大阪狭山市教育委員会事務局様 大阪狭山市立東小学校様
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YOSS クラウドサービス
児童生徒が安心して過ごせる居場所と状況に合わせた学習機会の提供を支援。

課題

児童生徒の小さな変化に気がつき、早期に対応・支援できる仕組みをつくりたい。

解決策

全校統一された内容で定期的なスクリーニングを実施し、スクリーニング会議・校内チーム会議、支援までのフローを構築。

スクリーニングをはじめとしたフローの構築は、表面化されていない課題を持つ児童生徒を支援するにあたり、大切な気づきの機会につながっていくと考えています。

大阪狭山市教育委員会事務局 教育部教育指導グループ
指導主事/課長補佐 前川 純一郎様

背景

様々な状況や考え方が多様化している時代に児童生徒の抱える問題を解決する方法を検討

学校が安心して過ごせる居場所として学習機会を提供し続けられるように、大阪狭山市教育委員会事務局様管轄の小学校7校、中学校3校では、常に学習指導や支援教育、生活指導の充実が図られています。しかし様々なご家庭の状況や考え方が多様化してきており、また学習を受ける場面もリモートなどに変化し、学校を必ず行かなければならない場所とは考えないケースも出てきました。これまでもそれぞれの小中学校で工夫を凝らした児童生徒の実態把握とスクリーニングが行われていましたが、どのようにしたら先生が気づけていない児童生徒が抱える問題を把握できるようになるかが常に考えられていました。


導入した理由

児童生徒の小さな変化にも気がつきやすくなるように
スクリーニングを実施し、会議、支援までのフローを構築

学習環境の多様化が進む中、大阪狭山市教育委員会事務局 前川様は、「教育委員会としては、学習環境などに問題を抱える児童生徒の支援に向けて、教職員はもちろん、地域や児童生徒本人、さらには保護者の意向をできる限り聞きながら支援していく必要があると考えています。そのためには情報の共有をしっかり行うことが求められます。そして気がかりな児童生徒からの何気ないサインを高い意識を持って取り上げていくことが重要です。この度、全校に対して統一フォーマットでYOSSの仕組みを提供することができ、スクリーニングから会議、支援までのフローを構築できました。これは表面化されていない課題を持つ児童生徒を支援するにあたり、大切な気づきの機会につながっていくと考えています」と語ります。


導入後の効果

スクリーニングシートへの丁寧な記入が児童支援のための気づきに直結

システムに児童生徒の状況を記入するスクリーニング。大阪狭山市立東小学校様では、担任や学年教員はもちろん養護教諭もこの記入に取り組んでいます。その情報を元にスクリーニング会議と校内チーム会議を実施し支援につなげていきますが、東小学校 生徒指導主事 山科様は、「いつも授業中に良く手を挙げていたのに手を挙げなくなった、友達のグループが変わってきたなど、変化が分かりやすい児童はスクリーニングをかけなくても担任が気づきます。しかし今回の仕組みを使うと想像していなかった児童に示唆が出ることもあります。その際、この児童は何故この示唆が出たのかを、スクリーニングシートの項目で確認していきますが、一方でそれを普段の指導での確認事項としても意識することができるようになります。そのため、入力はそれなりに時間がかかってしまいますが、児童のことを新たな視点で見直せるようになるスクリーニング入力の時間を非常に貴重な機会として捉えているため、負担はそれほど感じていません」と話します。

様々な視点から導いた支援策を児童生徒に提供する仕組みづくりを実現

スクリーニング時、注視すべき児童生徒をAIによって自動で抽出することができるため、より細やかな対応につながっています。しかし大阪狭山市教育委員会事務局 前川様はAIの活用が効果に直接つながっているわけではないと語ります。「従来は誰が見ても支援が必要な児童生徒が会議の議題にあがりやすい傾向にありました。しかしこのフローを実践するようになってからは、例えば齲歯があって、忘れ物が多いだけで校内チーム会議への議題に上がるようになりました。そしてスクリーニングを繰り返すことで様々な視点で児童生徒を見ることが定着し、経験の浅い先生のちょっとした気づきも情報として大切に扱われるようになりました。ここで重要なことは、示唆が出た児童生徒に具体的にどのような支援をするかはAIでは出てこないということです。示唆が出て議題に上がった際に教職員やSC、SSWがとことん考え、会議で議論できるようになったことこそが成果です。学年会議では児童に齲歯があることだけでは議題に上がりづらいですから。この皆で児童生徒のことを考える環境をつくることが大切だと考えています」。


