ダイキン工業株式会社様
淀川製作所

溶接現場では火災を予防するための安全管理を実施

ダイキン工業株式会社様の淀川製作所は1941年に竣工し、主に業務用空調機器の製造を担う拠点です。同社の空調生産本部様では主に大型空調機器の製造を行っており、人での溶接作業が多く発生するため、火災を予防するための安全管理が求められていました。その中でも、溶接で飛散した火花は台車の下などに入り込んでしまうとホコリに引火してくすぶり、作業終了後に発火するリスクが懸念されていました。そのため、終業30分前には作業を終了し、目視による火花の鎮火確認を実施してきました。しかし、目視では判別できない温度の確認には不安があり、IoTツールを活用した現場の改善が検討されました。

現場に寄り添うシステム開発と柔軟なカスタマイズ性を評価

様々な部門が集まる淀川製作所では、安全管理に関する定例会議を実施されてきました。その中で紹介されたサーマルカメラとi-PROネットワークレコーダーを連携したパナソニック コネクトの異常熱検知ソリューションに注目。目視では判別が困難な機器の表面温度をサーマルカメラで可視化することで、発火の早期発見が期待できるとして、溶接現場での導入が進められました。空調生産本部 生産技術部 小林様は「溶接ワークの位置が温度の検知エリアの中に入ってしまうと高熱の誤検知が多発してしまうので時間ごとに検知エリアを変更したり、実際に火災が発生したシチュエーションを再現して温度のしきい値を設定していただくなど、設置時には多くの助言を受けながら進めることができ、心強かったです」と語ります。現場に寄り添った柔軟なカスタマイズ性とサポート体制を高く評価いただき、他部門での運用も前向きに進められています。

目視では確認できない異常を可視化し不在時や夜間も安心できる現場へ

サーマルカメラは溶接場の天井に設置し、事務所のネットワークディスクレコーダーWJ-NU201で24時間のモニタリングと映像の記録を行っています。あらかじめ設定した検知エリア内で異常温度を検知すると、事務所に設置したパトライトが発報し、担当者にメールで通知されます。小林様は「万が一、火花が物陰でくすぶっていても、そのような温度変化は人の目で確認するには限界がありました。周囲の床面や機器の表面温度が可視化、検知されることでいち早く異常に気づくことができるので、従来のフローにはなかった安心感が得られています。また、不在時や夜間でも異常があればメール通知が届くので、異常発生時も早期対応が行えるようになっています」と語ります。

2画面表示で異常箇所の早期発見や火災原因の特定も容易に

事務所に設置したネットワークレコーダーではカラーのカメラ映像とサーマル映像の2画面を並べて映像記録とモニタリング行っています。ネットワークレコーダーから異常検知のアラーム履歴一覧をクリックすることで異常温度検知時の映像を再生することができるので、異常発生箇所の早期発見や火災原因の特定も容易になりました。小林様は「これまでの30分の目視確認という安全管理のフローは維持しつつ、サーマルカメラによる補完的なチェックを加えることで、より強固な安全管理体制を構築しています。サーマルカメラがもうひとつの目になってくれている感覚です」と語ります。

• サーマルカメラ×1台
• ネットワークディスクレコーダー WJ-NU201/1×1台

空気で答えを出す会社

ダイキン工業株式会社様は1934年に設立した、大阪市に本社を置くグローバル空調総合メーカーです。空調・冷凍機、化学、油機、特機製品の製造販売を展開し、世界170以上の国と地域に事業を展開。空調分野では世界トップシェアを誇り、「空気で答えを出す会社」をスローガンに、快適で持続可能な社会の実現に貢献されています。

■ 所在地：〒530-0001大阪市北区梅田1-13-1
■ URL： https://www.daikin.co.jp/