溶接コンシェルジュとは

 溶接をする際に起こる様々なお困りごとの解決をサポートする機能「溶接コンシェルジュ」が、TIG溶接機「YC-350NA1」には搭載されております。
溶接施工前の機器の構成や具体的な配線などの手順をご紹介することで、初めて溶接機を操作される方でもご安心いただける項目をご用意しております。
こちらの連携ページでは、溶接機前面の液晶ディスプレイ上の情報を更に分かりやすくするための動画コンテンツなどをご用意しております。こちらをご覧いただきながら日々の溶接にご活用ください。

アークスタート時の高周波について

・高周波ノイズについて

 TIG溶接機では一般的に、アークスタート性能を確保するため、高周波スタートが採用されており、アークスタート時にノイズが発生します。
 そのため、周辺のラジオやスピーカーなどへの雑音、スマートフォンやパソコンの誤動作が発生するリスクがあります。
 溶接機周辺への上記機器の配置や持ち込みについては、特にご注意ください。

・高周波成分について

 溶接電源からトーチ先端までの間で、母材と接触する部分の絶縁が不完全な場合高周波成分が母材に漏れてアークスタートが悪くなることがあります。
 トーチ自体に被覆破れが無いか、また、ケーブルの接続部分が直接母材に接触していないか、日々の点検を行うことをお勧めします。
 また高周波発生時に、トーチの電極先端や、高周波漏れが発生している部分を素手で触ることで、高周波の電撃を感じることがありますのでご注意ください。

溶接施工前の機器点検【標準(水冷)仕様】


オプション機器について



機器の構成と配線方法

以下の図を参考にケーブルの配線を行ってください。


NA1の機器構成と配線方法を紹介します

入力端子部の写真です

① 入力端子部

配電ボックスの写真です

② 配電ボックス

出力端子部の写真です

③ 出力端子部

母材アースの接続部写真です

④ 母材

水タンクとホースの接続部です

⑤ 冷却水装置
 (水回路)

配電ボックスの写真です

⑥ 配電ボックス

水タンクの水回路検出部です

⑦ 冷却水装置
 (水回路検出)

フロースイッチと溶接電源基盤の接続写真です

⑧ 溶接電源
(水回路検出)

ガス調整器の写真です

⑨ ガス調整器

溶接電源へのガス入り口です

⑩ ガス入口




ケースアースを正しく設置してください

ケースアース(溶接機外箱の接地)を確実に行ってください。


出力側のケーブルを正しく設置してください

端子やケーブルの取り付けが緩んでいないか確認して下さい。
不完全な接続をすると接続不良となり、正常な動作が出来なくなり故障の原因となります。
固定ネジを無理に締め付けるとネジ山がつぶれ、完全な締め付けができません。
水平に差し込んで無理なく固定ネジを締めて下さい。


導電部はしっかり絶縁して下さい

ケーブルの接続部や端子は絶縁テープなどで絶縁して下さい。
通電部を露出したままにしておくと感電災害や、 漏電による火災などの原因になります。

トーチについて

NA1のトーチについてご紹介します

トーチは緩みなく取り付けてください

溶接電源のディンゼ接続端子へは確実に取り付けてください。
締め付けが緩いと、トーチ焼損の原因になります


水回路の接続に注意してください

水冷トーチを使用する場合、冷却水の給水・排水方向に注意 して確実に締め付けてください。
逆接続するとトーチ焼損の原因になります。また、締め付けがゆるいと、冷却水の漏れによりトーチ の焼損や感電事故を起こす恐れがあります。


