デジタルサイネージ用ディスプレイの種類とは?画面比率やサイズを詳しく解説
2024.08.09
商業施設や街中など、さまざまな場所に設置されているデジタルサイネージ。
デジタルサイネージのディスプレイは一見どれも同じように見えますが、サイズや画面比率など、細かな違いがあります。
これからデジタルサイネージを導入するのであれば、ディスプレイの種類やサイズなどを事前に把握すると自社のニーズにあったものが選びやすくなるはずです。
この記事では、デジタルサイネージ用ディスプレイの種類や画面比率、インチ数やサイズの目安について詳しく解説します。
デジタルサイネージ用ディスプレイの種類
デジタルサイネージには主に、液晶ディスプレイとLEDディスプレイの2種類が使用されています。
それぞれの概要は以下の通りです。
1)液晶ディスプレイ
液晶ディスプレイは細かい表現が得意であり、高画質な画像や動画の表示に向いています。多くのデジタルサイネージで採用されており、屋内外で利用可能です。
輝度は400〜1200カンデラ程度でLEDディスプレイほど明るくないため、直射日光や強いスポットライトが当たる場所では画面が見えづらくなる可能性があります。
しかし、一般的な電灯の下であれば問題なく利用できるため、設置場所の自由度は比較的高いです。
液晶ディスプレイは最大100インチ程度ですが、ディスプレイ同士を隣接させて一つの大きなモニターとして扱う「マルチディスプレイ」として運用する選択肢もあります。
この場合、連結部分にベゼルと呼ばれるディスプレイの枠が目立つことがあるため、マルチディスプレイで運用する際はベゼルが薄いものを選びましょう。
2)LEDディスプレイ
LEDディスプレイとは、発光ダイオード(LED)が敷き詰められたディスプレイのことであり、輝度の高さが特徴です。
輝度が低いディスプレイで400カンデラ程度、高い輝度が求められる屋外用であれば5,000カンデラまで発光できるモデルもあります。
コストは高くなりますが、画面サイズのバリエーションが多いため、施設の壁面に設置する大型ビジョンとして使用することも可能です。
ただし、LEDディスプレイは細かい文字の表現が得意ではないため、テキストを表示する際は文字サイズを大きくする工夫が必要です。
デジタルサイネージ用ディスプレイの画面比率(アスペクト比)
デジタルサイネージ用のディスプレイには、画面の横と縦の比率を表すアスペクト比が設定されています。
ここでは、デジタルサイネージ用ディスプレイで使用される代表的なアスペクト比を紹介します。
1)4:3
4:3とは、主にVHSやアナログテレビで使用されていたアスペクト比であり、「スタンダード」と呼ばれています。
以前はパソコンモニターにも採用されていましたが、その数は年々少なくなっています。
デジタルサイネージではコンパクトサイズのディスプレイに使用されており、壁掛けタイプや天吊りタイプ、タッチパネルタイプなどに採用されることが多いです。
真四角に近い形状は被写体が綺麗に収まりやすく、商品の宣伝やアピールに向いています。
2)16:9
16:9とは、現在のテレビやDVDで使用されているアスペクト比であり、横の比率が高いことから「ワイド型」と呼ばれています。
デジタルサイネージにおいてはこのアスペクト比が採用されるケースが多く、画像や動画など幅広いコンテンツの発信に適しています。
現代的な動画コンテンツの多くは16:9で制作・放映されるため、ワイド型は汎用性に優れることが特徴です。
3)16:10
16:10は一見16:9と大差ないように思えますが、縦横のドット数が増加したことでよりはっきりとした映像を映し出せます。
16:9より視認性に優れているため、ダイナミックな動画コンテンツや空間演出に向いており、迫力のある映像をユーザーに届けることが可能です。
デジタルサイネージ用ディスプレイのインチ数
デジタルサイネージ用のディスプレイには、小型のものから大型のものまで幅広いサイズが展開されています。
ディスプレイサイズは画面の対角線の長さを示す「インチ」で表されており、計算方法は以下のとおりです。
- 対角線の長さ(cm)÷2.54cm=インチ数
例えば、ディスプレイサイズが50インチの場合、デジタルサイネージの長さは127cm(50×2.54cm)になります。
ただし、これはあくまでディスプレイの対角線の長さのみを表すものであり、ベゼルやケースの長さは含まれていないため、サイズを選ぶ際は注意が必要です。
