写真:200インチ大画面ビジョンでのパブリックビューイング
写真:200インチ大画面ビジョンでのパブリックビューイング

うめきた外庭SQUARE運営事務局様

実証実験 映像制作ソリューション「KAIROS クラウドサービス」
KAIROS クラウドサービスを用いて、屋外イベントのLIVE配信を実施。さらに、大阪・東京の二元中継でイベントの体験価値を高めることに成功。

課題

オープンスペース「うめきた外庭SQUARE」で日常的に屋外イベントを主催されているうめきた外庭SQUARE運営事務局様にとって、いかに手軽により多くの方々へイベントを届けられるかが課題となっていた。そのためには、限られたコスト、時間、スペースのなかでオンラインを組み合わせて広く発信する必要があった。

解決策

屋外イベントのLIVE配信を通して、イベントに来場していない方にも認知を広げる。また、他拠点との二元中継や大画面ビジョンでの配信を通して、イベント参加者・視聴者の体験価値を向上させ、リピーターや新規の参加者増加を目指した。

イベントをより幅広い方に、様々な形で発信できました。また、会場の大画面ビジョンへの配信などを通して、イベントがより盛り上がりを見せてくれたことにも満足しています。

うめきた外庭SQUARE運営事務局(阪急阪神不動産株式会社) 中野 草太様
KAIROSクラウド事例_うめきた外庭SQUARE運営事務局様

背景

イベントの存在をより多くの方に楽しんでいただくための方法を模索

「うめきた外庭SQUARE」は、“「みどり」のリビングラボ”をコンセプトとしたオープンスペースです。JR大阪駅からほど近い都会にありながら芝生が広がるこの場所では、様々な企業とコラボレーションしたイベントが日々開催されています。うめきた外庭SQUARE運営事務局様は、このイベントの存在を地域住民や企業の方々にもっと知っていただき、「みどり」と共生する未来のまちづくりに積極的に参加してもらいたい、という強い想いを持たれていました。そのためにオンラインでの配信も視野に入れていましたが、高頻度で多種多様なイベントが開催されることを考慮すると、通常は配信システム構築の手間やコストが膨大なものとなってしまいます。そこで、スムーズかつスピーディにシステムを組むことができるKAIROS クラウドサービスを用いて、イベントの体験価値を高めるためのLIVE配信にチャレンジしていただくこととなりました。


実証実験の概要

屋外イベントを二元中継でLIVE配信。中継車無し・リモートプロダクションで実施

今回の実証実験は、Panasonicが企画運営を務めたイベント「OSOTOでSPORTS」にて実施。このイベントは、ロープ上を歩いたり飛んだりするアクティビティ「スラックライン」、紙に描いた乗り物の絵を画面に映し出してレースを楽しむ「スケッチレーシング」を体験できるコンテンツを用意したものです。
イベント参加者がスラックラインに挑戦している様子を撮影し「中継車無し・リモートプロダクションで、屋外でもイベントのLIVE配信が問題なくできるか」を実証実験しました。ネットワークは、WiGigを活用してイベント会場近くにある梅田スカイビルより伝送し、スピードと安定性を担保。撮影データをクラウド伝送し、東京にあるリモートプロダクションで加工・編集・スイッチングしながら、動画共有サービスと会場に設置した大画面ビジョンにて配信しました。
さらに、イベント同日に東京で開催されていた日本スラックライン連盟の公認大会の様子も配信する二元中継を実施し、イベント参加者や配信視聴者の体験価値をより高める試みにも取り組みました。


今回の実証実験におけるシステムイメージ図

実証実験の効果

屋外イベントをより手軽にLIVE配信することに成功。イベント体験価値の向上にも貢献

無事に配信を終えることができ、うめきた外庭SQUARE運営事務局様が求められていた「より手軽なイベント開催」「より多くの方へのイベント認知」に貢献。今回KAIROS クラウドサービスを活用したことで、具体的には以下3つの価値を感じていただけました。
①屋外イベントを少ない工数・低コストでLIVE配信
②二元中継や大画面ビジョン配信によるイベント体験価値の向上
③リモートプロダクション活用による、イベントスペースの確保


