メインフレーム Kairos Core 1000
本体希望小売価格 8,549,000円(税別)
2RUサイズ
Version 1.7アップグレード【NEW】
AT-KC1000T
主な機能・特長
CPU及びGPUで映像処理を行い、ME数やKEY数に制約されないマルチレイヤー構成
映像入出力はベースバンド信号に加え、SMPTE ST 2110、NDI®※1、SRT※2ストリーミングなど用途に応じたIPテクノロジーをサポート
アジャイル入力ルーティングにより余裕ある入出力数、最大64入力/40出力。
解像度フリー・画角フリーを実現するCanvas機能にて、16x9標準画角に加え、32x9等の特殊画角の出力も可能。4K映像×4出力で構成して、高解像度の8K映像出力が可能
直感的で使いやすいGUIソフトウェア(Kairos Creator※3)とレイアウトを自由にカスタマイズできるコントロールパネル(Kairos Control※4)により、操作性のフレキシビリティが大幅に向上
IT/IPプラットフォーム“KAIROS”(ケイロス)は、パナソニック独⾃の⾰新的なソフトウェア開発によりCPUおよびGPUの能⼒で映像処理を⾏う、新しいコンセプトとアーキテクチャーを備えたライブ映像制作プラットフォーム。新たな技術を用いた臨場感の高い映像、IP化によるリモート制作など⽣産性の向上、KAIROSはいまライブ映像制作に求められる進化に応えます。
AT-KC100と比べて約2倍の映像処理能力を有する高性能GPU/CPU構成により、従来にない⾃由度の⾼いライブ映像処理を低遅延で実現します。独⾃ソフトウェア技術をベースにしながら、オープンソフトウェアアーキテクチャーを採⽤することにより、システムに⾼い柔軟性と拡張性をもたらします。
多彩な映像⼊出⼒に対応し、SDIなどベースバンドだけでなく、SMPTE ST 2110、NDI®※1、SRT※2ストリーミングなど最新のIPテクノロジーをフルにサポートすることにより、ライブビデオ制作・配信のリモートオペレーションに対応します。
GPUで映像処理をすることにより、ME数やKEY数に制約されないマルチレイヤー構成や、解像度や画⾓にとらわれない “CANVAS”スクリーンなど、⾃由な映像制作が可能です。
またITベースのオープンアーキテクチャーであるため、ソフトウェアの追加で機能拡張や外部機器との連携が可能。これによりシステムの統合による業務の効率化に貢献し、将来性も確保しています。
新メインフレームKairos Core 1000は、これらの特長をさらに強化しており、映像処理、演出構成域、配信機能を大幅に向上しました。
KAIROSは、ハードウェアをベースにした既存のシステムでは得られない、あらゆるレベルでの⾃由を提供し、ライブビデオ制作に⾰新的なイノベーションをもたらします。
※1:NDI®映像伝送・制御技術であり、Vizrt NDI ABの米国およびその他の国における登録商標です。
※2:SRTはSecure Reliable Transportの略です。
※3:AT-SFC10G/別売
※4:AT-KC10C1G、AT-KC10C2G/別売
AT-KC1000T
テクノロジー
強み・特長
東京2020で使われたKAIROS活用紹介
1.柔軟な入出力
さまざまな⼊出⼒信号に対応
ベースバンド信号(12G/3G/HD-SDI、HDMI、DisplayPort)、IP パケット(ST 2110、NDI®、ストリーミング)の入出力をフルにサポートしています。ストリーミングはRTP/RTMP/RTSPに加え安定性とセキュリティにすぐれたSRT※1に対応、入力8チャンネルと出力2チャンネルを備え、チャンネルごとにプロトコル切換が可能です。映像に加え音声にも対応。NDI®/SRTは各16ch、RTMP/RTSPは各8chのオーディオに対応します。※2
●NDI®は 映像伝送・制御技術であり、Vizrt NDI® ABの米国およびその他の国における登録商標です。ここでのNDI®は、 NDI®High Bandwidthを意味します。
※1:SRTはSecure Reliable Transportの略です。
※2:RTSPは入力のみ。またRTSP入力はリモートカメラAW-HE130W/K(生産完了品)、AW-HR140では動作しません。
入出力数を拡張するアジャイル入力ルーティング
