TOUCH さわる 感じる 感動する
課題
人々を技術で感動させる新しいアイデアのきっかけをクリエイターに提供したい。
解決策
独自技術を展示し、新しいクリエイティブの可能性を切り開いた。
いろいろな方向から本展覧会で遊んで、感動して、考えさせられる、といった体験をしてほしいと思います。
MOVIE | Ponsuke Kojima
背景
「さわる 感じる 感動する」
2022年2月、『360°映像 immersion』と『高速追従プロジェクションマッピング』の体験イベント『TOUCH さわる 感じる 感動する』が開催されました。株式会社アブストラクトエンジン様とパナソニックでパートナーシップを結び、人々を技術で感動させる、新しいクリエイティブのためのアイデア着想のきっかけになってほしいという思いのもと、本展覧会が企画されました。「自分たちが何を表現したいのか、何に触れたいのか、そのために必要な映像や機器は何か、といったことを考えながらこの展覧会をつくってきました」(株式会社アブストラクトエンジン パノラマティクス主宰 齋藤 精一様)
導入理由
プロジェクターで、より高度なインタラクティブを実現
今回の展覧会では、『360°映像 immersion』と『高速追従プロジェクションマッピング』にパナソニック製のプロジェクターが使用されました。『360°映像immersion』では、1台のDLP®プロジェクターと音響機器、スクリーンの組み合わせにより、360°包まれた空間で新しい没入体験の演出を実現しました。またアナログとデジタルを融合した、パナソニックの独自新技術『高速追従プロジェクションマッピング』を活用した新たなインタラクティブの演出を実現。ハイスピード対応プロジェクターによる遅延のない映像が、より人々の体験価値を向上させます。
導入後の効果
クリエイターがそれぞれテーマを掲げた3つの360°空間体験
『immersion1200』では、音楽プロデューサー DJ UPPERCUT様がコンテンツ制作を手がけられました。数十年にも及ぶオーディオ、音の変遷を体験することのできるコンテンツです。「今回の”immersion1200”ではオーディオの変遷とともに変化する音楽をできるだけ体験できるように心がけて制作しました」(DJ UPPERCUT様)
『immersion1500』では、世界中にさまざまな社会問題を抱える今、SDGsを通して人々が”つながる”ことにより生まれる大きなエネルギーを、世界平和の願いへとつなげる、このようなテーマを体験者へ訴えかけるべく、映像監督 辻本 祐希様がコンテンツ制作を手がけられました。
『immersion1800』では、アーティスト SHOHEI FUJIMOTO様がコンテンツ制作を手がけられました。360°のスクリーン面には、3Dシミュレーション結果を用いて再構築される光の反射データの、潜在的なビジュアルを見出すことを目的としたオーディオビジュアルが3分間に渡り展開されます。仮想的な3D空間から生成された実体のデータは、実空間内の体験者の体を通過し、浸透し、目には見えないかたちで体験者に触れます。
クリエイティブにつながるアイデアを提供する新しい展示方式
「人々を感動させる新しいアイデアを着想してもらいたい」という思いが本展覧会『TOUCH さわる 感じる 感動する』の企画の背景にありました。今回の『360°映像 immersion』では、筒状スクリーンの中に入って360°包まれた空間で映像・音楽コンテンツを体験できるという新しい展示を行ないました。360°に映像を投写することで、よりコンテンツの臨場感を楽しむことができます。その没入体験をサポートするのが、プロジェクターでの映像投写用に制作された筒状スクリーンです。映像を綺麗に見せ、音の反響もしやすい素材と、DLP®プロジェクターによるシームレスな映像投写がコンテンツの臨場感を損なわず、体験価値の向上を実現しました。さまざまなコンテンツに幅広く活用することができ、体験者へダイレクトにテーマを訴えかけることのできる『360°映像 immersion』は、この時代の新しいインタラクティブとなりえます。
Photo:Nacása&Partners Inc. Akira Arai
予測できないから面白い、ボールの軌跡が唯一無二のコンテンツへ
アナログとデジタルを融合したパナソニックの独自新技術『高速追従プロジェクションマッピング』を活用した新たな映像演出のかたちを体験していただくことができます。ボールの弾みが描く放物線の美しさ、その時々で変わるランダム性の面白さを融合した映像表現が、体験者の記憶に残るインタラクティブとなります。プロジェクターの投影範囲と赤外線カメラの撮影範囲を素早くキャリブレーションし、事前調整も簡単に行なうことができるシンプルなシステム構成です。240 Hzの高速リフレッシュレートにより、滑らかで表現力の高い映像投写が実現しました。
