屋外用のデジタルサイネージとは?種類や運用するメリットを紹介
2024.08.09
デジタルサイネージには屋内用と屋外用のものがあります。
コンテンツを配信するという目的では共通ですが、設置する環境の違いから形や機能性が異なります。
屋内設置であっても屋外用デジタルサイネージが適しているケースもあるため、選ぶ際は注意が必要です。
この記事では、屋外用と屋内用デジタルサイネージの違いや種類、屋外用デジタルサイネージを導入するメリットや注意点などについて詳しく解説します。
屋外用と屋内用デジタルサイネージの違い
屋外用と屋内用デジタルサイネージ、どちらもコンテンツを配信する点においては同じですが、使用環境の違いからスペックや機能が異なります。
ここでは、屋外用と屋内用デジタルサイネージの違いを紹介します。
1)防塵・防水性能
雨風や粉塵にさらされる可能性が高い屋外用デジタルサイネージは防塵・防水仕様になっているものが多いです。
デジタルサイネージは電子機器であるため、水分やホコリが内部に入ってしまうと故障するリスクが高まります。
また、人通りが多い場所では人や物がぶつかるリスク、開けた場所に設置した場合は強風に伴う飛来物が直撃するリスクなどがあり、一部のデジタルサイネージには強化ガラス仕様のものもあります。
2)輝度(明るさ)
屋内用のデジタルサイネージは直射日光が当たる場面が少ないことから、ディスプレイの明るさは400〜700カンデラ程度が一般的です。
しかし、日常的に直射日光が当たる可能性がある屋外用デジタルサイネージは、視認性を確保するために700〜3000カンデラ程度が必要になります。
デジタルサイネージによっては反射防止コーティングが施されているモデル、周辺の明るさに合わせて輝度を自動調整するモデルもあります。
3)湿度管理機能
屋外用デジタルサイネージは直射日光をはじめ、天候や温度、湿度などの変化に対応できなければなりません。
電子機器であるデジタルサイネージは湿度や直射日光による熱で故障する可能性があるため、湿度管理機能が備わっているモデルが多いです。
屋外用デジタルサイネージは変化する湿度に対応するためのクーラーやヒーター、給排気用のファンが備わっているため、過酷な環境でも安定して稼働できます。
4)クラウド型
屋内であれば機器に直接アクセスしやすいため、スタンドアロン型のデジタルサイネージが運用されるケースが多いです。
屋外用の場合、人通りが多い場所や手が届かない場所に設置されるケースが多いため、スタンドアロン型ではコンテンツの入れ替えが困難になる可能性があります。
手動でコンテンツの入れ替えが難しい屋外用はインターネット経由で遠隔操作できるクラウド型が採用される傾向が高いです。
屋外用デジタルサイネージの種類
幅広い環境や場所に設置される屋外用デジタルサイネージには、さまざまな種類があります。
ここでは、屋外用デジタルサイネージの種類を4つ紹介します。
1)タッチパネル式
タッチパネル式とは、ユーザーが直接ディスプレイに触れて操作できるタイプのデジタルサイネージです。
公共交通機関や商業施設、観光案内所などに設置されているケースが増えており、インフォメーションや案内板として活用されています。
タッチパネル式は一方的にコンテンツを配信するのではなく、ユーザーが知りたい情報を自身で取得できるのが特徴です。
2)オープンスペース向け
オープンスペース向けとは、施設の敷地内から離れたオープンスペースに設置するタイプのデジタルサイネージです。
屋外用デジタルサイネージを自立させてオブジェのように設置することで、周囲を通るユーザーに向けて広告や宣伝などを目的としたコンテンツ配信に活用できます。
オープンスペースでは直射日光をはじめ、雨風や飛来物、季節ごとの温度変化などにさらされるため、耐久性が高いものを選ぶことが大切です。
3)広告看板用の大型タイプ
広告看板用の大型タイプとは、大型ビジョンとして施設の壁面に設置されるタイプのデジタルサイネージです。
明るい日中でもしっかりとコンテンツを見せられるように高輝度であることはもちろん、外光の明るさに合わせて輝度を自動調節できる機能がついていることが望ましいです。
設置する際は壁面の強度を確認するとともに、コンテンツの入れ替えを行うための周辺機器の格納方法も入念に検討する必要があります。