電極径に合致した部品を選定し、使用してください

コレット・コレットボディは、使用するタングステン電極径に適用するものを選んでください。
またコレットボディは工具を使用して確実に締め付けてください


ノズルは変形や割れのないものをご利用ください

コレット、コレットボディ、ノズルの状態を確認し、変形や割れなどの
損傷がある場合は速やかに新しい純正部品に交換してください

冷却水装置について

冷却水装置についてご紹介します

入力ケーブルの接続確認と設地工事は必ず実施してください

入力ケーブル(単相AC200V)の接続は確実に行ってください。
また、必ず接地工事を施してください


水ホースは確実に締め付けてください

ホースの接続は確実に締め付けてください。
締め付けがゆるいと、冷却水が漏れる原因になります。


冷却水の分量、交換頻度をご確認下さい

冷却水は水道水(上水)または専用冷却水を使用し、タンクの下限(Min.)以上、給水してください。
また、冷却水が水道水(上水)の場合は1回~4回/月、専用冷却水の場合は1年または2000時間ごとに交換してください。


水フィルターは決められた頻度でメンテナンスを実施下さい

フィルター清掃は1回~4回/月、実施してください。

シールドガスについて

ガスボンベはしっかり固定してください

ガスボンベはしっかり固定してください。


ガス調整器はまっすぐ取り付けてください

ガス調整器は使用するガスに適したものを使用してください。
ガスの種類が異なると比重が違うため正しい流量を示しません。

またフローメーターは真直ぐに取り付けてください。
斜めに取り付けると正しい流量を示しません。


ガスホースを極端に曲げないでください。

使用ガスは下の表を参考にしてください。


適用シールドガス TIG溶接用: Ar 100 %
[ Ar = アルゴンガス ]

溶接_NA1_ガス点検

プリフロー、アフターフロー時間を設定してください。

ガス点検ボタンを押し、ガスが出るか確認してください。

タングステン電極棒について

タングステン電極棒の仕様一覧です

棒マイナス(DCEN)の溶接電流範囲で、下限はYWP 電極棒に対する最低使用電流を示し、
上限はYWCe- 2電極棒に対する最高使用電流を示します。

YWP :純タングステン電極
YWCe- 2 :2%セリヤ入りタングステン電極
YWLa- 2 :2%ランタナ入りタングステン電極

TIGフィラー送給装置の構成と配線方法

NA1の接続図です

制御装置の全面部です

① 電源ユニット取付

結線は正確に実施してください

② 入力ケーブル
 (電源入力端子台)

制御装置の全面部です

③ 電源ユニット - 送給装置
  ケーブル接続

送給装置の結線内容です

④ 送給装置背面
  ケーブル接続

トーチ側の接続の様子です

⑤ 送給装置前面
 アダプタユニット
 トーチSW接続

フィラー金具の写真です

⑥ アダプタユニット
 チップ、ライナー取付

トーチと送給部の接続の様子です

⑦ アダプタユニット
 トーチへ接続

送給装置のカバーを開いた時の様子です。

⑧ ワイヤ装着

ガイドローラ配置の様子です

⑨ ガイドローラ


結線は正確に実施してください

入力ケーブルのアース線接地を確実に行ってください。
また、ケーブルの接続部や端子は絶縁テープなどで絶縁して下さい。
通電部を露出したままにすると、感電災害や漏電による火災の原因になります。


緩みがないようにしっかり接続しましょう

端子やケーブルの取り付けが緩んでいないか確認して下さい。
不完全な接続をすると接続不良となり、正常な動作が出来なくなり故障の原因となります。
固定ネジを無理に締め付けるとネジ山がつぶれ、完全な締め付けができません。
水平に差し込んで無理なく固定ネジを締めて下さい。


フィラー送給経路を適切な距離で調整しましょう

(アダプタユニット ー トーチ接続部)

アダプタユニットの取り付けにゆるみ、ズレがないことを確認してください。
電極とワイヤ、アダプタ本体が接触しないように取り付けを行ってください。
固定ネジを無理に締め付けるとネジ山がつぶれ、完全な締め付けができません。
水平に差し込んで無理なく固定ネジを締めて下さい。


経路には余裕を持たせましょう

ライナーは極端に曲げないでください。
曲げ半径が 300 mm 未満 の場合は送給性能が著しく低下する可能性があります。

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