GPUの入出力を映像ソースの帯域に応じて柔軟に割り当てる「アジャイル入力ルーティング」方式により、KAIROSの入出力機能を拡張・強化しました。たとえば、ST 2110ネットワーク経由であれば、1台のメインフレームKairos Core 1000で同時に接続できる入出力数は最大64入力/40出力※におよびます。これにより多数の映像ソースを用いたシーン作成など、より大規模なライブ制作が可能になります。
またKAIROSはシステムに接続できる入力の制約を取り除き、ST 2110ネットワークと他の入力(Deltacast、NDI®/SRTなどストリーミング)をより効率的に利用できます。
※1080/60iまたは720/60p映像をすべてのソースに用いた場合のベストエフォートです。
■同時に使用できる入出力数
Kairos Core 1000 | |||
接続可能数 | |||
入力 | 1080i,720p | QSFP(ST 2110) | 64 |
ゲートウェイポート | 32 | ||
NDI®※1 | 2 | ||
RTP/SRT/RTMP/RTSP※2 | 8 | ||
1080p | QSFP(ST 2110) | 32 | |
ゲートウェイポート | 32 | ||
NDI®※1 | 2 | ||
RTP/SRT/RTMP/RTSP※2 | 8 | ||
4K | QSFP(ST 2110) | 8 | |
ゲートウェイポート | 8 | ||
出力 | 1080i,720p | QSFP(ST 2110) | 40 |
ゲートウェイポート | |||
NDI®※1 | |||
RTP/SRT/RTMP/RTSP※2 | 2 | ||
1080p | QSFP(ST 2110) | 20 | |
ゲートウェイポート | |||
NDI®※1 | |||
RTP/SRT/RTMP/RTSP※2 | 2 | ||
4K | QSFP(ST 2110) | 5 | |
ゲートウェイポート |
※1:NDI®:最大入力2CH/出力2CH
※2:RTP/SRT/RTMP/RTSP:最大入力8CH/出力2CH
解像度フリー、インターレース映像対応
4K/HDの解像度の異なる標準ビデオフォーマットを混在使用できます。入力I/P変換により1080/59.94i、1080/50iインターレース映像入力にも入力/出力ともに対応しています。
■対応ビデオフォーマット
⼊⼒/出⼒ | 解像度 | フレームレート |
---|---|---|
入力 | 4K(3840×2160) | 60p、59.94p、50p、30p、29.97p、25p、24p、23.98p |
FHD(1920×1080) | 60p、59.94p、50p、30p、29.97p、25p、24p、23.98p、59.94i、50i | |
HD(1280×720) | 60p、59.94p、50p | |
出力 | 4K(3840×2160) | 60p、59.94p、50p、30p、29.97p、25p、24p、23.98p |
FHD(1920×1080) | 60p、59.94p、50p、30p、29.97p、25p、24p、23.98p、59.94i、50i | |
HD(1280×720) | 60p、59.94p、50p |
カスタマイズ可能な2画面のマルチビューアー
上記映像⼊出⼒とは別に4K/HDに対応したマルチビューワー出⼒(DisplayPort)を2つ備えています。2つのスクリーンにそれぞれ最⼤36の映像を表⽰できます。またRAM/クリッププレーヤーやシーンのほか、AUX出⼒も表⽰することができます。レイアウトは⾃由にカスタマイズでき、テンプレートとして保存することが可能です。オーディオレベルメーターも表示できます。
動画・静止画・音声ファイル機能
RAMプレーヤー、クリッププレーヤー、オーディオプレーヤーを内蔵。システム内で動画ファイルを再⽣し、映像ソースとして使⽤可能です。プレイリスト機能を備えています。また静⽌画ファイルも保存して合成編集が可能です。
・RAM プレーヤー(8ch/⾮圧縮)
⾮圧縮映像の再⽣が可能です。イントロ映像やアニメーションワイプ用の素材など、⽐較的短い時間の映像再⽣に適しています。再生時間はRAM容量に依存し、また素材映像の解像度とチャンネル数(最⼤ 8ch)によっても増減します。映像素材は内部のSSDに保存可能です。
・クリッププレーヤー(2ch/圧縮)
圧縮動画クリップ(映像・音声)の再⽣が可能です。CMなど⽐較的⻑いクリップの再生に適します。クリップは内部のSSDに保存可能です。ファイル形式はAVC-Intra、H.264、Avid DNxHDに加えて、Apple ProRes※1にも対応します。
