慶應義塾大学様 湘南藤沢キャンパス
福澤諭吉が1858年に開いた蘭学塾を原点として、長きに渡って発展を続ける慶應義塾大学様。1990年、多彩で複雑化する社会に対して、テクノロジー、サイエンス、デザイン、ポリシーを連関させながら問題解決を図るため、湘南藤沢キャンパスを開設されました。「既存の学問分野を解体し、実践を通して21世紀の実学を創造する」ことを目標に、自由で多彩なカリキュラムで幅広い研究領域に向き合うことで、現代社会の問題を自ら発見し、解決できる人材を育成しています。
ご導入の経緯
大講義室の映像表示装置として、マルチスクリーンシステムを導入
慶應義塾大学様が「問題発見・解決型の教育」を目指して開設された湘南藤沢キャンパスは、約10万坪の敷地に大学3学部(総合政策、環境情報、看護医療)と、大学院2研究科(政策・メディア、健康マネジメント)が設置され、約5,000名の学生が学んでいます。
この度、同キャンパス内θ:シータ館(大講義室棟)において映像表示装置の機器更新が行われ、当社製マルチスクリーン対応液晶ディスプレイ32台で構成されたマルチスクリーンシステムを導入いただきました。
高輝度ディスプレイの採用により、明るい室内環境でも鮮明な映像を表示
これまでθ:シータ館には、250インチと110インチ×2面のリア投写プロジェクターが設置されていましたが、
- 導入後約10年が経過しており、経年劣化が進んでいる。
- 従来は4:3アスペクトであり、16:9のHDコンテンツを表示させると表示面積が小さくなってしまう。ミラー反射方式のリア投写プロジェクターでは、設置スペースの制限があり、大きく投写するには、難しい。
といった課題を解決すべく、他大学の状況調査や、展示会等での情報収集などを積極的に行われ、複数のディスプレイで大画面を構築するマルチスクリーンシステムによる機器更新について、ご相談いただきました。
そこで、
- 高輝度700cd/㎡を実現し、明るい室内でも鮮明映像を表示。
- 斜め方向からも鮮明な映像を見ることができるIPSパネル採用。
- 照明など、画面への映り込みを抑えるアンチグレア処理。
といった当社TH-55LFV70Jの特長に加えて、大画面に適した4K映像の表示に対応したマルチスクリーンシステムの構築をご提案。ステージの広さを最大限に活用する縦4台×橫8台、32面のシステムを採用いただきました。
また、今回のリニューアルの際に照明もLEDに入れ換えられました。映像に合わせた調光が可能になったことで演出効果も高まっています。
システムの紹介
DIGITAL LINKを活用し、映像信号の劣化を抑えながら遠距離伝送を実現
従来は2入力までしか同時に表示できませんでしたが、新しいシステムでは最大8入力を同時に表示可能にしました。
さらに、遠隔会議時に使用するリモートカメラを同時に導入されたことで、相手先と自分側の映像/発言者の顔/参考資料など、必要な映像を一度に出力できるようになり、利便性が飛躍的に高まりました。 書画カメラやBD/DVDプレーヤー、外部入力端子まで、すべての映像ソースがデジタル化されており(非常用RGB入力端子除く)、4K映像以外の信号経路にはCAT6/5Dケーブルを採用。TH-55LFV70Jが搭載するDIGITAL LINK機能を活用して遠距離伝送を実現。
600名を収容するθ:シータ館は通常の授業でも使用するため、AV卓は普通教室と操作が同じになるように考慮。また、万が一、何らかの映像機器の不具合が発生しても授業に支障が出ないよう、AV卓に非常用のRGBとHDMIの外部入力端子を設置。ビデオウォールプロセッサを介さず、直接ディスプレイに映像信号を伝送できる設計にしています。加えて、ディスプレイ前面に監視カメラを設置し、本体に近付き過ぎると警告音が鳴るように設定。安全面とセキュリティ面の両方に配慮しています。