株式会社TBSテレビ様

ニュース素材ストリーミング映像伝送システム P2 Cast/P2 Streaming Server
LTE回線を利用し、カメラ映像を素早く放送局に伝送。スピーディな取材と、タイムラグのないオンエアが実現され、ニュース制作環境は更なる高みへ。

株式会社TBSテレビ様は、常に新しい放送技術を検討・検証することで、一層正確かつスピーディな報道体制を構築することを追求されています。その一環として、新しいニュース制作ワークフローをご検討される中、クラウドを活用したパナソニックのストリーミング映像伝送システム「P2 Cast」および「P2 Streaming Server」を採用されました。複数のメモリーカード・カメラレコーダーAJ-PX5000やAJ-PX270で撮られた映像は、同時にLTE回線経由で放送局へ伝送され、リアルタイムでストリーミングを行うことができます。放送局内では1画面に最大20台のカメラ映像をサムネイル表示(カメラの入力は最大1000台まで可能)できる同システムが、ニュース制作環境の大きな革新につながることを期待されています。

写真:P2 Streaming Severの操作画面。1画面で最大20カメラ分のサムネイルを表示可能
P2 Streaming Severの操作画面。1画面で最大20カメラ分のサムネイルを表示可能。
写真:P2 Castの操作画面。AVC-Proxy G6の6Mで撮影。本線はAVC-LongG25の25M
P2 Castの操作画面。AVC-Proxy G6の6Mで撮影。本線はAVC-LongG25の25M。

写真:P2 Streaming Server 画面
P2 Streaming Server 画面。
写真:P2 Streaming Serverに関してはSHQモードで撮影
P2 Streaming Serverに関してはSHQモードで撮影。
写真:LTE通信用のUSBドングルが取り付けられたAJ-PX5000
LTE通信用のUSBドングルが取り付けられたAJ-PX5000。
写真:放送局内に設置されたP2 Streaming 端末
放送局内に設置されたP2 Streaming 端末。
写真:P2SSの端末と別の場所にあるタブレットやノートパソコンでも取材映像をコントロール可能
P2SSの端末と別の場所にあるタブレットやノートパソコンでも取材映像をコントロール可能。
写真:タブレットで取材映像をコントロール

お客様の声

複数の現場のカメラ映像をそのままオンエアにつなげられるため、事件や事故の第一報に対して、このシステムは圧倒的にスピーディです。

これまでも現場のP2カメラから放送局側へ映像を伝送し、ストリーミングするシステムは使用しており、緊急時はその映像をオンエアできるため、非常に有効な機能として位置づけていました。その中でパナソニックさんから、GUIが使いやすく、複数のカメラ映像を同時に入力・出力できる、「P2 Cast」および「P2 Streaming Server」のご提案がありました。ストリーミングの有効性は明らかでしたので、この新技術を用いたシステムを採用することにしました。

当局ではP2カメラAJ-PX5000およびAJ-PX270を複数台採用しています。特にAJ-PX5000は64台導入し、20台前後を駐在カメラとして割り当てています。報道の現場は複数に分かれることもありますし、ひとつの現場に複数のカメラを投入したいという要望も発生します。複数のカメラを同時に運用する状況で、放送局内の端末の画面に最大で20台分のカメラ映像をサムネイル表示できるGUIと最大1000台の同時カメラ入力が可能な仕様、4台のカメラ映像の同時出力できる機能は、非常に有効であると考えました。例えば緊急でカメラが現場に向かうケースではカメラは単体での取材になるのですが、その撮影映像をそのまま時間差なく生放送へ出力することができます。後からSNG中継車やIP中継装置で生放送対応をとる場合であっても、第一報という観点から見た場合、圧倒的にスピーディです。また、事件・事故の発生がニュース枠のタイミングだった場合、そのままオンエアにつなげることができ、それを複数台のカメラで行えるので、大きな武器になっています。

実際、サムネイル表示できるGUIは、放送局内から“現地でどのような映像が撮れているのか”から“撮影映像のビットレート”、“カメラの電池残量”まで、現場カメラの様々な状態を把握できました。また、サムネイルを選択してドラッグ&ドロップすることで、素早い出力ができるなど、直感的に操作できました。ストリーミングはQoSの帯域制御で非常に狭帯域でも映像が伝送でき、速報には既に十分使用できるのではと感じています。今後LTEが一層広帯域になれば、状況はさらに良くなるでしょう。

これまでも要望に応えていただいておりますが、今後ともパナソニックさんには、このシステムのようなユーザーサイドに立った、映像クオリティとワークフロースピードが高まるツールを次々と開発してもらいたいですね。期待しています。

写真:株式会社TBSテレビ 技術局 放送設備計画部 兼 報道技術部 部次長 山本 善尚 様
株式会社TBSテレビ 技術局 放送設備計画部 兼
報道技術部 部次長 山本 善尚 様

先日の大型台風発生時も現場に最も近い駐在が素早く取材することができました。カメラにモデムをひとつ付けるだけで中継可能になるP2SSの強さが生きた取材現場でした。

写真:報道局 映像取材部 デスク 芦刈 一 様
報道局 映像取材部 デスク 芦刈 一 様

P2ストリーミングサーバーによって、専用端末でなくても、各フロアにあるタブレットやノートパソコンからのコントロールが可能になり、より柔軟に対応できるようになりました。

写真:技術局 回線部 デスク 香取 良和 様
技術局 回線部 デスク 香取 良和 様

他の中継装置と異なり、ドングルを付けるだけで別の機材を接続する必要がないので、普段ENGで取材する際と変わらない装備で生中継を行なうことができ、動き安く重宝しています。

写真:報道局 映像取材部 松野 悠 様
報道局 映像取材部 松野 悠 様

システム構成

システム構成図

主な納入機器

  • P2ストリーミングサーバー
  • P2 Cast

お客様プロフィール

株式会社TBSテレビ 様

株式会社TBSテレビ様は全国の系列28社を結ぶJNNネットワークのキー局です。TBSグループ様が掲げる「大勢の方々に支持される有益で良質なコンテンツを創り出し、愛され信頼される企業体を目指す」という理念のもと、視聴者を始めさまざまな皆様とコミュニケーションを通して、夢や希望を持ち続けられる社会の実現に貢献されています。

写真:株式会社TBSテレビ 様社屋