株式会社タケエイ様
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廃棄物回収容器動静管理システム
コンテナの個体管理や電子マニフェスト入力など、産業廃棄物の収集・運搬プロセスをタフパッドで革新。

コンテナの個体管理や電子マニフェスト入力など、産業廃棄物の収集・運搬プロセスをタフパッドで革新。

持続可能な社会づくりへの貢献を目指す、タケエイグループの中核企業である株式会社タケエイ様(以下タケエイ様)。建築系の産業廃棄物の収集運搬から中間処理・リサイクル、最終処分までの一貫処理を主な事業とされています。今後、特に営業圏とされている首都圏での建築需要の増加が見込まれるなか、より一層の業務の効率化を目指し、頑丈7型タブレット タフパッド FZ-B2を導入されました。廃棄物回収業務にあたる乗務員の方全員にFZ-B2を配布。業務を全般的にサポートする端末として活用されています。


写真:太田 雄也様
経営企画本部 経営企画部 情報システムグループ 主任 太田 雄也様
写真:高野 典人様
営業本部 物流管理部 管理グループ グループ長 高野 典人様
写真:狛 直夫様
営業本部 物流管理部 管理グループ 主任 狛 直夫様

写真:FZ-B2で電子マニフェストを入力した後、お客様に確認
FZ-B2で電子マニフェストを入力した後、お客様に確認。高輝度の液晶で屋外でも見やすく。
写真:カーナビとして使用
運転席にFZ-B2を取り付け、カーナビとして使用。専用カーナビより便利と好評。
写真:自社開発アプリ起動画面
自社開発アプリ起動画面。ボタンが大きく、ベテラン乗務員も直感的な操作が可能。

導入の背景

2020年に向けた需要増に対応すべく、業務効率を上げる新システムを構築。「乗務員が持ち運び可能な運用端末」として導入。

2020年に向けて建築業界が活性化し、産業廃棄物処理のニーズも高まるなか、タケエイ様ではその好機を捉えるための業務効率化が企業課題となっていました。そのなかで注目されたのが、産業廃棄物の回収容器であるコンテナの管理。お客様の要望で建設現場などにコンテナを設置した後、現場で排出される廃棄物を入れてもらい、中身が溜まったらお客様からの連絡で回収に向かうため、長期にわたり連絡がなくコンテナの稼働率が下がってしまうケースもあるそうです。それにより、繁忙期にコンテナが足りなくなり、需要増に対応できなくなることは売上にも関わる問題であり、より正確な管理が必要となっていたと、高野様。「以前から、弊社のデータベース上で“コンテナがある場所と個数”を管理する個数管理は実施していたものの、“それが何番のコンテナか”という個体管理まではできていませんでした。従来システムは運用期間面からも見直しを図る時期に来ていたため、タブレット端末を利用した新しい管理システムを構築することになったのです」。

またタケエイ様では、廃棄物処理法によって義務付けられている電子マニフェスト入力の簡略化も構想。以前は携帯電話で電子マニフェストを入力されていましたが、電子マニフェストを取り扱う乗務員の方から「画面が小さい」「操作しにくい」などの声があり、入力をスムーズにするという点でもタブレット端末が必要だったといいます。コンテナ管理と電子マニフェストの入力という二つの用途で使用するタブレット端末は乗務員の方が持ち運ぶことになるため、選定の際はまず「頑丈さ」を重視したとシステム担当の太田様は語ります。「屋外の回収現場で使用するので、雨やホコリに耐えられる端末を探した結果、最初に辿り着いたのがタフパッドでした。ほかにも4社ほどのタブレットと比較しましたが、せっかく導入するなら車載してカーナビとしても使用したいと考えていたので、車載時の振動に耐えられるか、視認性が良いか、また屋外業務が多いなかどのように電源を確保するかも検討材料となりました」。頑丈であることに加え、タフパッドだけが運転席に固定すると同時に充電できるカーマウンターをオプション品にラインアップしていることも採用のポイントに。また長期保証や同じモデルが長期購入可能であることから、全従業員に同じ端末を配布でき、買い足しや修理などの管理時の利便性も高いことが決め手となり、タフパッド FZ-B2が導入されました。