①屋外イベントを少ない工数・低コストでLIVE配信

従来、屋外イベントのLIVE配信は、中継車の利用やネットワーク確保のためのシステム設営等で大きな工数・コストがかかるものでした。しかし、KAIROS クラウドサービスの活用によって従来よりも低コストで、またシステム準備にかかる工数は半日程度かかるイメージのものが30分程度で済むなど、屋外イベントでもより手軽にLIVE配信が可能になることを検証できました。特にうめきた外庭SQUAREのように、高頻度で多種多様なイベントが開催されるスペースにおける配信というケースにおいては、長期で見たときに工数・コスト低減は大きな価値になります。


写真:小さなお子さんにも楽しんでいただいたイベントの様子
小さなお子さんにも楽しんでいただいたイベントの様子。
写真:今回、動画共有サービスVimeoにてLIVE配信
動画共有サービスにてLIVE配信。

②二元中継や大画面ビジョン配信によるイベント体験価値の向上

大阪(うめきた外庭SQUARE)と東京(スラックラインの全国大会会場)の二元中継を実施したことで新しい価値を生み出し、参加者がより充実した時間を過ごせるイベント内容に。全国大会のパフォーマンスはうめきた外庭SQUAREに設置された大画面ビジョンにも映し出され、イベント参加者は上級者の技も参考にしながらスラックラインを体験することができました。また、大画面ビジョンでの配信はイベント参加者の増加にも貢献。「大画面ビジョンにも映像を映し出したことで、うめきた外庭SQUAREの前を通りかかった方々の目を引いて、たくさんのお客様を引き込み、イベントをより一層盛り上げることができたと感じています。」(うめきた外庭SQUARE運営事務局・中野 草太様)


写真:大阪・東京各会場の配信をリモートプロダクションで一括管理
大阪・東京各会場の配信をリモートプロダクションで一括管理。
写真:200インチ大画面ビジョンでのパブリックビューイング
200インチ大画面ビジョンでのパブリックビューイング。

③リモートプロダクション活用による、イベントスペースの確保

リモートプロダクションによる遠隔での映像加工・編集・スイッチングを実施することで、イベント会場に大きな機材を設置する必要もなく、参加者のためのスペースを十分に取れた点も評価いただきました。配信のための制作スペースを最小限にすることで、参加者が体験できるスラックラインのスペース確保や、より多くの方が見学できる場所を設けることに繋がりました。


写真:制作に必要な機材は全てリモート制作スタジオに設置
制作に必要な機材は全てリモート制作スタジオに設置。
写真:参加者のためのスペースを広く確保できた
参加者のためのスペースを広く確保できた。

お客様の声

実証実験を終えて

うめきた外庭SQUAREにご来場いただいた方々だけではなく、全国の皆さまにもご視聴いただくことができました。過去にイベントの配信を試みたことはほとんどなかったので、まずはより多くの方々にイベントの存在を知っていただけたことに満足しています。今回KAIROS クラウドサービスを使って、一般のネットワーク回線でも高品質な映像・音声を、省スペースで多拠点に繋ぐことができました。これは、「必要なときに」「低コストで」「スピーディに」情報発信できる点で大変魅力を感じました。新しいイベントの企画や、未来のまちづくりに向けた活動など、KAIROS クラウドサービスの積極的な活用を通じて様々な可能性が広がるのではと感じています。より柔軟で多様な情報発信の手段として、今後も期待しています。

写真:中野様
うめきた外庭SQUARE運営事務局(阪急阪神不動産株式会社) 中野 草太様

関連機器・サービス

概念図

映像制作ソリューション KAIROS クラウドサービス

映像制作現場の「撮る・創る・映す」ワークフロー全体をクラウドでシームレスにつなぎ、いつでも、どこでも、手軽に、より良い映像制作を実現するサブスクリプション型サービス。


製品写真:AG-CX350

メモリーカード・カメラレコーダー AG-CX350

4K/HDR/10bit収録に応える1.0型ハイエンド・ハンドヘルド。IP(NDI|HX)接続、RTMPストリーミングに対応。


製品写真:AW-UE100W

4Kインテグレーテッドカメラ AW-UE100W

NDI®※1、SRT※2、FreeD※3をはじめとした様々なIP伝送プロトコルに対応した4Kインテグレーテッドカメラ。

※1:NDI®とは、NewTek, Inc.によって開発されたIP利用における新しいライブ映像制作ワークフロー支援プロトコルです。NDI®はNewTek, Inc.の米国における登録商標です。ここでのNDI®は、High bandwidth NDI®を意味します。
※2:SRTはSecure Reliable Transportの略です。
※3:FreeDとは、主にバーチャルスタジオシステムにおいてカメラのトラッキング情報伝達用に広く採用されているプロトコルです。