愛知県警察本部 交通管制センター様
愛知県内の安心・安全で円滑な 道路交通を担う
愛知県警察本部 交通管制センター様は、県内の道路交通に関するデータを収集し、信号制御を行うとともに、ドライバーに渋滞や規制などの交通情報を提供。交通の流れを管理し、安心で快適な交通環境の実現を目指しています。また、JARTIC(日本道路交通情報センター)を通じ、交通情報の提供を常時行なっています。
導入の経緯
用途に見合った適切な性能で使いやすさは大きく向上
今までのマルチビジョンが、機器更新を迎えるにあたり、機器をリプレイスしました。愛知県警察本部 交通管制センター様がリプレイス機器に求めていたのは、これまでより操作性を向上させ、スペースを最大限に活用した大画面構成かつ、高精細で目地幅が小さく視認性の高いものというものでした。マルチビジョンシステムは従来の50型×60面から、72型×40面への大型化に加え、42V型の液晶ディスプレイ・11面と84V型の4K液晶ディスプレイ・1面を左右に配することで常時、交通流監視用カメラも確認できるようになりました。さらに、大画面を構成するプロジェクターが、ランプ光源からレーザー光源のPT-RZ575Jへと替わったことで、長時間の安定した使用が可能になりました。また特長としては、交通流の把握や交通規制の重要性が特に高まる地震などの災害時でも、ミラー調整などの復旧に要する手間が格段に少なくて済む直接投射型となっています。
システムの紹介
どんな状況下でもストレスのない自在な切り替えが可能に
40面のマルチビジョンには、道路マップとともに渋滞・規制・工事情報などが表示されます。道路マップはあらかじめ県内の各エリアごとに16種の表示パターンを設定し、容易に画面選択をすることにより、操作性を向上させました。また、リプレイス前に比べ目地幅が狭まり、さらに視野角が広がるなど、管制卓からはもちろん上階にある放送ブースや見学ブースからの見やすさも向上させています。一方、マルチビジョンの両サイドに配置されたTH-42LF8J・11台とTH-84LQ70LJ・1台の液晶ディスプレイには、県内約80カ所に設置されたカメラが捉える交通状況の映像を、切り替わり映し出しています。“世界最大の女子マラソン”といわれる名古屋ウィメンズマラソンをはじめ、イベントや祭礼などの開催により規制が敷かれる際などは、普段より多くのカメラ映像の表示が必要となるそうですが、以前はプロジェクターによるマルチビジョンのみだったことから、カメラ映像を映す際に道路マップと同じ画面に投影しなければならず、表示数を抑える必要や、地図が見にくくなるなどの不便もあったとのこと。リプレイス後は左右のディスプレイによって見やすい設定が可能になり、状況把握を素早く行え、より確かな判断材料を得られるようになっているそうです。
納入から保守までトータルに提供できるメーカーとして
マルチビジョンの表示画面が明る過ぎると目の疲労につながるというこれまでの経験から、画面の輝度・色味の調整に時間をかけました。道路マップの背景と道路線の色の組み合わせを従来の青系統から、黒と白の組み合わせに変更したうえで、プロジェクターをロングライフモードで運用することにより、輝度を抑えながら高い視認性を確保。さらにこのロングライフモードは出力を抑え長時間連続使用が可能なため、24時間365日稼働している交通管制センターのマルチビジョンとして最適な設定となっています。なお、今回のリプレイスにより愛知県警察本部内交通管制センターの信号制御、交通情報の収集および提供を行っている交通管制システムと、マルチビジョンの2つのシステムが共に当社製となったことで、システムエラー対応がひとつに集約され、以前に比べ障害対応の煩雑さが減り、障害復旧のスピードも改善しているとのこと。システム納入のみならず、運用・保守に至るまでトータルにソリューションを提供できるメーカーとして、今後への期待もいただいています。
納入機器
1チップDLP®レーザープロジェクター
PT-RZ575J×42台(予備2台)
短焦点レンズを搭載し、リア投写に最適なPT-RZ575J
省スペースのリア投写に最適な固定短焦点レンズを搭載。調整に便利なリモコンによる電動シフト/電動フォーカスにも対応。長期運用に適したロングライフモードを搭載し、マルチビジョンでの使用にも柔軟に対応します。
スタンダード 液晶ディスプレイ
TH-42LF8J×11台