顔認証ソリューション
パナソニックの顔認証は、40年以上に渡るカメラの画像処理で培った画像を鮮明にする技術と、顔の特徴を学習するディープラーニング技術の応⽤により、NIST(米国国立標準技術研究所)の顔認証ベンチマークテスト(NIST FRVT 1:1)において、世界最高水準※1の評価を獲得しました。
※1 2022年11月6日のNIST(FRVT 1:1)経年変化評価において、Mugshot(人種・経年変化を含む正面顔データ、他人受入率:10万分の1)で世界1位を獲得しました。同時にBorder(顔向き・照明変動を含むデータ、他人受入率:10万分の1 )で世界4位、KIOSK(下向き・見切れデータ、他人受入率:10万分の1 )でも世界5位にランクインするなど世界最高水準の評価結果を得ております。
顔認証とは
顔認証は、⾼いセキュリティと⾮接触で安⼼して使える利便性の⾼い認証技術のひとつとして、活⽤シーンもますます拡がりを⾒せています。この顔認証の仕組みや顔認証技術で実現できることを解説します。
本人確認における⼀般的な課題
本人確認ソリューションには、以下のようなことが求められています。
なりすましの防⽌
オンラインでの本⼈確認の増加、受付窓⼝での本⼈確認における負担軽減需要の⾼まり、チケットの不正転売防⽌策強化を背景とした、なりすまし防⽌施策が求められています。
マスク・サングラス着⽤時の確認対応
顔のパーツを覆ってしまうマスクや、サングラス、メガネの着⽤時でも、スムーズに確認できること、また、個⼈の印象が変わるメイクや経年変化における確認精度も求められています。
⾮接触(タッチレス)による確認対応
本人確認するための装置などに直接触れずにすむ、衛⽣⾯に配慮した⾮接触対応が求められています。
パナソニックの顔認証ソリューション
お客様やパートナーとの共創で、さまざまな業界の社会課題解決や、新しい価値創造を目指します。
顔認証ソリューションの強み・特⻑
実装デザイン
利用と運用を最適化
エンドユーザーにとっての使いやすさと、企業様にとっての導入・運用のしやすさ。ユーザビリティも、顔認証の重要な機能のひとつと、私たちは考えます。100年にわたって暮らしと社会に応える製品を生み出してきたパナソニックだからこそ、設置する用途や環境に合わせて最適な顔認証システムをお届けすることができます。
ユーザービリティを追求した空港の顔認証ゲートが、グッドデザイン賞を受賞
⽻⽥空港、成⽥空港、中部空港、関⻄空港、福岡空港、新千歳空港および那覇空港などで導⼊されている顔認証ゲートでは、顔認証による本⼈確認で厳格かつ円滑な⼿続を実現。⾃然な認証を⽬指して、パスポートリーダーにパスポートをかざしてから、顔認証カメラに視線を向けるまでの動きが最短になるように設計。また、カメラを意識させないハーフミラー仕上げや、⼈の円滑な動きを実現するために進⼊部の間⼝を広くし、スーツケースなど⼿荷物が置けるスペースも⽤意しました。さらに、遠くからでも視認性の⾼い誘導表⽰や、気持ちを和らげるカラーリングに丸みを帯びたカタチを採⽤し、誰もがストレスなく使える顔認証を徹底的に追求しました。この顔認証ゲートは2017年グッドデザイン賞を受賞しました。
顔認証技術
世界最⾼⽔準※1の認証技術で、マスク着⽤時の認証率99.9%※2を実現
パナソニックの顔認証は、⻑年培ってきた画像処理技術に加え、ディープラーニング技術を応⽤。顔の⾓度の違いや経年による変化、メガネやマスクをしていても、世界最⾼⽔準※1の精度で顔を認証することができます。
⼊退室ゲートのような利⽤シーンの場合、登録する顔画像が顔認証に適しているか事前に⾃動でチェック。不適切な画像の場合は再撮影を通知します。駅や店舗のような利⽤シーンの場合は、さまざまな環境・空間であっても最適な画像を捉えられるカメラの設置・調整⼒で認証エンジンの機能を最⼤限に発揮させることができます。
※1 2022年11月6日のNIST(FRVT 1:1)経年変化評価において、Mugshot(人種・経年変化を含む正面顔データ、他人受入率:10万分の1)で世界1位を獲得しました。同時にBorder(顔向き・照明変動を含むデータ、他人受入率:10万分の1 )で世界4位、KIOSK(下向き・見切れデータ、他人受入率:10万分の1 )でも世界5位にランクインするなど世界最高水準の評価結果を得ております。
※2:1:1認証における他人受入率10万分の1のときの本人受入率(当社社内評価)
セキュリティ
セキュリティ技術
顔認証で得られた顔特徴量データはクラウドサーバ上に保管され、パナソニックの厳格な情報セキュリティ基準に従って安全に管理します。また、お客様の管理サーバを設置して、システム内に顔画像を残さない運用も可能です(個別対応)。
情報管理力
技術に加えて、長年の知見による個人情報を守るための人的ノウハウとコンプライアンスを周知徹底。監視カメラや決済端末国内シェアNo.1の実績が裏打ちする、セキュリティ分野におけるパナソニックの高い信頼を、顔認証に。企業様は個人情報を適切に管理でき、安心して運用することができます。
活用シーン
オフィスで
オフィスにおける高いセキュリティと経費削減の両立。ICカードを取り出す手間がなく、ウォークスルーでセキュリティゲートを通るだけで認識。来訪者の顔写真を3ステップで簡単登録後、即時利用が可能です。カード紛失や盗難リスクがなくなり、再発行の手間も不要です。
導入効果:
- 事前品質チェックアルゴリズムを搭載し、顔認証に最適な画像登録を選択することで、スムーズな入退室を実現。社員の方、来訪者の方ともにストレスフリーな安心のオフィス空間を構築。管理者による一括登録も可能です。
