2024.04.12

企業ビルや商業施設、自治体など、幅広い場所でデジタルサイネージが導入されています。

デジタルサイネージを適切に運用していくためには、配信コンテンツを設定・管理できる機器が必要です。

STB(セットトップボックス)であれば、デジタルサイネージの運用・管理が容易になる可能性があります。

この記事では、STBの概要や役割、導入するメリットについて詳しく解説します。

デジタルサイネージのSTB(セットトップボックス)を分かりやすく解説


デジタルサイネージのSTB(セットトップボックス)とは?

STB(セットトップボックス)とは、ディスプレイに接続して静止画や動画などのコンテンツを映し出すための映像表示機器であり、「コントローラー」と呼称される場合もあります。

名前に馴染みがない方もいるかもしれませんが、衛星放送やケーブルテレビ、インターネットの動画などを視聴可能にするための機器もSTBの一種です。

パソコンに近いSTBですが、コンテンツを表示・再生するための機能に絞られているためサイズは比較的コンパクトです。

企業や自治体などで導入されているデジタルサイネージにもSTBが使用されており、インターネットを接続することで離れた場所からでも表示するコンテンツをリアルタイムで変更できます。

STBの役割

STBは画像や映像を映し出すだけではなく、ほかにもさまざまな役割があります。ここでは、STBが担う役割について解説します。


1)コンテンツ配信・レイアウト管理

STBの代表的な役割として、コンテンツ配信とレイアウト管理があります。

デジタルサイネージにはディスプレイが用いられますが、それだけではコンテンツの配信はできません。

STBを接続することで、インターネット経由で受信もしくは内部に保存されているコンテンツを配信できるようになります。

また、STBの機種によっては、ディスプレイに表示するコンテンツのレイアウトを管理できる場合があります。

ディスプレイをゾーンで区切り、画像・動画を映し出す部分とテキストを表示する部分などで分けることで、より効果的な宣伝・訴求につなげることも可能です。

コンテンツ配信やレイアウト管理にSTBが必須というわけではなく、パソコンやUSBメモリで対応できる場合もあります。


2)スケジュール管理

STBでは、配信するコンテンツのスケジュールを管理ができます。

コンテンツを表示するタイミングや順番、再生時間などを細かく設定可能であり、事前に登録しておけば運用にかかる負担を抑えられます。

組んだスケジュール通りにコンテンツが配信されるため、タイムセールや期間限定イベントなど、特定の時間や日時にコンテンツを配信する際に便利です。


3)電源管理

STBのなかには、ディスプレイの電源を管理できるものがあります。

自動でディスプレイのオン・オフができ、電源が入った際にあらかじめ設定したコンテンツを表示することも可能です。

電源管理機能を活用することで日常的な管理が容易になり、デジタルサイネージの運用にかかる負担が軽減できます。

STBの種類

STBは、大きく分けてスタンドアロン型とネットワーク型の2種類です。ここでは、それぞれのSTBの概要を紹介します。


1)スタンドアロン型

スタンドアロン型とは、インターネット接続がなくても運用できるタイプのSTBです。

コンテンツが保存されているUSBメモリをSTBに直接接続することで、ディスプレイにコンテンツを映し出せるようになります。

スタンドアロン型は運用が簡単で費用も比較的安いため、運用台数が少なかったりコンテンツの更新頻度が低かったりする場合に向いています。


2)ネットワーク型

ネットワーク型とは、インターネットに接続してサーバー経由でコンテンツを表示するタイプのSTBです。

インターネットに接続できる環境を整備する必要はありますが、遠隔地からでも複数のデジタルサイネージが管理できるため運用性に優れています

スタンドアロン型に比べて費用は高くなりやすいですが、コンテンツ更新の手軽さや運用における利便性はネットワーク型の強みです。

デジタルサイネージにSTBを導入するメリット

ここでは、デジタルサイネージにSTBを導入するメリットを3つ紹介します。


1)設定・管理がしやすい

デジタルサイネージに特化したSTBは専用のアプリが搭載されている場合があり、設定や管理がしやすくなっています。

また、ネットワーク型のSTBであればリモート操作に対応でき、遠隔地からでも表示するコンテンツを変更することが可能です。

デジタルサイネージまで直接足を運んで操作する必要がないため、管理者の業務負担の軽減につなげられます。


2)コンパクトで場所をとらない

デジタルサイネージをパソコンで管理するケースがありますが、これだと設置場所が制限される可能性があります。

STBはコンテンツ配信に特化しており、必要な機能のみに絞られているためコンパクトで省スペース設計です。

狭い場所や高い場所、不安定な場所でも設置できるため、デジタルサイネージの設置場所の幅を広げられます。


3)コストパフォーマンスに優れる

STBは、通常のパソコンに比べて使われている部品数や搭載されている機能が少ないため、導入コストは比較的安い傾向にあります。

ただし、STBは搭載されている機能によって価格が変動するため、高度な広告や演出を展開したい場合は費用が高くなる可能性があります。

まとめ

この記事では、デジタルサイネージのSTB(セットトップボックス)について以下の内容で解説しました。

  • デジタルサイネージのSTB(セットトップボックス)とは?
  • STBの役割
  • STBの種類
  • デジタルサイネージにSTBを導入するメリット

デジタルサイネージの運用と配信コンテンツの管理をするのであれば、STBが役に立ちます。

STBはパソコンよりコストが安く、コンテンツ配信に必要な機能しか備わっていないため設定や操作が容易です。

また、サイズもコンパクトになっているため設置場所も柔軟に選ぶことが可能であり、デジタルサイネージの運用方法の幅も広がります。

AcroSign』は、パナソニックが提供するデジタルサイネージソリューションです。

デジタルサイネージに特化したコントローラー(STB)を提供しており、2K動画に対応した標準モデルから4K動画や同期再生に優れた上位モデルまで幅広く取り揃えています。

ニーズや要望に合わせて最適なデジタルサイネージを提案しますので、興味がある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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