海上保安大学校 様 海上保安シミュレーションセンター
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海上保安大学校様
海上保安シミュレーションセンター

プロジェクター
高輝度4Kプロジェクターと優れた投写技術で、航海中の操舵室からの眺めをリアルに再現。

課題

操船シミュレーターのリプレースにあたり、より臨場感のあるリアルな映像で操船訓練が行える環境を整えたい。

解決策

20000 lmの高輝度と4K解像度を備えた3チップDLP®レーザープロジェクターで、まるで実際に航海しているような映像表示を実現。

臨場感のある映像で、利用者からも「運航中の世界にスッと入っていけた」という声が上がっています。

海上保安大学校 教務部 教務課 操船シミュレーター運用係長 中尾 恵輔様
海上保安大学校 海上安全学講座 准教授 米森 淳次様
海上保安大学校様 海上保安シミュレーションセンター - 事例 -

背景

操船訓練を行うシミュレーターをリプレース

海上保安大学校様の校内に設置された海上保安シミュレーションセンターは、在学生が練習船に乗る前に模擬運航を行ったり、現役の海上保安官が能力向上のための訓練を行ったりと様々な用途で利用されています。シミュレーター内には実際の船舶の操舵室が再現され、窓の外の壁面には運航中に起こり得る様々なトラブルを想定した各海域の映像が投映されます。その投映機器には、従来から当社製プロジェクターが使われていましたが、ランプ光源を使用した10年以上前のモデルで老朽化も進んでいたため、この度システムのリプレースが行われました。


導入した理由

リアルな訓練を実現する高輝度・高解像度映像

今回のリプレースは映像送出システムも含めた全面リプレースであり、プロジェクターは光源寿命の長いレーザープロジェクターに変更し、さらに解像度と輝度を大きく向上させたかったと、操船シミュレーター運用係長の中尾様は語ります。「より現場と同じような環境で訓練できるよう、没入感のある映像表示を追求しました。そのため、4K解像度と明るさには特にこだわり、反対に夜間の運航シーンでは実際の夜景に限りなく近い暗さを再現できるかという点も重要でした。PT-RQ25KJはそれらを見事に実現し、さらにL型の特殊な超短焦点レンズを使い、プロジェクターを縦置き設置することにより従来14台必要だったプロジェクター台数を7台に減らすことができました」


写真:高度なブレンディング技術により、水平視野角約249度の曲面に継ぎ目のない映像を投写
高度なブレンディング技術により、水平視野角約249度の曲面に継ぎ目のない映像を投写。
写真:夜のシーンでは実際の夜の海の暗さを再現
夜のシーンでは実際の夜の海の暗さを再現(写真撮影のため部屋の照明を点灯しています)
写真:操舵室の階下に7台のPT-RQ25KJを半円状に設置して投写
操舵室の階下に7台のPT-RQ25KJを半円状に設置して投写。
写真PT-RQ25KJにはL型の短焦点レンズを装 着し、近距離から大画面に投写
PT-RQ25KJにはL型の短焦点レンズを装着し、近距離から大画面に投写。
写真:各プロジェクターには夜のシーンの暗闇を再現する電動NDフィルターを取り付けた
各プロジェクターには夜のシーンの暗闇を再現する電動NDフィルターを取り付けた。
写真:操船シミュレーターのオペレーション室から NDフィルターをワンボタンで開閉可能
操船シミュレーターのオペレーション室からNDフィルターをワンボタンで開閉可能。

導入後の効果

臨場感ある映像で訓練の質を向上

リプレース後の変化について中尾様は、「高い解像度と高輝度投写のおかげで、研修生が航海の世界に没入できる映像が表示できるようになりました。夜のシーンもリアルな暗闇を再現でき、船の灯火や街の灯りも非常に綺麗に見えます」と語ります。
また、海上安全学講座で准教授を務める米森様はこう話します。
「プロジェクターの性能はもちろん、7台のプロジェクター映像をつなぎ合わせるパナソニックさんのブレンディング技術も見事ですね。同じ船が二重に見えることのない自然な映像で、シミュレーターとして大変優れたシステムになりました。初めて操船シミュレーターに入った研修生が『凄い!』という声を上げていましたよ」

オペレーション時の運用性も向上

今回のリプレースは映像品質の向上以外にも様々なメリットがあったと中尾様は語ります。「プロジェクターの台数が半数になったことは、管理面での省力化につながりました。これまでは天井にも7台設置されていたので、機器を確認する際も上に登らなければならず大変だったのですが、その必要がなくなりました。また、以前は夜のシーンになる度に訓練を数分止めてリモコンでプロジェクターの設定を変えたり遮光板を操作していたのですが、現在は電動でスライドするNDフィルターのおかげで大変スムーズに夜映像へ切り替えられるようになっています。オペレーション室からワンボタンで操作できるため、訓練の臨場感を壊すことなく昼から夜への一連の流れが再現できるようになりました」


納入機器

  • 3チップDLP®レーザープロジェクター PT-RQ25KJ ×7台
  • 超短焦点レンズ ET-D3LEU101 ×7本

お客様の声

迅速で丁寧な対応に感謝しています

従来機から長年パナソニックさんのプロジェクターを使用してきて、すぐに駆け付けてくれる保守対応の手厚さにはいつも感謝していました。今回のリプレースにおいても、プロジェクター本体と数種類のNDフィルターをこちらに持ってきていただき、実際の設置環境で最適なものを選ぶことができました。操船シミュレーターは特殊なので高度な投映技術が必要になると思うのですが、パナソニックさんの技術力と対応力のおかげで、何のトラブルもなくスムーズに運用を開始することができました。

中尾 恵輔様
海上保安大学校
教務部 教務課 操船シミュレーター運用係長
中尾 恵輔様
※所属は納入時のものです。

システム概要図

お客様紹介

シミュレーションで様々な危険への対応能力を養う

海上保安庁の幹部職員を養成する教育機関、海上保安大学校様。2004年に設置された「海上保安シミュレーションセンター」では、東京湾や瀬戸内海など多数の船舶が行き交う海域での操船訓練や、海難対応などを想定した様々なシナリオを用意し、安全運航能力を高める訓練が行われています。

所在地:広島県呉市若葉町 5番1号
URL:https://www.academy.kaiho.mlit.go.jp/


写真:外観
海上保安シミュレーションセンター外観。
地図

関連機器・サービス

3チップDLP®レーザープロジェクター PT-RQ25KJ

3チップDLP®レーザープロジェクター PT-RQ25KJ

世界最小・最軽量※のボディから迫力の映像を投写する20,000 lm 3チップDLP® 4Kプロジェクター。
※ 2022年10月現在。16,000 lm 以上のDLP®方式レーザープロジェクターにおいて。公称の質量および外形寸法値に基づいています。


超短焦点レンズ ET-D3LEU101

超短焦点レンズ ET-D3LEU101

3チップDLP®プロジェクター用 超短焦点レンズ。