写真:秋田放送編集室
写真:秋田放送編集室

株式会社秋田放送様

スタジオサブシステム/コンパクトOTCシステム
長年の信頼に裏付けされたシステムの安定性と、高い操作性を実現する制作・報道サブシステムを構築。

課題

新社屋建設にともない、運用性と操作性を向上させながらシンプルなシステムを構築したい。

解決策

制作サブと報道サブのルーターを共有した統合サブにすることで運用を効率化し、報道サブではコンパクトOTCによる簡単操作を実現。

度重なる要求仕様の変更も1つひとつ丁寧に対応していただき、要望以上の精度で応えてくれました。パナソニックさんとワンチームでつくり上げたという実感が今すごくあります。

株式会社秋田放送 技術統括局 放送技術部 部次長 榎 直人様

背景

社屋移転にともない、制作サブと報道サブを新たに構築

2020年4月、株式会社秋田放送様はJR秋田駅前に社屋を移転し、局内にある2つのサブシステムを全面リニューアルしました。安定した運用を第一条件にシンプルで分かりやすいサブを目指し、従来の課題を洗い出しながらシステムを検討。その結果、制作サブにはライブスイッチャーAV-HS7300を、報道サブには従来のOTC(ワンタッチコントローラ)をシンプルにしたコンパクトOTC(以下、C-OTC)と、ライブスイッチャーAV-HS6000を導入しました。また、ルーティングスイッチャーは2つのサブで共有し、統合サブシステムを構築しました。


導入理由

長年の信頼により、統合サブシステムを採用

秋田放送様では長年パナソニックのOTCやスタジオサブシステムを使用しており、その信頼性の高さが導入の決め手になったと技術統括局 放送技術部部次長の榎直人様は語ります。「OTCは20年ほど前から使っており、スイッチャーも旧モデルのAV-HS5300をずっと使っていましたので、その安定性には確信を持っていました。ルーターに関しても以前は制作サブと報道サブそれぞれに導入していましたが、壊れたことはもちろんなく、わずかな障害が起きたことも一度もありませんでした。ルーターに対して厚い信頼があったので、今回は何の心配もなく統合サブの構築を決定することができました」


導入後の効果

制作サブには以前から評価していたAV-HS7300を採用

制作サブ(Aサブ)では、月曜から金曜まで連日放送される「ABS news every.」や金曜夕方の情報番組「えび☆ステ」など、主に生放送の長時間番組を制作しています。 今回導入したライブスイッチャーAV-HS7300について、技術統括局 放送技術部の佐々木裕貴様は語ります。「 移転プロジェクトが始まるかなり前にAV-HS7300のご提案を受け、実際に操作させていただいたのですが、その操作性の高さからAV-HS7300の導入に至りました。実際使い始めると、以前のモデルでは搭載されていなかったリサイザーなどの機能も使いやすく、取扱説明書を読まなくともスムーズに初日の運用を行うことができました。やはりパナソニックさんのスイッチャーは分かりやすいと再認識しました」

報道記者の意見を取り入れながら構築したOTCシステム

報道サブ(Nサブ)は、朝・昼・夕方・夜のショートニュースを連日送出している稼働率の高いサブです。以前の社屋では長尺の「ABS news every.」もNサブからフルOTCで送出していましたが、社屋移転を機にAサブでのマニュアル運用に変更。Nサブはショートニュースに特化させ、報道記者が1人で送出できるワンマンオペレーションを目指してC-OTCシステムを採用しました。C-OTCは、キューシートのデータに基づき番組運行を制御する「OPT画面」と、マルチ画面をタッチして直感的な送出が可能な「16面操作端末」が1つにまとまったシンプルなOTCです。佐々木様は、「報道の意見を取り入れ、一緒に考えながらGUIを構築していただきました。コンパクトOTCと名付けられていますが、機能制限などは全く感じず、突発的な放送にもスムーズに対応可能です。また、NサブにはライブスイッチャーAV-HS6000を導入しており、もし緊急時に速報が長引いたとしても、スイッチャーとルーターをフル活用すればNサブからも長時間の放送ができるよう構築していただきました」と語ります。


写真:ライブスイッチャー
AサブのライブスイッチャーAV-HS7300(54入力×28出力)。
写真:スイッチャー・ルーター・ ペリフェラルが収まるラック
AサブとNサブのスイッチャー・ルーター・ペリフェラルが収まるラック。
写真:ルーティングス イッチャー
AサブとNサブで共有しているルーティングスイッチャーAV-WM7400(108入力×90出力)
写真:C-OTCが導入されたNサブ
C-OTCが導入されたNサブ。Nサブは速報性を重視し報道フロアの内部に構築した。
写真:Nサブの卓
Nサブの卓には、万が一タッチパネルに不具合が生じても運用可能なダイレクト送出ボタンを用意した。
写真:C-OTCの操作画面
C-OTCの操作画面。左に番組一覧、右に16面の操作画面が表示されている。タッチパネル でCUT、MIX、WIPEも操作可能。
写真:TAKEボタンの下にあるEMGボタン
TAKEボタンの下には、緊急時にマニュアルスイッチングへ切り替え可能なEMGボタンを設けた。
写真:ショートニュース用のセット
Nサブの横にはショートニュース用のセットを設けた。カメラはリモートカメラAW-UE150Kを採用。

Aサブ/ Nサブ映像システム概略図

Aサブ/ Nサブ映像システム概略図

主な納入機器

  • Aサブ:ライブスイッチャーAV-HS7300
  • Nサブ:ライブスイッチャーAV-HS6000
  • ルーティングスイッチャーAV-WM7400
  • ペリフェラルAV-PF3000シリーズ
  • OTC関連
    • OTCサーバー
    • OPT PC、タッチパネル OPT予備端末
    • OTC制御装置 AV-SA3000
  • Nサブ音声システム
  • Nスタジオ
    • 4KインテグレーテッドカメラAW-UE150K
    • リモートカメラコントローラーAW-RP50

お客様の声

無理難題にも期待以上の精度で応えてくれました。

パナソニックさんは度重なる要求仕様の変更にも1つひとつ丁寧に、真剣に対応してくださり、「無理難題をお願いしてしまったな」と思った時も要望以上の精度で応えてくれました。今回の新社屋設備は、まさにパナソニックさんと“ワンチーム”になってつくり上げたものだと実感しています。

写真:榎 直人様、佐々木 裕貴様
株式会社秋田放送 技術統括局 放送技術部
部次長 榎 直人様(左)、佐々木 裕貴様(右)
※所属は納入時のものです。

お客様紹介

たくさんの県民に愛されるラジオ・テレビ局

株式会社秋田放送(ABS)様は、1953年に県内初の民間ラジオ放送局「ラジオ東北」として誕生し、1960年にはテレビ放送を開始。ローカルニュース番組「ABS news every.」や情報番組「えび☆ステ」など、県民に寄り添った豊富な情報を発信し、多くの視聴者に愛されています。

写真:秋田放送様の新社屋
JR秋田駅前に誕生した秋田放送様の新社屋。



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