FLOWERS BY NAKED 2019
―京都・二条城―
課題
広範囲にわたるプロジェクションマッピングを実施するため、高輝度プロジェクターが必要だった。
解決策
高輝度レーザープロジェクターの採用で明るく鮮明な映像演出を実現。
採用機種は明るさもさることながら、コンパクトサイズで設置性にも優れ、これからのイベントでも使用頻度は高いのではと思います。また、レーザープロジェクターならではの防塵性や耐熱性も信頼しています。
背景
五感で楽しむ体験型庭園を、世界遺産・二条城で開催
「FLOWERS BY NAKED」は、クリエイティブカンパニー NAKED Inc.様が日本全国や海外で展開する、生花・オブジェ・映像・インタラクティブ・香り・音楽などさまざまな演出を通して、五感で楽しむ花の体感型アートイベントです。2018年にも“花と伝統”をテーマに二条城で初開催されましたが、2回目の開催となる今回は、世界遺産登録25周年を記念して“鳳凰”をテーマに、秋の夜の二条城をプロジェクションマッピングやライトアップで鮮やかに彩り、幻想的な世界を表現されました。
導入した理由
二条城全体に演出エリアが広がり、高輝度プロジェクターを導入
2018年度は二の丸御殿台所の室内を中心とした展示でしたが、今回の開催では屋外を含めた二条城全体に演出エリアを拡大し、来場客が城内を回遊しながらストーリーを追っていく流れを創造されました。なかでも内堀の石垣へのプロジェクションマッピングは、投写する範囲が広く、投写距離も長いため、より高輝度なプロジェクターを求められ、12000lmの明るさを誇る、当社製レーザープロジェクターPT-RZ120JLWを新たに4台導入いただきました。
導入後の効果
歴史的建造物と最新のデジタルアートが融合
今回の開催では「FLOWERS BY NAKED」のコンセプトである花の演出に加え、永遠の繁栄の象徴である“鳳凰”をコンテンツ全体のテーマとされています。城内のいくつものエリアで展開される映像演出では、鳳凰が花の化身となり飛び立つと、秋の木々や花々がその軌跡を追うように咲き乱れ、スクリーンとなる建造物やオブジェを鮮やかに彩ります。NAKED Inc.様は、国宝や重要文化財を含む建造物とデジタル映像が融合するよう考慮され、二条城の歴史的価値や文化をきちんと来場客に伝える演出を実現されています。今回新たにプロジェクションマッピングが実施された内堀では、巨大なスクリーンとなった石垣に鳳凰が色鮮やかな花々とともに飛び交い、来場客は幻想的で壮大な光景に目を奪われ、その世界観に浸ります。
生花とのコラボレーションでは新たな演出にチャレンジ
重要文化財である二の丸御殿台所内では、イベントのクライマックスとなる華道家元池坊の生花とのコラボレーション展示が実施されました。実際の生花と映像、空間全体が融合する表現を目指されるなか、新たな試みとしてホログラムメッシュスクリーンが導入されました。生花の前面に設置されたスクリーンは一見すると透明ですが、ひとたび映像が投写されると、色鮮やかな鳳凰や花々が空間に舞い飛び、花の化身である鳳凰が、ついに本物の花になる物語のフィナーレを表現しています。また、他のエリアでは、人の動きに合わせて映像が変化するインタラクティブな演出や、音楽や香りの演出、光のインスタレーションなども実施され、来場客は花々が持つはかない美しさや、生命力を五感で楽しむことができます。
システム構成
導入システム
- 1チップDLP®方式レーザープロジェクター PT-RZ120JLW × 4台
- 1チップDLP®プロジェクター用ズームレンズ ET-DLE250 × 4台
今後の展望
レーザープロジェクターの信頼性を評価、これからの最新技術とのコラボレーションに期待
今回、展示エリアの拡大にともない、映像の明るさが必要なコンテンツも加わったため、PT-RZ120JLWを採用されました。NAKED Inc.様は12000lmの明るさもさることながら、コンパクトな筐体サイズも評価され、他のイベントでの使用頻度も高いのではとのこと。また、採用機種に限らず、レーザープロジェクターの防塵性や耐熱性にも信頼をいただいています。今回、ホログラムメッシュスクリーンによる演出に挑戦されましたが、今後もパナソニックの最新技術とのコラボレーションで演出の可能性を広げていきたいと期待されています。
お客様紹介
400年以上の時を経た今も残る絢爛たる桃山文化の遺構
二条城は1603年(慶長8年)に江戸幕府初代将軍徳川家康が、築城。1867年(慶応3年)には大政奉還の舞台となるなど、江戸時代の始まりから長く日本の歴史を見つめてきました。1994年(平成6年)にはユネスコの世界文化遺産に登録され、現在では全域が世界文化遺産及び史跡となっています。