株式会社小出ロール鐵工所様
鉄粉が舞う高温・多湿な製造現場で、品質管理業務を効率化。
精緻なものづくりを支えるTOUGHPAD FZ-G1。
常に『より良い製品をスピーディーに』。大正3年の創業当時から100年以上も変わることのない企業理念のもと、製鉄・製紙・非鉄金属・印刷・食品・医療・飼料など様々な業界の製造現場で使用されるロールやモーター軸、シャフトなどの製造、メンテンナンスを行っている「小出ロール鐵工所」様。日本のさまざまなものづくりを確かな信頼と技術で支えています。その精緻なものづくりの現場の品質管理、検査業務でTOUGHPAD 10.1型頑丈タブレット FZ-G1が活躍しています。
導入の背景
高温・多湿、鉄粉や水滴が舞う過酷な現場環境でも
検査業務を正確かつスムーズにサポート。
私たち小出ロールは、ロールやシャフトの修理、メンテナンスの仕事が多く、厳しい自主検査が求められる製品を多く扱っています。製品を作って、検査を行い、検査成績票を作成して製品に貼付し、それを迅速にお客様にお届けします。その検査成績票には、寸法など仕様情報も併記され、製品を受け取ったお客様が、それを見てオペレートすることもあるため、文字が汚かったり表記ミスがあると致命的です。
今までデスクトップのパソコンを現場の何台かの機械の間に設置し、手書きの検査票原稿を検査管理課が集約しPCに入力、検査成績票をプリンターで出力していましたが、一次原稿が手書きに頼っていたため、入力に時間がかかり、また転記ミスも発生していました。これらの課題を解決するべく、端末を機械一台ごとに設置し、検査データをその場で集約して活用したいと日々考えていました。しかしながら当社の作業現場は、夏場は40度以上の高温になり、また研磨作業時には多くの水を使うため、ミストとなって多湿状態となり、微細な鉄粉も多く舞います。そのため今までの検査業務はデスクトップのPCを専用のフードでカバーして使用していましたが、それでもPC本体やキーボードの故障や不具合につながっていました。
このような過酷な環境でも使えるタブレット端末を探していたところ、システム構築でお付き合いさせていただいている千葉測器様にTOUGHPADをご提案いただきました。その高温・多湿な現場に強い耐環境性能や防塵・防滴性能が決め手となり導入を決めました。そのほかデスクトップPCとは異なり、工場内を持ち運びでき、壊れにくいという点も安心して導入できたポイントの一つでした。
導入のポイント
- 高温・多湿な環境でも活用できる耐環境性能
- 鉄粉や水滴が舞う環境でも故障しない防塵・防滴性能
- 過酷な現場業務に耐える耐衝撃・耐振動性能
導入のメリット
- オペレーターの検査がシンプルになり業務が効率化
- 正確な検査データ作成によりお客様との信頼関係が強化
- オペレーターの責任感やモチベーションが向上
正確な検査成績票の作成環境を実現し、検査業務を効率化。
オペレーターのマインドも変化し、モチベーション向上に寄与。
導入当初、現場には端末を使いこなせるオペレーターが少なく、不安の中、端末に慣れるところから始まりました。しかし直感的に操作ができる大画面もあいまって、思った以上にすぐに順応してくれました。特にタッチペンでの入力が使いやすく、オペレーターにも好評です。オペレーターが作業品目ごとに設けている項目番号から工程内容を選択すると製品の仕様が画面に表示され、そこに検査内容をダイレクトに入力するだけで、検査成績票がプリンターから出力されます。手書き原稿からPC入力時に発生していた転記ミスも減り、検査業務はとてもシンプルになり、オペレーターの業務効率も大幅に向上しました。正確な検査データがお客様の手元にスピーディーに届くので品質、信頼性の向上につながり、お客様との関係も一層深まっていると感じています。
さらに従来まではデジカメを事務所から持ち出して検査箇所を撮影していたのですが、TOUGHPADはカメラ機能も付いているので、検査しながらその場で撮影できとても便利です。これは想定していなかったメリットですね。またデータベース化された品質管理情報や製品情報とTOUGHPADが連携することにより一元管理でき、わざわざ品質管理課に行きPCを立ち上げなくても、その場で瞬時に検査データが共有できるようになりました。
それと何より、TOUGHPAD導入による業務効率の効率化やスピード化もさることながら、IT機器を活用してものづくりに携わっているという、現場のオペレーター1人1人の意識や責任感など、モチベーション面での向上がタフパッドが生み出してくれた大きな財産です。製造業界にとって楽しみながらものを作る。これは非常に重要なことなんですね。この意識がベースにないと、いいものが作れませんから。
TOUGHPADを活用したこれからの展望
創業100年を終え、第二創業へ。
タフパッドと共に「IT総合エンジニアリング企業」を目指して。
私たち小出ロールは、一昨年、創業100年を迎え、第二創業と銘打ち新たなスタートを切りました。「IT総合エンジニアリングサービス企業」を目指し、現場のシステム化、IT化をますます強化していこうと考えています。その先駆けとして現状の生産管理システムを全てリニューアルします。そのベースを千葉測器様とともに構築中です。現在、作業のコマンドは、ペーパーで行っているのですが、これからは作業の指示は全てTOUGHPADで行っていく予定です。例えば作業履歴、作業機械の作動時間、クレーム内容、不適合製品の記録の一元管理、共有化を図っていこうと考えています。
お客様は当社が納品する検査データを100%信頼されています。そこにミスがあってはなりません。「より良い製品をスピーディーに」。製品価値を高め、迅速に、確実に、高品質な製品をお客様の元へ納品する。それを実現するためにTOUGHPADがより貢献してくれると期待しています。
導入機種
頑丈10.1型タブレッド TOUGHPAD FZ-G1