デジタルサイネージで使用される一般的なインチ数とディスプレイの長さは、以下のとおりです。
サイズ | 16:9 幅(mm):高さ(mm) |
4:3 幅(mm):高さ(mm) |
---|---|---|
32 | 708:398 | 650:488 |
42 | 930:523 | 853:640 |
50 | 1107:623 | 1016:762 |
55 | 1218:685 | 1118:838 |
60 | 1328:747 | 1219:914 |
65 | 1439:809 | 1321:991 |
70 | 1550:872 | 1422:1067 |
75 | 1660:934 | 1524:1143 |
80 | 1771:996 | 1626:1219 |
86 | 1904:1071 | 1748:1311 |
92 | 2037:1146 | 1869:1402 |
デジタルサイネージ用ディスプレイの用途別サイズ目安
ここでは、デジタルサイネージ用ディスプレイの用途別サイズ目安を紹介します。
1)7~20インチ
7〜20インチのデジタルサイネージはタブレット端末ほどの大きさであり、幅広い用途で使用されています。
商品やキャンペーンなどのPR目的で使用されるケースが多く、商品棚やタクシーの後部座席、電車のドア付近など、スペースに余裕がない場所に最適です。
サイズが小さいことから導入しやすく、設置場所も比較的自由度が高いため、デジタルサイネージを実験的に導入したい場合にも向いています。
2)30~40インチ
30〜40インチのデジタルサイネージはA1サイズのポスターと同等の大きさであり、屋内外に設置することが可能です。
店舗や施設の入り口などに設置されるケースが多く、従来のポスターや立て看板の代わりとして使用されています。
スタンドの選択肢が幅広く、イーゼルのようなシンプルなものや移動が容易なキャスター付きのものがあるため、ニーズに合わせて最適な設置方法が選べます。
3)40~50インチ
店舗や施設の屋内に設置されているデジタルサイネージの多くは、40〜50インチです。
例えば、商業施設のインフォメーションとして設置されている縦型のディスプレイや、医療機関の待合室などに設置されている横型のディスプレイの多くはこのサイズに該当します。
A1ポスターよりサイズが大きく視認性が高いため、イベントやキャンペーンの案内、インフォメーションや商品の宣伝など、幅広い情報をより多くのユーザーに届けることが可能です。
4)60インチ以上
店頭や施設の壁面など屋外に設置されているデジタルサイネージには、60インチを超える大型のものが使用されているケースがほとんどです。
人通りが多い場所に設置するデジタルサイネージは目立つことが重要になるため、自然と目に入りやすい60インチ以上のディスプレイが役立ちます。
デジタルサイネージは単体で使用するイメージがありますが、複数のディスプレイを連結させる「マルチディスプレイ」にすることで、より大きくコンテンツを表示することも可能です。
まとめ
この記事では、デジタルサイネージ用のディスプレイについて以下の内容で解説しました。
- デジタルサイネージディスプレイの種類
- デジタルサイネージ用ディスプレイの画面比率(アスペクト比)
- デジタルサイネージ用ディスプレイのインチ数
- デジタルサイネージ用ディスプレイの用途別サイズ目安
デジタルサイネージには、さまざまなサイズやアスペクト比があります。
設置場所や配信するコンテンツによって最適なものが異なるため、導入前にデジタルサイネージの用途を明確にしておくことが大切です。
また、設置場所によっても最適なディスプレイの種類が異なるため、設置場所の日当たりや明るさなども考慮しておくことをおすすめします。
『AcroSign』は、パナソニックが提供するデジタルサイネージソリューションです。
幅広いサイズ展開をはじめ、設置場所に応じて屋内用と屋外用のデジタルサイネージをご用意しています。
コントローラーが不要なディスプレイや業務用の液晶ディスプレイなど、幅広いサイズのラインナップを取り揃えているため、あらゆる設置場所に対応可能です。
運用代行にも対応しているため、デジタルサイネージの運用に不安がある場合は、ぜひお気軽にご相談ください。
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