自動運転を支える実装技術
自動運転に向けて進む技術革新
自動車業界は100年に一度の大変革期を迎え、脱炭素社会・循環型社会への対応、安全性能の高度化、新たなモビリティサービスの構築などが求められています。昨今はCASE(Connected つながる、Autonomous 自動運転、Shared 共有、Electric 電気)に象徴されるクルマの変革が起きており、特にAutonomous(自動運転)に向けては、自動車業界以外のプレイヤーも参入してきたことで大幅に技術革新が進んでいます。
パワーウィンドウスイッチ
このように変化する自動車業界で、長きにわたって多くの車載モジュール製品を展開してきたアルプスアルパイン株式会社様。
多種多様な製品のうちの1つがパワーウィンドウスイッチ。古川工場ではシェアNo.1のタクトスイッチの技術力を活かし、製造しています。
古川工場では、約700種類のスイッチを自動車メーカー様から受注を受け製造・出荷をしています。車種も仕様も異なることから、多品種少量での生産対応が必要となり、実装工程では機種切り替えによるロス発生が課題でした。
分散型ECUから統合型ECUへ
自動車内部のエンジンやモーターといったあらゆるシステムの制御にはたくさんの専用ECU(Electronic Control Unit)が搭載されていますが、CASEの普及とともに現在の分散しているECUはやがて統合されていくのが大きなトレンドです。これに伴って1基板当たりに搭載される電子部品の数や種類も大幅に増えていきます。
アルプスアルパイン様の製造現場でも、従来の多品種少量生産だけではなく、時代の変化に柔軟な生産が求められるようになりました。実装部品も微小化して高密度実装も求められるようになり、AI機能搭載によってGPUといった大型部品への対応も必要となり、また電動化に伴ってパワー部品が増加するなど、多様な膜厚のはんだ印刷も求められるようになりました。
ハードウェアだけでなくソフトウェアも活用して人的ミスを削減
変化し続ける自動車業界のトレンドに対応するため、アルプスアルパイン様ではパナソニックの印刷機・実装機とソフトウェアを組み合わせて、より高品質で高生産性を実現する取り組みを実行されています。
印刷機・実装機が多様化する部品に対応するだけでなく、生産計画の立案まで自動化できる製造オペレーションオプティマイザーソフト「MFO」と他社設備も繋げる「iLNB」を活用し、生産計画の立案と機種切り替えを自動化する、効率的な生産も同時に実現することができました。
車載製品は非常に高い品質が要求されます。アルプスアルパイン様では人による管理ミスを取り除くため、ソフトウェア・設備側で管理できる仕組み作りを進めており、パナソニックの技術もアルプスアルパイン様の高品質のモノづくりに貢献しています。