デジタルサイネージ用のモニターとは?種類や選び方を紹介
2024.06.26
近年では企業ビルや自治体、行政機関など、あらゆる場所でデジタルサイネージが導入されています。
デジタルサイネージ用のモニターはサイズやスペック、設置方法がさまざまあるため、ニーズに合わせて柔軟に選択できることが特徴です。
この記事では、デジタルサイネージ用のモニターとテレビの違い、モニターの種類や選び方について詳しく解説します。
デジタルサイネージ用のモニターとテレビの違い
デジタルサイネージ用のモニターはテレビと比較されることがありますが、両者は似て非なるものです。
ここでは、デジタルサイネージ用のモニターとテレビの違いを3つの項目に分けて紹介します。
1)耐久性
公共交通機関や商業施設などで利用されるデジタルサイネージは、24時間稼働するケースも珍しくないため、長時間稼働に耐えられる耐久性が求められます。
一般的なテレビは長時間の稼働や業務利用を想定していないため、24時間稼働することは現実的ではありません。
一般的なテレビをデジタルサイネージとして使用した場合、焼き付きや残像などの不具合が発生する可能性があります。
デジタルサイネージ用のモニターであれば、焼き付きや残像に強く映り込みを抑えたパネルを使用しているため、安定した情報発信ができます。
24時間稼働に対応したモデルもあるため、自社のニーズや使用用途などに合わせて選択可能です。
2)視認性
一般的なテレビは、明るい場所や日光が当たると画面が見えにくくなります。
デジタルサイネージとして使用した場合、時間帯や陽射しの状況により情報が見えにくい状況を招く恐れがあるため、安定した情報発信には向きません。
デジタルサイネージ用のモニターのなかには超高輝度モデルがあり、外光が差し込む室内でも高精細な映像を安定して表示することが可能です。
広視野角パネルを採用しているため、左右角度のある場所から見ても輝度や色の変化を最小限に抑えて映像を表示できます。
また、デジタルサイネージ用のモニターは高温にも強い設計になっており、直射日光のあたる場所でも黒化現象(画面の一部が黒く変色する現象)が起こりにくく、安定した運用が可能です。
3)設置・利用方法
一般的なテレビは番組や映画の視聴を想定して作られているため、横置きでしか設置できないケースがほとんどです。
一方、デジタルサイネージ用のモニターは、縦置きや横置きに加えて前後傾にも対応できるため、高所への設置も可能になっています。
モニターサイズは幅広く、ハドルルームのような小さなコーナーから会議室のメインディスプレイ、商業施設のフロアガイドとして使えるタッチ操作ができるものなど、設置スペースや発信したいコンテンツに合わせて柔軟に選択できます。
デジタルサイネージ用モニターの種類
デジタルサイネージ用のモニターは、大きく分けて液晶ディスプレイとLEDディスプレイの2種類です。
ここでは、それぞれのディスプレイの概要を紹介します。
1)液晶ディスプレイ
液晶ディスプレイは細かい情報を表示するのに長けており、至近距離で情報発信する店頭看板やインフォメーションなどに最適です。
近年では4Kや8Kに対応するデジタルサイネージもあり、高画質な静止画・動画コンテンツが発信可能です。
液晶ディスプレイはLEDディスプレイほどの輝度がなく、直射日光や照明が当たる場所では反射して見えづらくなる可能性があるため、主に室内での使用に向いています。
デジタルサイネージの手法の一つに、複数のモニターを隣接させて1枚の大きなモニターとして扱う「マルチディスプレイ」というものがあります。
マルチディスプレイで運用する場合、モニター同士の連結部にディスプレイの枠である「ベゼル」が見えることがあり、見栄えが悪くなるケースも少なくありません。
しかし、液晶ディスプレイのなかにはマルチディスプレイに対応した超狭額縁モデルもあるため、マルチディスプレイで運用する場合でもモニター同士の境目が気になりません。
2)LEDディスプレイ
LEDディスプレイは、LED(発光ダイオード)をディスプレイ全体に敷き詰めたディスプレイであり、液晶ディスプレイに比べて輝度が高いことが特徴です。
直射日光や照明が当たっても反射しづらく、屋外利用でもはっきりとした映像を映し出すことができます。
ただし、LEDディスプレイは細かい表現が得意ではないため、表示する文字やコンテンツは拡大して見やすく工夫する必要があります。
LEDディスプレイは画面サイズの幅が広いため、店頭看板としてはもちろん、屋外の巨大ビジョンに使用することも可能です。
デジタルサイネージモニターの選び方
無数にあるデジタルサイネージ用のモニターのなかから、自社に合うものを選ぶのは容易ではありません。
デジタルサイネージ用のモニターを選ぶ際は、設置する目的や場所を事前に決めておくことが大切です。
ここでは、デジタルサイネージ用のモニターの選び方を紹介します。
1)信頼性やサポートの有無を確認する
長期間の稼働や屋外への設置など、デジタルサイネージは過酷な環境で使用することも想定されます。
壊れにくい堅牢性はもちろん、故障やトラブルに見舞われた際のサポート体制の有無がデジタルサイネージ選びの重要なポイントになります。
デジタルサイネージを選ぶ際は、提供業者の導入事例や実績などの信頼性を確認し、どのようなサポートが受けられるか確認しておきましょう。
2)設置方法・場所を決める
デジタルサイネージは縦置きや横置き、スタンド設置や壁掛けなど、さまざまな設置方法があります。
モニターを選ぶ際は、デジタルサイネージをどこに設置するか決めておくことが大切です。
設置場所を明確にしないままモニターを選んでしまうと、「設置できない」「サイズが合わない」などのトラブルに見舞われる可能性があります。
また、室内に設置するのか屋外に設置するのかでも最適なモニターが変わるため、慎重に検討することが重要です。
デジタルサイネージ用のモニターのなかには、特定の場所に固定して設置するものや場所を自由に変えられるものもあるため、自社のニーズに合わせて柔軟に選択できます。
3)モニターのサイズ・タイプを決める
モニターを選ぶ際は、設置場所に応じてサイズやスペックを決める必要があります。
ビルの側面に設置するのであれば大きなモニター、店舗内に設置するのであれば小さなモニターなど、ユーザーの視認距離を軸に考えるとサイズの選定がしやすいです。
近年ではサイズや解像度だけではなく、タッチパネルを活用するシーンも増えており、使い方に応じて様々なスペックのモニターが存在します。
専門的な知識が必要になる場合もあるため、モニターのスペックを決める際はプロに相談してみるのも一つの選択肢です。
まとめ
この記事では、デジタルサイネージのモニターについて以下の内容で解説しました。
- デジタルサイネージ用のモニターとテレビの違い
- デジタルサイネージ用モニターの種類
- デジタルサイネージモニターの選び方
デジタルサイネージ用のモニターは耐久性や視認性、設置方法など、一般的なテレビでは実現できない機能やスペックを備えています。
設置場所や発信コンテンツによって最適なモニターが異なるため、選ぶ際は設置目的や設置方法を明確にしておくことが大切です。
はじめてデジタルサイネージを導入する場合は、プロに相談することで最適なモニターが選びやすくなります。
『AcroSign』は、パナソニックが提供するデジタルサイネージソリューションです。
静止画や動画などの幅広いコンテンツ発信はもちろん、運用代行やディスプレイ・プロジェクターの提供など、デジタルサイネージ導入を全面的にサポートします。
コントローラーが不要なディスプレイや業務用の液晶ディスプレイなど、幅広いラインナップを取り揃えているため、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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