山崎 雄也

大学院を卒業後、新卒で入社して17年目を迎えた山崎雄也さんは、長きにわたりビジネスコミュニケーション事業の分野に身を置き、主にIP電話のソフトウェア開発、システムエンジニア、商品企画を担当してきました。現在は、これまでの経験を買われ、顔認証事業において商品企画および開発推進業務に従事しています。テクノロジーの最前線で働く山崎さんは、職場で第一号となる男性育休を取得。かけがえのない時間を家族と共有したことで、大きな変化を感じています。
 

山崎 雄也
現場ソリューションカンパニー


すべてはお客様のために・・・ アンテナを張りめぐらし自分をアップデートする

改めて入社後の16年間を振り返ると、この間のテクノロジーの進化はめざましいものがありますよね?

本当にそうですね。テクノロジー市場は変化のスピードが速いだけでなく多様化も進んでいますから、外に目を向けて、自分の視野を広げたり、世の中の今を感じたりしながら、自分をアップデートし続ける努力が求められます。プライベートでも常に学びの時間を捻出するようにしています。

また、商品企画という仕事柄、誰かに何かを教えてもらうのではなく、お客様が何を求めているのかを汲み取って、事業としていかに実現していくかを考えていくことになります。市場を創っていくという意味でもやりがいのある仕事です。自分が成長することでお客様の喜びに一歩でも二歩でも近づけたと思える瞬間は嬉しいですね。言葉にすると薄っぺらになりますが、お客様の笑顔に立ち会えたとき、お客様から感謝されたとき、この仕事をやっていて良かったなと思います。
 

常にアンテナを張り、感度を高めておく必要がありますね。

外に目を向ける、というのは社外だけに限りません。パナソニックの他のカンパニーや事業部も同様です。そのために、さまざまな事業領域の担当者との意見交換を通じて多様な発想につなげていく取り組みにも力を入れています。今をベースに未来を考えると今やっていることが軸になってしまうので、10年後や5年後からバックキャストするアプローチが重要です。


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不安はありながらも「男性育休100%宣言」が心強い味方に

重要なポストで忙しくお仕事をされている中で、育休を取得することに不安や抵抗感はありませんでしたか?

周囲の男性で育休を取得した人がいなかったので、不安も迷いもありました。数年前までは、『男性が育休なんて・・・』という空気があり、とても育休を取得できる雰囲気ではなかったのも事実です。そんな中で育休取得を大きく後押ししてくれたのが、2019年9月に会社として表明された『男性育休100%宣言』でした。

樋口社長のもとでスタートした“カルチャー&マインド改革”の取り組みの1つですね。会社が整備した「男性のための育休ガイドブック」があるそうですが・・・。

ガイドブックに取得のルールや取得方法、具体的な手続きがわかりやすくまとめられていて非常に助かりました。実際の手続きでも、人事部門が親身になって対応してくれました。もちろん、所属部署のメンバーが気持ちよく取得を促してくれたおかげでもあります。単刀直入に『育休を取得しようと思う』と伝えたら『いいんじゃない?』と歓迎してくれました。2週間という短期間でしたから、仕事を優先順位と納期で整理してチームメンバーに引き継ぎ、急がない仕事は復帰後にやることにしました。
 

育休中の毎日はいかがでしたか?

想像を絶していました。大変過ぎて時間や日にちの感覚がなくなったくらいです。妻と分担するのではなく一緒に取り組んだので、昼も夜も関係なく3時間ごとにミルクをあげ、オムツを替え、寝かしつけをしての繰り返しでした。次のミルクの時間まで延々泣き止まないこともありましたし、こんなことがいつまで続くのだろうと不安になりましたね。大変さを身をもって体験し、育児を”自分ごと”として捉えることができたのは大きな収穫です。気づいたら2週間が終わっていました。
 

育休中に仕事のことが頭をよぎることはなかったですか?

ちょうどプロジェクトの切れ目だったこともあり、育児に専念できました。仕事のことを考える余裕がなかったのも事実です。もし育休を取得していなかったら、妻が24時間をどう過ごしているかということもわからないままだったでしょう。育児が”自分ごと”になったことで、仕事と育児の両立を心に誓いました。なにより、子供が日に日に成長していく様子や、その日その瞬間にしか立ち会えないような変化を妻と共有できた時間は何物にも代えがたく、自分の大きな財産になりました。


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かけがえのない瞬間を大切な家族と共有しよう

復帰後の仕事に何か変化はありましたか?

考え方の変化がありました。育児体験を通じて、社員それぞれにさまざまな事情を抱えながら働いていることに改めて気づかされ、お互いの考え方、価値観、ライフスタイルを理解し、認め合う組織風土の大切さや、多様性を受け入れた上で組織としての生産性を高めるチームづくりを意識するようにもなりました。
 

育休を取得することによるメリットは、職場でどのように共有されましたか?

男性の育休取得のハードルを下げる取り組みも重要ですが、一方で、本人の育休取得のモチベーションを上げる取り組みも必要です。微力ながらお役に立てればと思い、周りに実体験を話したり、ガイドブックの存在を伝えたりしています。たまたま私の周りがベビーブームで、すでに2人の男性が私の後に続く形で育休を取得しました。
 

最後に、まだ育休取得を躊躇している男性に向けて、メッセージをお願いします。

ぜひ取得してほしい!の一言に尽きます。いざ向き合ってみると、子供は『まさか!』と思うほど日々成長していきます。そんなかけがえのない瞬間を家族と共有できる貴重な機会を逃さないでほしいですね。また、妻への理解や夫婦間の信頼関係が深まり、今後の人生のライフステージが一段と豊かなものになると思います。
 

やがて「男性育休」という言葉そのものが要らなくなる時代が来るといいですね。

そうですね。そのためにも、取得実績を増やしていく必要がありますね。子供は本当にかわいいです。宝物です。みなさん、ぜひ育休を取得しましょう。


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