写真:カーマウンターで運転席にFZ-B2を取り付け
カーマウンターで運転席にFZ-B2を取り付け。シガレットソケットを電源として使用し、充電も可能。「事務所に全台を保管するスペースを取ることが難しいため、各車で充電できるのが良い」と高野様。

導入のポイント

ポイント1

廃棄物処理の現場に耐える耐振動・防塵・防滴性能。

ポイント2

車載・充電が可能なカーマウンター等、豊富なオプション品。

ポイント3

長期使用時の端末管理を支える長期保証、長期販売。

導入のメリット

収益に大きく関わる回収容器管理の精度をアップ。配車から電子マニフェスト入力など業務全体を効率化。

タケエイ様では、2016年の4月から廃棄物の回収・運搬を担う全乗務員の方にFZ-B2を配布されました。導入後は、コンテナの個体管理を行うことで当初の期待通り管理精度が上がったことをはじめ、電子マニフェスト入力やカーナビ利用の多様化などにより、乗務員の方の業務負担を軽減。さらに、FZ-B2で社内メールの送受信や写真撮影も行うことで出発前の配車時の手間を削減することや、回収中の報告業務の効率化、事務所の方の業務の手間を削減するなど、タケエイ様での業務を全般的に効率化することにつながったといいます。各業務について、FZ-B2をどのように活用されているのか、具体的にご説明いただきました。

写真:停車中の運転席で入力が手軽に完了
停車中の運転席で、メールチェックや日報の入力、電子マニフェストの入力が手軽に完了。現場では手袋をしたまま使われることも。

まずコンテナの管理では、コンテナ一つひとつにインメタルタグ(ゼニス羽田社製)という、屋外でも長期間使用可能であるステンレス製の堅牢なICタグを取り付け。専用リーダーでインメタルタグを読み取ると、BluetoothでFZ-B2と連携し、自社開発の「容器管理システム」を介してコンテナの情報がデータベースに反映されます。これにより、課題となっていた個体番号までを手軽に管理することが可能に。これまでは難しかった設置期間のフォローも、より精密にコンテナの管理ができることから、今後は繁忙期の前にお客様へ連絡するなど、計画的にコンテナの動静を管理することが見込まれています。また、FZ-B2に搭載されたGPSを通してコンテナが置かれた位置情報を取得できることから、場内でのおおよその設置場所まで把握できるようになったと太田様。「大規模な現場も多いですし、またコンテナの設置場所が変わる場合もあります。コンテナが場内のどの辺りにあるかということまで管理できていれば、より効率的に回収することが可能です」。

電子マニフェストの入力では、高輝度でサイズも大きいFZ-B2の画面が操作時も確認時も見やすくなったと乗務員の方から好評です。加えて、現場のお客様にも、入力内容を確認する際に画面が見やすいと好評に。また以前は、携帯電話が汗や雨、ホコリなどでよく故障していましたが、FZ-B2ではその心配がなく、雨の中でも使用可能なため、現場作業の滞りを防ぎ、端末管理の工数を削減することが期待されています。

写真:コンテナ一つひとつにインメタルタグを取り付け、専用リーダーで個体情報を読み取り
コンテナ一つひとつにインメタルタグを取り付け、専用リーダーで個体情報を読み取り。BluetoothでFZ-B2と連携することで、コンテナ情報が簡単に会社のデータベースへ反映される。

車載してカーナビとして使う際は、メールアプリと連動させることで専用カーナビより便利に使えると狛様。

「乗務員は、その日に担当する現場情報を記載した『配車情報』メールを確認して現場に向かいます。FZ-B2の導入後は、乗務員がメールに記載された住所をタップするとナビアプリが立ち上がり、自動でその住所を検索できます。従来は、移動の度に携帯画面で住所を確認してカーナビに目的地を入力していたのですが、その手間がなくなり、また住所の入力ミスもなくなったと乗務員からは好評です」。