・オーディオプレーヤー(4ch)
音声ファイルの再生が可能です。ファイル形式はWAV、MP3、Ogg、FLAC、AIFFに対応しています。WAV以外のファイルはアップロード時にWAV(48kHz/24bit)に変換されます。
※1:インターレース形式で作成した動画クリップの再生には対応しておりません。
※圧縮動画クリップの再生は、作成された環境や解像度、およびKairos CoreのCPU性能に依存します。運用前に、再生動作をご確認いただきますようお願いします。
■動画・静止画ファイル容量
入力/出力 | Kairos Core 1000 |
---|---|
RAMプレーヤー | 64GB(HD 約170秒/4K 約42秒) |
クリッププレーヤー | 180GB※(HD 約55分/4K 約14分) ※オーディオプレーヤーと容量共用 |
静止画ファイル | 12GB |
オーディオプレーヤー | 180GB※ ※クリッププレーヤーと容量共有 |
※圧縮映像記録条件
HD:440Mb/s 1080/59.94p 4:2:2/10bit
4K:1.63Gb/s 2160/59.94p 4:2:2/12bit
PTP同期
IPベースの同期規格であるPTP(Precision Time Protocol)同期に対応しており、ST 2110ベースのシステムで運⽤可能です。GbE(ギガビットイーサネット)ポート接続でもPTP同期に対応。
オーディオ入出力に対応
ST 2110-30(AES67)、ゲートウェイポート経由のSDIエンベデッドオーディオ、NDI®、SRT/RTMP/RTSPのオーディオ入出力に対応。あわせて、マルチビューワーへのオーディオレベルメーター表示、クリッププレーヤーのオーディオ出力、出力のオーディオルーティング対応の機能を追加しています。2110ベースのシステムで運用可能です。
オーディオミキサー機能
オーディオミキサーオプションAT-SF005Gによりオーディオミキシング機能を追加。1映像ソースあたり最大16チャンネル(ステレオ/モノラル)の調整、ミキシング、ルーティング、ミュートが可能です。マスターレベル調整、トーンジェネレーターも備えています。PFL(プリフェーダーリッスン)やオーディオモニター出力にも対応しています。
2. 無限の表現力
フリーMEのレイヤーエフェクト
KAIROSは従来のハードウェアベースのスイッチャーのようにME数・KEY数の制約に縛られないオペレーションが可能です。⼀般的な画像編集アプリのレイヤーのように、GPUパワーの許す限りレイヤーを重ね、KEYやスケーリングを設定可能です。 とくにKairos Core 1000は、GPUの映像処理能力アップによりレイヤー数を大幅に増加した、より複雑で高度な映像表現を可能にしています。
多彩なエフェクト機能とタイトルジェネレーター
レイヤーにはKEYに加えてさまざまなエフェクトを加えることも可能です。タイトル制作が可能なタイトルジェネレーターを搭載。
新しいエフェクトの追加NEW
Ver.1.7.0では新しいエフェクトが追加され、それぞれをパラメータで調整できるようになりました。
- Film-look effect
- その他エフェクト
画⾓フリー、最大8K(32Mピクセル)の“CANVAS”
CANVAS機能により、16:9の標準画⾓だけでなくウォールディスプレイ等に活⽤できる32:9など特殊な画⾓の映像制作が可能です。最大8K(32Mピクセル)の解像度をサポート。⾃由にカスタマイズ可能なマルチビューワーではそれら特殊な画⾓の映像もそのまま表⽰できます。
※GPUの性能に一部機能が依存します。
←Kairos Creator Live Viewメニュー
GUIソフトウェアで、マルチビュー映像(MV1/MV2)をモニターできます。 画像は32:9 画角のCANVASも表示したマルチビューディスプレイ例。
最短1フレームの低遅延とフレームディレイ可変
映像処理遅延は最短1フレーム。スポーツシーンやミュージックライブにおいても臨場感を損なわないライブ演出が可能です。チャンネルごとにフレームディレイ可変(1~12フレーム/1フレームステップ)でき、ソース間のフレームの遅延差を調整できます。
3. 先進の運用力
さまざまな直感的な操作・運用方法
直感的で使いやすいGUIを備えたPCソフトウェアKairos Creator(AT-SFC10G)から、KAIROSの各種設定およびオペレーションが可能です。タッチコントロールパネルソフトウェア(ソフトウェアキー)AT-SFT10G※を使えば、タッチパネルモニターにマルチビュー画面を表示させ、より直感的マルチオペレーションを可能にします。
