サッポロビール株式会社様
納入先
サッポロビール株式会社様
所在地
本社:東京都渋谷区恵比寿4-20-1
千葉工場:千葉県船橋市高瀬町2
物流の効率化を目指して、情報システムを導入
「お客様の生活をより楽しく、より豊かに」をモットーに、創業以来、製品の品質とお客様の満足度の向上に努めてこられたサッポロビール株式会社様。「黒ラベル」「ヱビス」などの人気商品や、「北海道生搾りみがき麦」「ドラフトワン」「麦とホップ」などの発泡酒・新ジャンル商品など、幅広い酒類を製造・販売しておられます。また、ビールの主原料である麦芽・ホップは、全てを協働契約栽培農家から調達するなど、美味しさの追求とともに、安全・安心にこだわった商品づくりに注力しておられます。
2000年には、工場内物流の効率化を目的として開発した新システム「SAFLOS(サフロス)」(SAPPORO FACTORY LOGISTICS SYSTEM)をご導入。その端末として千葉工場で活躍しているのが、10.4型の頑丈パソコンTOUGHBOOK CF-18です。
組み込み型PCに代えて、TOUGHBOOK CF-18を選択
工場内での滞留時間の短縮は、そのままコストダウンに直結するので、工場に隣接する倉庫では、在庫管理の効率化が求められてきました。
SAFLOSは、物流系の基幹システムと連携し、製品受入から在庫、入出荷、照合、ピッキング、荷揃え、車両誘導にいたるまで、一元的に管理する情報システムです。出荷のトラックの誘導や作業者への指示、作業実績の登録、在庫の確認など、倉庫内の標準的な作業はすべてSAFLOSを通じて行なうことができ、積み込みなどの効率化と滞留時間の短縮を実現されています。
SAFLOSは、2000年以降、各地の工場から順に導入されていきましたが、最大規模の製造拠点である千葉工場には、2009年1月、自動倉庫設備と連動して導入されました。
「SAFLOSによって、作業の標準化や効率化を図ることができました。また、作業や在庫の状態がどうなっているのか、リアルタイムに把握できるようになりました」(SCM本部 サプライチェーンマネジメント部 システムグループ マネージャー 島崎 圭介様)。
千葉工場よりも早くSAFLOSを導入した工場では、フォークリフト搭載用端末として、組み込み型PCを使用していましたが、千葉工場ではそれに代えて、頑丈PC、TOUGHBOOK CF-18を導入されました。
フォークリフトへの車載にも耐える、TOUGHBOOKの頑丈さと可搬性
フォークマン(フォークリフトの運転手)への作業指示や在庫の確認、作業実績の登録を行う端末として、他の工場で使われていた組み込み型PCには、問題がありました。
構成上、(1)組み込み型PC本体、(2)ディスプレイ、(3)フォークリフトのバッテリーから電源をとるための変電用コンバーターと、3つの装置をフォークリフトに搭載する必要があり、重装備となることです。また、変電用コンバーターにはトラブルが多発していました。
端末は車輌台数分が必要なので、組み込み型PCでは、いったんフォークリフトに搭載した後は、他のフォークリフトに移したり、転用することが困難で、手間がかかりました。
倉庫では、出荷量の変動によって、稼働するフォークリフトの台数も増減するため、状況に応じて端末を移動・転用ができないというのは、大問題。そこで、組み込みではない端末をと検討された結果、TOUGHBOOKに白羽の矢が立ったのです。
TOUGHBOOK CF-18採用のポイント
堅牢性・耐振動性・防塵性
フォークリフトは、座席部の振動は吸収される構造になっていますが、他の部分は、貨物の重量や運転の状況によって、大きな衝撃や振動に見舞われます。また、倉庫は外気と接しているため、塵やほこりを完全に遮断することは難しい環境です。そのためフォークリフトに搭載するPCは、衝撃・振動に強く、かつ塵やほこりが入り込みにくいことが求められました。この条件なら、TOUGHBOOKが最適です。さらにサッポロビール様では、記憶媒体としてハードディスクの代わりにフラッシュメモリーを搭載した、衝撃により強い「SSDモデル」を選択されています。
コンパクトさ
組み込み型PCと違って、ボディはコンパクト。本体とディスプレイは一体化しており、タッチパネル式のディスプレイは、向きや角度を自在に変えられます。また、設置台を取り付けるだけで、フォークリフトに簡単に、省スペースで設置ができます。もちろん、長時間バッテリー駆動ができるので、電源を気にすることもありません。
可搬性
TOUGHBOOKなら、設置も取り外しも自在。状況に応じて移動・転用がフレキシブルに行えます。またフォークリフト以外にも、設置・転用できます。
導入以来ノートラブル。他工場にもTOUGHBOOKを展開
千葉工場の倉庫では、フォークリフトの端末をはじめとして、合計34台TOUGHBOOK CF-18が稼働し、無線LANでネットワークを構築されています。(2009年4月現在)入出荷場には、トラックが次々と入ってきます。フォークリフトに搭載されたTOUGHBOOKの画面には、「どのトラックにどの製品をどれだけ積み込むか」という作業指示が表示され、フォークマンはそれを確認して、荷揃えした製品を手際よく積み込みます。積み込みを終えた時には、画面上に表示されるボタンをタッチし、作業の完了を登録します。
「画面を指で触れるだけなので、操作は簡単。とても使いやすいと好評です」(サッポロ流通システム株式会社首都圏第一支社 業務部 副課長 高橋 孝行様)。
また、稼働率の向上も大きな成果です。
「端末にトラブルが起こると、困るのは現場です。その点、TOUGHBOOK CF-18は導入以来、ノートラブルなので、大変ありがたい」(SCM本部 サプライチェーンマネジメント部 システムグループ 課長代理 青柳 弥様)。
TOUGHBOOKは、フォークリフト以外にも、ピッキング時に使用するハンドリフターの端末、トラック運転手の入門・出門をチェックする端末としても採用されています。
「SAFLOSを導入する前は、ほとんどの作業指示、実績登録を紙ベースで行っていました。今では、格段に作業効率が向上し、ミスも減っています。TOUGHBOOKは以前から使っていたかのように現場になじんでおり、感慨深いものがあります」(島崎様)。
「千葉工場でのノウハウを活かして、リプレースの機会に、他の工場にもTOUGHBOOKを導入していきたいと考えています」(青柳様)。
「新鮮な製品をより早く届けるためにも、トレーサビリティの精度をさらに向上させるためにも、物流品質に磨きをかけていきたい。これからもSAFLOSの浸透と活用のレベルアップに取り組みます」(島崎様)。
物流の最前線で、高い信頼性と堅牢性を発揮するTOUGHBOOKは、これからも、ますます活躍することが期待されています。