4)自立スタンド・壁掛け・低床型
自立スタンド・壁掛け・低床型とは、屋外用デジタルサイネージでありながら屋内に設置するタイプのデジタルサイネージです。
それぞれの特徴は以下のとおりです。
- 自立スタンド:アンカーボルトで台座を固定して高い位置に設置するタイプ
- 壁掛け:専用の金具を用いて壁面に設置するタイプ
- 低床型:キャスター付きの台座を使用した傾斜のあるタイプ
窓ガラス越しに屋外に向けて設置する場合など、たとえ屋内設置でも直射日光や熱に耐えうるスペックが必要になるケースがあります。
こういう状況では、高輝度かつ湿度管理機能が備わった屋外用デジタルサイネージが最適です。
屋外用デジタルサイネージを運用するメリット
ここでは、屋外用デジタルサイネージを運用するメリットを3つ紹介します。
1)コンテンツ更新が容易
従来のポスターや看板は手動で張り替えや設置をする必要がありましたが、デジタルサイネージであれば電子データの入れ替えを行うだけでコンテンツ更新ができます。
クラウド型のデジタルサイネージであればネットワークを経由してデータの入れ替えができるため、任意のタイミングでコンテンツを更新することが可能です。
屋外用デジタルサイネージは天候や設置場所によってはアクセスが容易ではないケースも想定されるため、遠隔操作できるものが便利です。
2)効果的な訴求がしやすい
屋外用デジタルサイネージは設置場所が比較的自由であるため、ターゲットとするユーザーに対して効率的に訴求しやすい特徴があります。
タイムセールや季節のイベントなど、時間帯や時期に応じてコンテンツを入れ替えることで、広告や宣伝効果を高めることが可能です。
屋外用デジタルサイネージはイベントの一環として活用しやすいため、マーケティング用のツールとして有用です。
3)動画配信で人目を惹きやすい
屋外用デジタルサイネージは視認性が高いことに加え、動画配信もできるため、人目を惹き付けやすい特徴があります。
音声付きの動画であれば、デジタルサイネージを直視しなくても情報を得られるため、より幅広いユーザーに対して訴求することが可能です。
映像と音声を用いて、自然に多くの情報をユーザーに対して発信できることはデジタルサイネージならではです。
屋外用デジタルサイネージを選ぶときの注意点
さまざまなメリットがあるデジタルサイネージですが、選ぶ際注意が必要です。
ここでは、屋外用デジタルサイネージを選ぶときの注意点を紹介します。
1)悪目立ちしないか
屋外用、屋内用に関係なく、デジタルサイネージは光を放つため、良くも悪くも目立ちます。
屋外用デジタルサイネージを選ぶ際は、周辺の街並みに溶け込みやすいデザイン、スペックのものを選ぶことが重要です。
また、壁掛けや壁面に埋め込む場合は、施設の装飾として意識することが重要であり、違和感がないように設置することが望ましいです。
2)条例・法律違反はないか
デジタルサイネージは設置場所が柔軟なことがメリットですが、どこでも設置してよいわけではありません。
屋外用デジタルサイネージは「屋外広告物」扱いになるため、屋外広告物法や屋外広告物条例を遵守する必要があります。
設置する地域によっては独自のルールを設けている可能性もあるため、事前確認をしたうえで設置することが大切です。
まとめ
この記事では、屋外用デジタルサイネージについて以下の内容で解説しました。
- 屋外用と屋内用デジタルサイネージの違い
- 屋外用デジタルサイネージの種類
- 屋外用デジタルサイネージを運用するメリット
- 屋外用デジタルサイネージを選ぶときの注意点
屋外用と屋内用のデジタルサイネージは、コンテンツを配信するという目的では共通します。
しかし、屋外用はさまざまな環境の変化にさらされる可能性があることから、防塵・防水機能や湿度管理機能など、過酷な環境を耐え抜くためのスペックが必要です。
屋外用デジタルサイネージは設置場所や使用目的に応じてさまざまな種類が用意されているため、幅広い選択肢のなかから選べます。
ただし、屋外用デジタルサイネージは悪目立ちしたり条例・法律違反になったりする可能性もあるため、導入する際は注意が必要です。
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