運用フローイメージ

運用の関係略図

導入システム

YOSS クラウドサービス


お客様の声

児童生徒の支援をしやすい体制づくりにつながっていると感じます

大阪狭山市では「誰一人取り残さない」という目標のため、また教職員が異動した場合もすぐに対応できる仕組みを確立するため、校内チーム会議の進め方など、子どもたちへの支援体制を市内で統一していくことをめざしています。また、児童生徒の支援を学校内だけで考えるのではなく、関係機関や地域資源をより活用しやすくなるとも考えています。ただ、安易に外部とつなぐことを考えるのではなく、児童生徒や保護者のニーズを把握し、「何のために連携するのか」を学校がしっかりと考えていくことも必要です。そのため、校内チーム会議の進め方やフローの改善に向けた試行錯誤を続けており、好事例を参考にしながら目標の実現に向け、体制づくりを進めています。
(大阪狭山市教育委員会事務局 教育部教育指導グループ 指導主事/課長補佐 前川 純一郎様)

SCやSSWに支援をお願いしたいという声が、教職員側から積極的に出てくるようになりました

教職員は皆、熱心です。そのためクラスの課題は担任が全て解決しなければならないという意識が働きます。しかしそうなると、自身の力でどうにもできなくなった際に手詰まりになってしまいます。そして悩んでいる間に事態が深刻化していくことが学校現場では散見されます。しかしスクリーニング会議・校内チーム会議を行うことで、ひとりで抱え込まなくて良いという意識が醸成されたのではないでしょうか。児童が考えていることが分からない、家庭環境が心配だがどう支援したら良いか迷ってしまうといった際に、積極的に教職員側からSCやSSWに相談をお願いしたいという声が出るようになったからです。児童の支援を行うための方法に幅ができたと感じています。
(大阪狭山市立東小学校 生徒指導主事 山科 善規様)

これからも児童生徒にとって良い支援が行えるようにしっかりと協力していきます

私達は様々な学校の校内チーム会議に参加して会議運営のサポートを行っています。東小学校様では、年間計画をたてるところから大変丁寧に取り組んでおられ、YOSSの運用を上手に効率的に回しておられます。また、地域資源へどのように支援をつないでいくかに関しては状況によって大きく変わりますが、都度良く考えて実施されていて適切な対応であると感じます。これからも児童生徒にとって良い支援が行えるように、しっかりと協力させていただきます。
(大阪公立大学 現代システム科学研究科 山野則子研究室 神谷 直子様)


お客様紹介

小学校7校と中学校3校を運営

大阪狭山市様は、日本最古のため池である狭山池に代表される豊かな水と古い歴史と文化が息づく水と緑豊かなまちです。総面積11.92Km2のエリアに小学校7校と中学校3校を管轄し、約3,000名の小学生と約1,500名の中学生が学んでいます。

大阪狭山市教育委員会事務局様
所在地: 大阪府大阪狭山市狭山一丁目2384番地の1
URL:https://www.city.osakasayama.osaka.jp/kosodate_kyoiku/kyoikuiinkai/


関連機器・サービス

YOSS

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児童生徒一人ひとりの欠席日数・行動・身だしなみ・家庭環境などの情報を、教員がスクリーニングシートに点数式で記入し、客観的なデータに基づいて支援を決定できるサービス。教員が一人で抱え込むことを解消し、チームで対応の方針を決めることができ、早期の特定・支援につなげます。