写真:Panopto画面
写真:Panopto画面

国立大学法人 東北大学様

動画収録・配信サービス「 Panopto(パノプト)」
講義収録・配信システム「Panopto(パノプト)」を使った学習データの利活用で、更なる教育力向上を目指す。

課題

世の中や学生の変化に柔軟に対応できるスケーラブルな講義配信システムを構築したい。

解決策

LMSや各種ウェブ会議ツールとシームレスに連携できる「Panopto」により、拡張性のある配信システムを実現。

Panoptoは東北大学が考える教育DXの基礎となるシステムだと思います。

国立大学法人 東北大学 データ駆動科学・AI教育研究センター 准教授 三石 大様

背景

長年の経験を経て、オンプレミス型からクラウド型へ

2002年から他に先駆けてオンライン授業を実施していた東北大学様では、約20年にわたり様々なシステムを試しながら動画配信の環境整備に取り組んできました。以前はオンプレミス型の動画ストリーミングサーバーやWEBサーバーを使用して授業の動画を配信していましたが、メンテナンスの手間やアクセス集中時の配信停止など様々な課題がありました。また、2011年には東日本大震災を経験し、学内に設置したサーバーから配信することへのリスクを実感。そして2020年、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、大量のアクセスに対応するべくクラウド型システムへの移行計画を始動しました。


導入理由

LTIへの対応と、オンライン授業での使いやすさを評価

クラウド型であることを前提に、まず必須条件としたのはLMSとシームレスに統合できる「LTI」に対応していることでした。自身もデータ科学の授業を行い、学内の情報システムの研究・整備を行う三石准教授は、「現在必要な機能をLMSに盛り込んで構築しても、今後世に出てくるツールなど、目まぐるしく進化していくものから取り残されては困ります。そのためLMSと複数のツールを連携させた運用がこれから必須になると考えました。PanoptoはLTIに対応している数少ない動画配信プラットフォームですし、何より教育目的の機能が充実しており使いやすさを確信しました」と語ります。

※LT(I Learning Tools Interoperability)は学習用プラットフォームを外部ツールと連携させるための国際的な標準プロトコルです。LTI対応のLMSを使用していれば、LMSとPanoptoを統合し同一認証で動画再生・録画・検索・管理が可能。別途ログインすることなくLMSの中でPanoptoの各種機能を使用することができます。


導入後の効果

小規模にスタートして後から拡大できるスケーラビリティ

今回、東北大学様は2021年春学期より、全学生が使える30,000 IDでPanoptoを契約しました。三石准教授は「コロナ禍での契約となり、その動向や学生からの需要などを正確に読めない時期ではありました。しかし約26,000名いる学生全てにオンラインで受講できる環境は用意しなければならない。そんな時に使用時間量に合わせて契約できる形態は助かりました。今後需要が拡大すれば簡単に増やすことができますし、自由度の高さはPanoptoの利点ですね」と語ります。

“非同期学習の需要は今後も増加していく”

Panoptoで動画制作をしてリアルタイムに配信することも可能ですが、東北大学様では先生方が使い慣れたウェブ会議ツールを活用して、撮影したデータをPanoptoにアップロードする形式で運用しています。今後の授業の動向について、三石准教授はこう予測します。「多くの先生方は新型コロナウイルスが終息すれば対面授業に戻すと思います。しかしかなりの比率でオンラインも併用していくのではないでしょうか。何よりオンデマンド配信は学生からのニーズが非常に高く、私の授業においても、コロナ以前から約半数の学生が対面で受けた授業をあとで見返していたのです。学生にアンケートを取ってみても、オンデマンドは自由な時間に視聴できることが良いのではなく、何度も見返して復習できるから良いという意見が多いです。オンデマンド配信は今後の教育に欠かせないものであると考えています」

学生の視聴データを先生自身が確認でき、教育力の向上に貢献

Panoptoを継続して使用していくことで、DXとして大学の教育力向上に活用できると期待が高まっています。三石准教授は、「東北大学では現在“教育・学習データ利活用宣言”を発表し、DXへの取り組みを強化しています。Panoptoは教育向けに特化した機能が充実しており、学生の視聴履歴や集中して見られている箇所など、管理者権限のない先生でも簡単に確認できるようになっています。動画を配信した先生自身がデータを分析し、エビデンスに基いた授業の改善に臨めるのです。小テストなども実施できるので学生一人ひとりの理解度に合わせて個別指導もできるようになると思います。Panoptoは東北大学が目指す教育DXの基礎となるシステムになっていくと思っています」と語ります。


写真:Panopto画面例

写真:AW-HE75が導入された大教室
東北大学様はオンライン授業用に大教室4教室と普通教室69教室を整備しリモートカメラを導入。
写真は、リモートカメラ(HDインテグレーテッドカメラ)AW-HE75が導入された大教室。
写真:AW-UE4が導入された普通教室
リモートカメラ(4Kインテグレーテッドカメラ)AW-UE4が導入された普通教室。

納入機器

  • 動画収録・配信サービス 「Panopto」 ×1式
  • HDインテグレーテッドカメラ AW-HE75W ×4台
  • 4Kインテグレーテッドカメラ AW-UE4WGN ×69台

お客様の声

心から信頼できる、手厚いサポートに感謝しています

以前からパナソニックさんの手厚い対応には大きな信頼を寄せていたので、実は今回Panoptoに決めた最大の理由はパナソニックさんがサポートしてくれることでした。今回も無理なお願いを沢山し、様々な要望を出しましたが、何度も足を運んで熱心に対応していただいたおかげで無事にオンライン授業の環境整備ができました。抜群のサポートに、本当に感謝しています。

写真:東北大学 データ駆動科学・AI教育研究センターの面々
国立大学法人 東北大学 データ駆動科学・AI教育研究センター
写真左から順に、
助手 田中 弓子様
助教 大山 智也様
准教授 三石 大様(部門長)
助教 長谷川 真吾様
技術専門職員 田中 秀樹様
※所属は納入時のものです。

お客様紹介

「THE世界大学ランキング日本版」で2年連続1位を獲得

1907年に創立した東北大学様は、建学以来“研究第一”と“門戸開放”の理念を掲げ、いつの時代も世界最高水準の研究・教育を行ってきました。イギリスの「Times Higher Education」が発表する「THE世界大学ランキング日本版」では2020年から2年連続で1位を獲得。その教育力が国内外から高い評価を得ています。


写真:マルチメディア教育研究棟
東北大学様の川内キャンパスにある「マルチメディア教育研究棟」
地図

関連機器・サービス

動画収録・配信サービス「Panopto」

動画収録・配信サービス「Panopto」

動画の収録・編集・共有・セキュリティなどをすべて簡単に実現できる、オンライン授業のためのクラウド型動画プラットフォーム。


製品写真:AW-HE75W/K

HDインテグレーテッドカメラ AW-HE75W/K

高性能レンズとライブプロダクションに適した多彩なインターフェイスで、様々なシーンの映像制作をサポート。


製品写真:AW-UE4WGN/KGN

4Kインテグレーテッドカメラ AW-UE4WGN/KGN

水平111°の超広角レンズを搭載し、広く全体を写し出すことが可能な小型4Kカメラ。