株式会社ヤハタ精工様
課題
建機向けの厚板溶接を行っており、溶込み量やビード外観で非常に高いレベルが要求される。現場作業者に手溶接の経験がなくとも高品質な溶接を実現させる必要があった。
解決策
ハイパワーTAWAERSのHDパルス溶接で深い溶込みと美しいビード外観を確保。また、使用率100%のハイパワーTAWERSの使用によってロボットのフル稼働生産を実現
最終ユーザ様に「自社で溶接している製品よりもビードが格段に綺麗!」とお褒めを頂いています!最近では溶接の研修依頼まで頂くほどです。
背景
厚板溶接ならではの課題
大手建機メーカーを顧客に持つヤハタ精工様では、厚板溶接が全体の7割に及びます。厚板溶接のポイントは何といっても高い耐久性と信頼性。これらを実現するためには深い溶込みと長い脚長が求められます。少しでも溶込みが規定の値に満たなければNGワークとなる為、溶接ロボット・溶接方法の選定は非常に重要なポイントでした。
溶接熟練工確保の難しさ
"職人技"とも称される溶接の業界では、熟練した溶接人材の確保は簡単ではありません。ヤハタ精工様でも溶接未経験者の方も少なくありませんでしたが、そのような状況でも溶接ロボットを活用して、"誰でも、高品位な溶接"を実現させる必要がありました。
導入理由
標準溶接条件の完成度の高さ
「他社製に比べパナソニックは標準の溶接条件が安定していました。」(山下 豊様)
もともとヤハタ精工様では他社製ロボットとパナソニック製ロボットを半数ずつ保有していたそうですが、パナソニック製ロボットの方が標準の溶接条件が洗練されており、溶接条件の修正がほぼ必要なかったそうです。手溶接の経験のない作業者が多い現場においては、この点がTAWERSを選ぶ大きな決め手となりました。
海外拠点への導入のしやすさ
ヤハタ精工様はグループで中国、タイ、インドネシア、アメリカに海外拠点をお持ちです。現地での技術指導をご担当されている山下様はこう語ります。「海外では溶接技術者の獲得が非常に困難です。TAWERSなら日英中の3言語に対応していることはもちろん、ロボットの基本操作さえ覚えてもらえば、細かな溶接条件はロボットが決めるので、短期間で外国人技術者を養成可能です。海外拠点のロボットは全てTAWERSに統一しています。」(山下 豊様)
導入後の効果
使用率100%を実現
以前の350Aのロボットでは使用率がオーバーしロボットが停止していたが、TAWERS WGHシリーズ(450Aハイパワー仕様)の導入で"ロボットが止まらない環境"を実現しました。
溶接品質の高さを実感
「1番のおすすめはHDパルス工法です!厚板でも深い溶込みと低スパッタを両立することができます。厚板業界は溶込み保証値のレベルが高いのですが、ハイパワーTAWERSを使用し始めてからは、溶込み異常のクレームはほぼ無くなりました!」(山下 豊様)
HDパルス工法では、1パルス1ドロップ制御を行い、通常のパルスでは溶込みが浅くなりやすい条件でも深い溶込みを維持しつつ、パルスならではの良好なビード外観を得ることができました。
※スパッタ:スパッタとは溶接中に飛散する溶接金属の粒(火花)のこと。母材に溶着すると除去することが難しいため、スパッタの少ない溶接が求められる。
納入機器
「溶接電源融合型」ロボット TAWERS (WGHシリーズ ハイパワー仕様)
お客様の声
最終ユーザーにお褒めの言葉をいただきました
「先日お客様より 『自社で溶接したパーツより当社の溶接パーツの方が格段にビードが綺麗!』 とお褒めの言葉を頂き、注文量も増やしていただきました。」(山下 豊様)
簡単操作で使い勝手がいい点が気に入っています
「現場の作業員の多くは手溶接の経験がありません。しかし、TAWERSならパナソニックで少し講習を受ければすぐにティーチングができるようになり、誰でも綺麗なビードが引けるようになります。」(米原 拓哉様)
お客様紹介
建機部品の厚物溶接を中心に業績拡大中
株式会社ヤハタ精工様は厚物溶接部品を製造しているヤハタグループの中核工場です。グループの海外拠点生産も東大阪から支えています。
「溶接電源融合型」ロボット TAWERS
ロボット自身が溶接波形を直接フルコントロールし、アプリケーションの追加で多彩な溶接スタイルに対応する、進化するロボットTAWERS。具体的な各種事例についてはこちらから。