東京シティ・エアターミナル株式会社様
導入の背景
東京シティ・エアターミナル株式会社様(以下、T-CAT様)は、1969年設立、1972年開業の、首都高速道路と一体化したバスターミナルで、2019年には設立50周年を迎えます。快適なリムジンバスがT-CAT発成田空港まで約55分、羽田空港まで約25分で運行し、都心の便利な玄関口となっています。現在では、バスターミナルの機能とともに、地域コミュニティのための商業施設、展示場施設などといったパブリック空間としても機能しています。
2014年1月には、海外からのお客様も安心して利用できるよう、1階に外国人観光案内所を開設されました。訪日外国人旅行者の増加を背景に、2017年に観光案内所の機能強化を図り、外国語が堪能なスタッフの常駐に加え、観光案内端末や多言語翻訳サービスのサポートツールも導入。その中の一つに「対面ホンヤク」を2018年2月に採用いただきました。
システムの紹介
話したことばをしっかり認識・翻訳
T-CAT様の外国人観光案内所には、スタッフが常時2名体制で運営しています。しかし、外国語、特に中国語・韓国語に対応可能なスタッフを常時配置できないことが課題となっていました。現在は「対面ホンヤク」がカウンターに設置され、スタッフがいつでも簡単に使うことができるようになっています。導入のポイントとして、指向性マイクにより周辺の音に影響されにくいことや、音声認識の内容と翻訳後の内容が合っているか、事前に確認できることが挙げられました。さらに、2018年11月に追加された「音声による地図検索機能」と「地図/画像印刷機能」が業務の効率化に期待できると評価をいただいています。
対面ホンヤクの主な特長
パナソニックの対面ホンヤクを選んだ理由は3つ。
- スピーカ―マイク一体型タブレットでカウンターでの対面接客に最適
- 翻訳前後の内容確認ができるので全く知らない言語でも安心
- コミュニケーションサポート機能(※)で簡単・スムーズな情報提供が可能
(※)例えば、よく使うフレーズ登録、翻訳機能と同時に音声による情報検索、画像/地図などの印刷機能、定型文検索機能など。
お客様の声
あらゆる場面を想定して実証実験を重ね、導入を決めました。
T-CATはバス利用など大勢のお客様が来られ、その中に観光情報について知りたい訪日外国人旅行者が多くなっています。そういった需要に対応するため、ソフトの環境だけではなく、ハードの環境を整備しております。たとえばソフトの面は、スタッフが心のバリアフリー研修を受講することですべてのお客様に対して優しく、親切、丁寧、礼儀正しく接することを心がけております。
ハードの面は、館内の案内標識の多言語化やトイレの洋式化、エレベーターのバリアフリー化を行いました。2017年4月に、全館を観光案内所として1階の外国人観光案内所の機能強化以外に、2階に「毎日が旅行博」 Tour Expoという観光案内スペースをオープンし、1ヶ月単位で日本各地の観光情報を発信しています。
外国人のお客様の様々なニーズに適切に対応できた「対面ホンヤク」を、一つの多言語サポートツールとして導入することにしました。特に、英語が話せない中国人の方や韓国人の方に対しての対応が多い印象です。
T-CATは「Friendly for allで世界をつなぐ」をモットーとして、安全・安心とお客様を第一に考え、よりよいサービスをご提供することを日々心がけています。「対面ホンヤク」は「おもてなしの心」の実現サポートとして、大きな目玉だと考えております。
2018年の夏は全国で災害が頻繁に起こりました。中には適切な情報を得られず、困惑された外国人観光客の方もいらっしゃったと聞いております。ご安心いただくためにも、多言語で適切な情報提供が今後の課題だと考えています。
2019年のラグビーワールドカップと2020年のオリンピック・パラリンピックには、多くの外国人観光客の来訪が予想されますので、しっかり対応環境を整備したいと思います。今後も、パナソニックさんと一緒に検討していきたいと思います。
◎音声認識や翻訳の精度は使用環境や翻訳内容に依存します。