※KAIROS Ver.1.5にて対応
また、各ボタンに機能を自由にアサインできるコントロールパネルKairos Control lPanelは、24XPと12XPの2モデルから環境に合わせたサイズを選択できます。
24XPタイプ AT-KC10C1G
の詳細はこちら 12XPタイプ AT-KC10C2G
の詳細はこちら
大規模システムから省スペースでコンパクトなシステムまで、お客様の撮影・運用環境にあわせて、あるいは自身になじみの良い操作方法を選ぶことで、直感的で自由な映像制作を可能にします。
リダンダンシー機能
トラブル発生時のバックアップとなるリダンダンシー(冗長)機能。リダンダント電源(二重化)に加え、2台のメインフレームでバックアップするKairos Coreリダンダンシー※、さらにKairos Core 1000ではネットワークを二重化するST 2022-7リダンダンシーの3つの冗長機能により安全性を高めています。
※REST APIにて、Kairos Controlの接続先Kairos Coreの切替えが可能です。Kairos Creatorの接続先Kairos Coreの切替は、GUIメニュー上でIPアドレスを入力し、手動で切替えます。なお、Kairos Core1/2間で、Production、Environment、動画、静止画、音声ファイルは共有されません。
※機能設定時、入出力数はそれぞれ半分になります。
システムログ機能
機器状態や操作の履歴(ログ)を残すことにより、トラブル発生時などに状況を確認できます。
ソフトウェアによる機能拡張と連携
KAIROSはIT ベースのオープンアーキテクチャーであるため、ソフトウェアの追加による機能拡張や外部機器連携が可能。高い柔軟性・拡張性を備えています。
SNMP対応NEW
Ver.1.7からは対応プロトコルにSNMPも追加。ネットワーク経由で外部機器からKAIROSのステータスを確認し、不具合が起きた際に通知が来るよう設定できます。外部機器と連携した運用がスムーズに行えるようになりました。
SNMP(Simple Network Management Protocol)とは
対象項目
SNMP Get
システム情報項目((Info / Warning / Fatal)
システムログ、オペレーション、RAM、Deltacastゲートウェイ※1、SDIボード※2、マルチビューワ、GPU負荷、ローカルタイムゾーン、ライセンスオプション、PTP、ゲンロック、メモリ/HDDスペース、NICリンクステータス※3、温度センサー、ファンセンサー、電源センサー
SNMP Trap
・各センサーの情報: 各デバイスの温度、ファン速度、電源ステータス
・各I/O情報:ラベル、フォーマット、I/Oステータス、タリーステータス
・各メディア情報:RAM/静止画/HDD使用量
・各ネットワーク情報:LAN/QSPF使用状況
・各システム情報: モデル番号、バージョン番号、タイムクロック、GPU 使用率、シリアル番号など。
・PTP情報:GMID、ステータス
・ゲンロック情報:同期タイプ、参照元、ステータス
※1:AT-KC1000T/KC100のみ。
※2:AT-KC200T/2000/2000TS1のみ。
※3:AT-KC200TL1で本機能を使用するには、オプションのNICカード(将来対応予定)が必要です。
KAIROSアライアンスパートナーズ
KAIROSは、無数に拡がるITエコシステムを活用し、ソフトウェアの追加によって容易に機能を拡張し、外部デバイスと連携することができます。パナソニックはその連携を加速するため、ITおよび映像のメーカー、サプライヤー各社との協業を進めています。
ソリューション
- 製品画像
主な仕様
Kairos Core 1000(AT-KC1000T) | |
---|---|
映像入出力数 | |
ST 2110(4K) | 8 入力 / 5 出力 |
ST 2022-7リダンダンシー | 〇 入力・出力ともに半減 |
プレーヤー | |
静止画保存 | 12GB、4Kまで |
RAMプレーヤー | 8 CH、容量64 GB、非圧縮 |
クリッププレーヤー (オーディオプレイヤーと容量を共有) | 2 CH、容量180 GB、圧縮 |
注釈
デモ・見積りなどのご相談は、下記よりお問い合わせください。
製品の設置、設定、操作などのご相談は、下記よりお問い合わせください。