのようなお仕事をされていますか?
全世界のテーマパーク向けに、主にプロジェクターを使った空間演出デザインの提案を行う仕事です。昨今のテーマパークのアトラクションは、ただ動いたり光ったりするだけでなく、非日常の感動体験を演出するため、より高い没入感が求められるようになっています。これは全世界でのトレンドです。あるテーマパークでは2014年との比較でプロジェクターの数が10倍以上に増えています。それほどアトラクションにとって欠かせない存在になりつつあります。
夢のある壮大なお仕事ですが、簡単ではないこともたくさんあるのでしょうね。
テーマパークやアトラクションを実際に設計、デザインされているコンセプトデザイナーやクリエイター、設計会社、エンジニアリング会社など、さまざまな方々とコラボレーションしながらプロジェクトを進めるのですが、彼らのアイデアを当社の商品を使ってどう実現していくか、また、どうしたら彼らの先にいるエンドユーザーにアトラクションを楽しんでもらえるかを常に考えながら仕事をしています。
お客様の期待値はどんどん上がっているので、メーカーならではのクリエイティブなアイデアでお応えするべく毎回必死です。まずお客様の課題に目を向け、周りの関係者と共有し、一緒に議論を重ねながら解決策を考え、パナソニックとしてのベストな提案をするように心がけていますね。具体的な例を申し上げますと、コロナ過でお客様を呼び戻す為に、新たな感動体験を求められており、当社独自技術である高速追従マッピングのご提案などを進めています。
写真協力:
メディアエンターテインメント事業部 カスタマーサービス部 部長 堀部 修司
メディアエンターテインメント事業部 事業開発センター 課長 原 吉輝
メディアエンターテインメント事業部 先行ソリューション技術部 奥 正基 ※カメラマン
大きな壁を乗り越えた先に成長が見えてくる
チャドさんにとって「仕事」とは何ですか?
第一に、『社会への貢献と共に自分を成長させてくれるもの』です。たとえば、当社が提案するアイデアや技術がビジネスを継続するための推進力になり、テーマパークに来場されるお客様を笑顔にします。もちろん、自分一人の力では何もできません。足りない部分に気づいたら補う努力をします。気づきはチャンスですし、信頼は貯金です。簡単な課題は自分の成長につながりませんから、大きな壁にぶち当たったときほど成長のチャンスだと思うことにしています。それを乗り越えてこそお客様に価値を届けられるし、より大きな達成感を味わうこともできます。当然ながら次のステップにもつながりやすくなりますよね。
第二に、仕事とは『良い出会いを作るもの』です。これまでにも仕事を通じてたくさんの人と出会い、自分の視野がずいぶん拡がりました。一人の力では作り出せない貴重な出会いばかりです。大きなミッションを成し遂げたメンバーとは、これからも大切な関係を築いていきたいと思っています。
チャドさんのお仕事は、プロジェクトに関わる人たちの多様な考えをとりまとめて価値を作っていくわけですから、多様性はほぼ日常ですよね。
そうですね。常に”違う”という前提でディスカッションのステージに立っています。逆に勉強させてもらえてありがたいと思わないと自分の視野が狭くなります。多様性は新しい発想を生み出しますし、アウトプットを最大化できる可能性も拡がります。自分と違うって、実はなかなか刺激的なのです。
社会に貢献し続けることが人生のミッション
プライベートでもテーマパークが大好きだとか…。
はい、大好きです。出張先でオフの時間を利用して近くのテーマパークに足を運び、最新のアトラクションを体験するために何時間も並んで待つこともあります。自分が関わった商品やサービスが使われているアトラクションでお客様が楽しんでいる姿を見ると、やはりうれしいですね。休日は家族と過ごす時間を大切にしているのですが、主人と二人でテーマパークに遊びに行くこともあります。
社会に貢献し続けることが人生のミッションということですが、仕事に限らず、この先に挑戦してみたいことや、思い描いている夢はありますか?
実は、チャリティやボランティアに興味があり、実際に少しずつ活動をしています。タイは熱心な仏教国で、辛いときは寺院に足を運ぶ文化があるのですが、寺院がない地方に母と知り合いとで協力して建てたり、学校の壊れた屋根を修理したり、学用品を寄付したり、地方の病院に不足している医療機器をお届けしたりしています。
いずれはNPO組織を立ち上げて、みんなの力で何かしたいという目標があります。リターンは一切求めていません。単純に自分だけハッピーなのはずるいと思うのです。自分のためだけでなく、多くの人を幸せにしたいです。
すばらしい行動力ですね。しかも、どこまでも謙虚で、周りの人たちがチャドさんに引き寄せられる理由がわかりました。
ありがとうございます。グローバルに貢献できる会社を選んだのも、他人の役に立つ人間になりたいという強い思いからです。もちろん、自分が成長しないことには何も始まりませんから、これからも自分のミッションとゴールを見失うことなく行動してきたいと思います。