株式会社永谷園フーズ様

工場内の情報集約と一元管理を目的に業務用端末の選定を開始

お茶づけ、ふりかけ、即席みそ汁、その他飲食料品の製造を担う永谷園フーズ様。食品の安全性への取り組みとして、永谷園グループ独自の食品安全管理システムNAFSAS（ナフサス）を構築、またISO9001やHACCPなどの品質保証にまつわる規格も積極的に取り入れ、よりよい製品づくりに取り組んでおられます。フリーズドライ、造粒技術、レトルト殺菌技術、高速包装技術など、これまで培ってこられた食品製造のノウハウとAIやIoTが融合した生産工場は全国で7拠点が稼働中。日々、食卓を彩る永谷園ブランドの製品が生み出されています。工場内における情報の集約と一元管理を目的に工程管理用の入力ソフトの導入が全社的に決定し、それに関連するソフトを利用する業務用端末の検討を行うことになったそうです。

防塵・堅牢・Windows OSの条件が必要不可欠だった

今回の業務用端末の検討においては、一斉導入となった工程管理用の入力ソフトおよび、すでに利用しているさまざまなアプリケーション・システムが利用できることに加え、社内サーバとの情報連携をスムーズにするWindows OSを搭載している業務用端末であることが必須条件でした。また、そうしたハードウェアとしての純粋なスペックのみならず、利用環境においても十分な留意が必要だったそうです。なぜなら、永谷園フーズ様の工場では様々な食材を取り扱っており、なかには目に見えないほどの粒子の細かいものも少なくなく、そうした粒子が機器に入り込み、何らかの誤作動を招くようなことがあれば、生産工場内の作業に影響を与えるリスクが生まれるからです。

過去の苦い経験もタフブック導入を後押し

機器選定においては、防塵・防水などの食品製造工場において欠かせないハード性能、使いやすさ、耐久性などさまざまな観点で行われました。候補となった導入機器のなかにおいてタフブック「FZ-G2」に決定した最終的な判断材料は高いレベルで防塵性・堅牢性を両立している業務用端末だったからでした。今回、タフブック導入の選定にあたられた永谷園 生産設備管理部門 ご担当の野々山様はこうおっしゃいます。「以前、防塵ではないタブレットを利用したこともありましたが、粉体の影響を受けて、故障した経験もありました。今後、設備の情報を入力したり、手順書の検索・表示など、様々な用途で使う上では、やはり性能面も気になります。OSがWindowsで堅牢性や防塵性に優れて、安心して使えるという部分においては、タフブック以外にあまり選択肢がなかったのが本音です」

タフブックのプラス要素にさらなる期待を

粉末や水分がついた手袋をしたままでも情報入力ができるタフブックの操作性は、食品を扱う生産工場でこそ真価を発揮する特長のひとつ。また、端末に直接情報を入力・表示、従来は紙の書類として運用していた作業工程表などを、デジタルに置き替えることで、書類を渡すことだけを目的に広い工場内を移動することもなくなります。そうした利点についても今後、ご実感いただけるのではないでしょうか。

生産ラインへの影響を気にせず効率的な情報収集と連携が可能に

導入されたタフブックは生産ラインの脇に配置され、商品検品時の写真撮影や工程管理の入力作業に活用されていました。永谷園ブランドの中には粉末状の製品も多く、粒子の細かい乾燥調味料や素材を扱う環境下でもタフブックはしっかりと努めを果たしていました。
タフブック以外にもいくつかの IT機器類が稼働する工場内では、IT機器それぞれに対して役割を持たせた運用がなされていることが特長のようでした。粒子の細かい素材を扱う生産ライン付近での入力作業で、かつ社内システムとの連携、各種アプリケーションの利用といった作業として高いパフォーマンスが要求される場合は、高負荷の業務もスピーディーに処理できるCPU性能を持つタフブックが積極的に使用されていました。一方、情報管理を主な役割とするデスクトップ PC は生産ラインとは別の部屋で生産工場各所から寄せ得られる情報を集積するものとして機能、帳票入力などの単純な作業については一般的なタブレットを使うなど、用途にあわせて合理的な使い分けをされていました。
「生産ラインの近くでネットに接続、サーバ上のエクセルファイル閲覧のみならず、設備側から情報を得るBIツールへの情報入力、さらには設備の稼働率の把握や生産状況の分析といったことが、リアルタイムで判断できています。また、生産ラインからＰＣを設置した部屋への移動も最小限になるなど、タフブック導入による現場の効率化やできることは増えた気がしています。あとは写真撮影ができることも便利ですね。例えば、不定期にお茶づけなどの製品をピックアップして具は規定通りの量が入っているかを撮影したり、材料のロットをカメラで撮影、そのまま社内資料として活用するなど、業務プロセスのちょっとした場面でも活躍してくれています（野々山様）」

10.1型 頑丈タブレットPC タフブック FZ-G2

トレーサビリティ向上でますます信頼される企業へ

現在、永谷園フーズ様の各工場では、生産工程管理業務が紙によるアナログ管理で行われているセクションもあり、その運用自体も各工場のルールに即した形がとられていることもあるそうです。その結果、情報管理が行き届かないケースもあるそうで、商品の品質に関する事案が浮き彫りになった時に、情報の閲覧や調査などに時間を要することもごくまれにあるとか。今後はますますトレーサビリティの観点からの情報管理体制強化の必要性を意識しているそうです。タフブックを核に据え、様々な業務用端末やアプリケーションを結び付けて、生産工程管理の記録の電子化・アーカイブ化、生産ライン端末と設備機器のログ管理システムの導入なども積極的に推進、各工場と本社をシームレスでつなぐ仕組みづくりで、さらなるDX化を図っていかれたいとのことです。