また、FZ-B2が汎用性の高いAndroid OSであることを活かし、タケエイ様ではナビアプリをいくつか試用した上で、大型車の規制なども踏まえてルート検索ができる現在のアプリに決定されたそうです。FZ-B2は画面が大きく、メールが読みやすいのはもちろん、PDFの確認ができることも乗務員の方の負担減につながったと狛様は続けます。

「お客様によっては現場の地図をFAXでやりとりする場合があり、一つの現場が終わってからもう一つの現場に移動する際、一度事務所に戻って地図を取りに来てもらう…という手間も以前は発生していました。FZ-B2なら事務所からメールを送るだけでその地図のやりとりが完了するので、乗務員と事務所の職員の両方の負担が軽減できましたね」。

写真:作業前、作業後などの様子をFZ-B2で撮影
作業前、作業後などの様子をFZ-B2で撮影。以前は写真撮影が必要な現場へデジタルカメラを持って行くこともあったが、そのような機材の2台持ちも解消。

さらに、当初想定していなかった利用法としてタケエイ様で活用されているのが、カメラ機能とMDMを利用した画面共有機能です。現場での回収前・回収後の様子を記録する際に、FZ-B2のカメラで写真を撮影してそのままメールに添付。また、MDMについては遠隔で端末を操作できること、画面共有ができることなどにこだわってソリトンシステムズがサービス提供する「MobiControl」を導入。平時だけでなく、交通事故発生時などの緊急時にもこの画面共有機能が役立つと高野様。

「先日、乗務員が追突事故に遭った際、FZ-B2のカメラを起動した状態で画面共有し、事務所のパソコンでリアルタイムに現場の様子を確認することができました。いち早く現場の様子を把握することができましたので、こちらも迅速な対応をとることができました。乗務員が動揺して端末操作が難しい場合にも、事務所から遠隔でカメラを起動する…ということができるので、いざという時の備えとして便利ですね」。

さらに、太田様からはMDMについてこんな活用法も。

「タブレットもスマートフォンも使用したことがない乗務員のため、動画でマニュアルを作成しています。また画面共有機能を利用して、現場で操作がわからなくなった際、操作中の画面を事務所のパソコンで見ながら指示を出したり、事務所からFZ-B2を操作したりというサポートができます。グローバルで実績が豊富なMDMシステムを導入できたのも、いろいろなアプリケーションが使えるグローバル端末ならではですね」。

写真:MDMを使用し、各端末と遠隔での画面共有や端末操作が可能
MDMを使用し、各端末と遠隔での画面共有や端末操作が可能。タブレット端末に不慣れな乗務員への操作説明に活躍。

導入メリット 1

回収容器管理の精度を向上し、コンテナ稼働率を適正化。

導入メリット 2

報告業務の効率化により、乗務員の業務負荷を軽減。

導入メリット 3

現場の機動力向上により、増加傾向にある需要に対応。


タフパッドを活用したこれからの展望

社内資料のペーパーレス化や備品の発注の省力化など、基幹システムとの連携でさらなる効率化へ。

タケエイ様では、FZ-B2の導入をきっかけに、業務の電子化が加速しています。来期には現場地図のクラウド管理化を計画していると高野様。

「現在は、回収場内の地図などの資料は紙の状態で事務所に保管しています。これまでは変更があった際は乗務員が取りに来る必要がありましたが、今後はクラウドサーバーで管理し、FZ-B2で閲覧できるように整備することを想定しています」。

その他にも、作業伝票のペーパーレス化や、FZ-B2を会社の基幹システムと連携させ、シフト管理や備品発注などの社内業務を効率化することも想定されています。「まだまだ、FZ-B2の機能を使って効率化できる業務があると感じています。事務的な業務を効率化した分、乗務員のサポートに注力していきたいですね」。

また、廃棄物の処理工場や回収現場に常駐する職員の方からも、FZ-B2やTOUGHBOOKを使いたいという要望があり、今後、水平展開も検討されていくということです。

※記事の内容は、取材当時(2017年2月)のものです。


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頑丈7型タブレット タフパッド FZ-B2