また映像の滑らかさに加えて、入力から投写の遅延時間が5ms※と、遅延を一切感じさせない、リアルタイムの追従を実現しました。コンテンツの制作を手がけられた浪川 洪作様と奥山 裕大様は「(ボールなどの)バウンスを検出するには高速なフレームレートが必要になってきますが『高速追従プロジェクションマッピング』の技術を生かしてうまくバウンスを検出し、それを生かした作品を今回つくることができました」(浪川様)。「コンピュータ上でシミュレーションしたデータより現実世界の(ボールなどのバウンスといった)生のデータを綺麗に追従できていることが面白く、現場で拝見したときは驚きました」(奥山様)と今回の展示について語ります。
『高速追従プロジェクションマッピング』は軌跡を描くモノや動きとかけ合わされることで、より面白く、新しいクリエイティブやエンターテインメントを生み出します。人やモノが画面の外で動き、画面の中の映像が呼応するアナログとデジタルの融合表現が、これからの映像演出の可能性をさらに大きく広げていくことができると考えます。
また今回、来場者が動かす杖を映像が追従するコンテンツの展示も行なわれました。杖の先にはマーカーが付けられており、PT-FRQ50JWから投写された映像がその動きを感知して追従し、新しい映像体験を生み出します。杖の動きやスピードに合わせた滑らかなエフェクトが『高速追従プロジェクションマッピング』の体験価値を向上させました。
※PT-RQ35KJの値です。PT-FRQ50Jは8msとなります。
Photo:Nacása&Partners Inc. Akira Arai
納入機器
- 3チップDLP®レーザープロジェクター PT-RQ35KJ
- 1チップDLP®レーザープロジェクター PT-RCQ10JLW
- 1チップDLP®レーザープロジェクター PT-FRQ50JW
- 高速追従プロジェクションマッピングSDK ET-SWR10
- RAMSA ポイントソーススピーカー WS-HM5104
- RAMSA サブウーハー WS-HM518L
- RAMSA 20cm2ウェイスピーカー WS-AR200-W
- RAMSA パワーアンプ WP-DM948
- RAMSA パワーアンプ WP-DM912
- RAMSA ニアフィールドスピーカー WS-NF055-K
お客様紹介
「TOUCH さわる 感じる 感動する」を通じて伝えたいこと
本展覧会は、新しいアイデア・技術を世の中のクリエイター、アーティストに提供し、人々を感動させる新しいクリエイティブ・エンターテインメントを生み出してほしいという考えが根底にありました。
株式会社アブストラクトエンジン パノラマティクス主宰の齋藤様は「このコロナ禍でさまざまなことがオンライン化していく中で、物理的に触る、人と出会う、物理的な空間を彷徨う、といった体験をどこか忘れてしまっているのではないかと思っています。
今回、この展覧会ではさまざまな進化するテクノロジーを否定することなく、改めて”さわる 感じる 感動する”ことを再定義したい」とおっしゃいます。『360°映像 immersion』『高速追従プロジェクションマッピング』は、これからのクリエイティブの可能性を大きく広げるものになります。
本展覧会を通して、それぞれのクリエイター・アーティストが込めたテーマを受け取っていただきつつ、そこからさらにさまざまな方向や視点から、新しいクリエイティブやエンターテインメントが生み出されることを望んでいます。
「immersionの展示、今後の展示の可能性を感じました。高速追従プロジェクターについてもさまざまなインタラクティブコンテンツへの応用を感じます。」(株式会社stu 齋藤様)
「近年、VRやMR、ARがより盛んになってきたところで、没入型コンテンツやリアルタイムに体験できるコンテンツを拝見でき、大変興味深い体験ができました」(株式会社東和エンジニアリング様)
「技術を全身で体験することができ、感動いたしました。 お連れしたお客様も、新たな体験に大変ご満足いただけたようです」(株式会社博展 大橋様)
お客様紹介
今の時代だからこそできる ”TOUCH”
パナソニックセンター東京にて、パナソニック独自の技術を活用した『360°映像 immersion』と『高速追従プロジェクションマッピング』の体験イベント『TOUCH さわる 感じる 感動する』を2022年2月4日~27日まで開催。新しいアイデアを着想するきっかけをご提案し、クリエイティブの発展を目指した展示会です。
Photo:Nacása&Partners Inc. Akira Arai