- お客様の勤怠管理システムと連携し、入退室時の顔認証と合わせて勤怠管理することができます。従業員による、勤怠入力が不要となり、正確な勤務時間を自動で記録することが可能になります。
- 物理的な鍵も使用され続けているオフィスにおいて、顔認証を搭載した鍵管理機と顔認証クラウドサービスを組み合わせることで鍵の管理をカードレス化することができます。従業員や清掃・点検業者に受け渡す鍵を高いセキュリティレベルで管理できます。
空港で
円滑な顔認証で、出帰国手続の合理化をサポート。
事前登録が不要。国際空港では、パスポートのICチップ内の顔画像と、「顔認証ゲート」で撮影した本人画像との照合により、空港での厳格かつ円滑な出帰国手続の合理化に貢献します。
導入効果:
- カメラを意識させないユーザーインターフェイスを採用し、利用者の心理的圧迫を軽減。さまざまな置き方に対応するパスポートリーダと併せ、円滑な手続環境を実現します。
- 世界最高水準※1の顔認証エンジンにより、利用者の経年・化粧・画質等さまざまな条件に対応。
- 実証実験に基づく「空間デザイン・運用全体設計」により、限られたスペースで最適な配置が可能です。
病院・薬局で
接触による感染リスクを低減しながら、医療現場の受付業務の負荷を軽減。
病院・診療所・薬局等の受付で患者自身がマイナンバーカードを置き、カメラで顔認証をすることで厳格な本人認証が可能です。さらに、患者本人の同意を得た上で取得した資格情報を、医科・調剤向け医事コンピューターに取り込むことが可能となり、さらなる医療現場の業務効率化を支援します。
鉄道・バスなどの公共交通機関で
運賃が必要な鉄道やバスに顔認証でスムーズに乗車ができます。
あらかじめ顔情報と決済情報を交通機関に登録することで、改札口や乗車口に設置したカメラで顔認証をおこない、チケットフリーの乗車ができます。
店舗で
店舗内での迷子を探す時間を短縮し、さらに商品ロスに対応。
迷子探しの依頼主(店舗を訪れたお客様)のスマートフォンに保存されている写真を使って、スピーディーで効率的な迷子探索をサポート。また、不審者検知による商品ロス対策や、決済に活用することで手ぶらショッピングの実現にも貢献します。
導入効果:
- 動いていても、暗い場所であっても、カメラが顔画像を自動調整して高精度な顔認証を実現。動きまわるお子様の早期発見に寄与。
- 30,000人の顔登録が可能で、ショッピングモールなどの大規模施設においても安全な運営環境を構築。映像監視システム一体のオペレーションが可能で、業務負荷を大幅に軽減します。
- ディープラーニングを応用した世界最高水準※1の顔認証技術による入店管理・決済を実施。円滑で確かな新しい買い物体験を実現。
アミューズメントパークで
来園者の利便性向上と、従業員の時間と労力を有効活用。
遊園地のアトラクション利用時や再入園時の顔パスを実現。登録も簡単で、来園者の安心で便利な園内体験をサポートします。
導入効果:
- チケットの種類別オペレーションを考慮した、顔登録→認証→入園→乗車→退園の一連の流れをスムーズに行える設計。年間200万人を超える入場者数の大型運用に対応。
- 従来のビジネスモデルからの転換により、従業員の働き方改革を実現し、効率化による売り上げ拡大に貢献。
- アトラクションの入退場記録を分析して、今後の企画運営に活用。お客様のさらなる満足度向上につなげることが可能です。
イベント会場で
入場時の混雑を解消し、安全・安心で快適なイベント運営を支援。
混雑が予想される入場口やカンファレンス聴講受付をスムーズに。顔認証による本人確認ができるため、コンサートやスポーツ観戦、イベントなどでのなりすましやチケットの不正転売防止に寄与します。
導入効果:
- 顔登録は10秒未満、顔認証は1秒未満というスピーディーな本人確認で入場時の混雑を解消。
- 家電で培った直感的な操作により、初めての方でも迷わずストレスなくご利用いただけます。
Webアプリで
開発者向けに、安心・安全な高精度顔認証を提供。
顔写真の正誤は、利用するアプリの信頼性を左右します。アプリ上に表示された顔写真が本当にやりとりしている本人なのかというユーザーの不安を、パナソニックの顔認証で解消できます。
導入効果:
- ディープラーニングを活用した世界最高水準※1の顔認証技術により、本人確認を強化。なりすましや同一人物による複数アカウント作成を防止します。
- ネットワーク経由で顔認証Web-APIを呼び出すだけで、高精度な顔認証を短時間で簡易に、かつ安全に導入できます。
さらなる活用シーンを広げます
介護施設で
入居者様を見守って、必要に応じて施設関係者に通知
学校施設で
より安全な入退管理で、安心して学べる場に
※1︓2017年4⽉28⽇に公開されたNIST公式の評価レポート(IJB-A Face Verification Challenge Performance Report、 IJB-A Face Identification Challenge Performance Report)において世界最⾼⽔準の評価を得た後も、さらなる顔認証技術の強化で認証精度向上とエラー削減を続け、NIST「FRVT 1:1」(2021年9月10日発行)の「Ongoing Face Recognition Vendor Test」においても、世界最⾼⽔準の評価結果を得ております。
事例
顔認証 入退セキュリティシステム KPAS、顔認証クラウド KPASクラウド
顔認証付きカードリーダー