イメージ図:観光庁様「これまでにない観光コンテンツやエリアマネジメントを創出・実現するデジタル技術の開発事業」 実証実験
イメージ図:観光庁様「これまでにない観光コンテンツやエリアマネジメントを創出・実現するデジタル技術の開発事業」 実証実験

観光庁様 「これまでにない観光コンテンツやエリアマネジメントを創出・実現するデジタル技術の開発事業」

実証実験 富士山エリア観光DX革新コンソーシアムによる、富士五湖周辺エリアでの観光型MaaS「手ぶら観光サービス」の実証実験
顔認証を活用した周遊eチケットで複数の観光施設と交通機関をシームレスに融合。エリア全体の回遊性向上と非接触で安心・安全な観光の両立を実現。

課題

観光スポットが広範囲に点在しており、富士五湖周辺エリアの持つ魅力を最大限に活かしきれていない。

また、昨今の新型コロナウイルス感染拡大の影響で観光客数も減少しており、感染症対策と両立しながら、コロナ禍の観光需要を回復することが急務となっている。

解決策

顔認証と周遊eチケットを融合した「手ぶら観光サービス」モデルを構築により、観光客が一度の旅行でより多くの観光施設や観光名所を快適に回りやすくなるよう回遊性を高める。

技術と観光資源の掛け合わせ及びDXの推進により、これまでにない観光体験やエリアマネジメントを創出し、新たな地域観光モデルを構築する。

実証実験 観光型MaaS・顔認証システム 富士山エリア観光DX革新コンソーシアム

背景

富士五湖周辺エリアは、富士山を中心とした豊かな自然と多くの観光スポット(施設・名所)を有する日本を代表する観光地です。しかし観光スポットが広範囲にそれぞれ点在しているため、特定の場所だけを訪れて帰る観光客が多く、このエリアの持つ魅力を最大限に活かしきれていないことが長年の課題でした(平均訪問観光地点数1.3カ所/1人当たり注1)。さらに、昨今の新型コロナウイルス感染拡大の影響で観光客数も減少しており、感染症対策と両立しながら、コロナ禍の観光需要を回復することが急務となっています。


実証実験の内容

本実証実験では、観光客が一度の旅行でより多くの観光スポットを訪問できるよう、顔認証と周遊eチケットを融合した「手ぶら観光サービス」で、各観光施設と交通手段(周遊バス・鉄道)をシームレスにつなぎます。顔認証を活用することで紙のチケットやスマートフォンの提示が不要になるため、エリア全体のスムーズな移動による回遊性向上と、非接触で安心・安全な観光の両立を実現します。また、本実証実験で蓄積されたデータ(入場ログ等)を活用し、対象施設への利益配分を実現する新たな地域観光モデルの構築も目指します。


  • 顔認証による観光施設の入場(全9か所)
  • 顔認証による交通機関の乗車(周遊バス・鉄道)
  • 顔認証決済(全4か所 河口湖駅売店などの土産物店、富士急ハイランド内売店他)
  • 周遊eチケットのダイナミックプライシング
  • 旅程プランニング
  • 観光施設情報
  • 経路検索
  • レコメンド配信(割引クーポンなど)
  • リアルタイム混雑情報表示

詳細は、実証実験ウェブサイトをご確認ください。


顔認証による観光施設の入場

顔認証による観光施設の入場

ウォークスルー型の顔認証改札

ウォークスルー型の顔認証改札

顔認証による交通機関の乗車

顔認証による交通機関の乗車

顔認証決済

顔認証決済

周遊eチケットのダイナミックプライシング

周遊eチケットのダイナミックプライシング

旅程プランニング

旅程プランニング

レコメンド配信

レコメンド配信

リアルタイム混雑情報表示(施設)

リアルタイム混雑情報表示(施設)

リアルタイム混雑情報表示(バス)

リアルタイム混雑情報表示(バス)


2018年には富士急ハイランドにパナソニックの顔認証技術を活用した入退場システムが導入され、入退場、アトラクション利用あわせて 延べ約3,200万回利用いただいています。


顔認証技術を活用した入退場システム
顔認証技術を活用した入退場システム
顔認証技術を活用した入退場システム

富士山エリア観光DX革新コンソーシアム 概要

本実証実験は、観光庁が主導する「これまでにない観光コンテンツやエリアマネジメントを創出・実現するデジタル技術の開発事業」の一環で、パナソニック システムソリューションズ ジャパン株式会社、パナソニック株式会社 コネクティッドソリューションズ社、富士急行株式会社、株式会社ナビタイムジャパン、「富士山エリア観光DX革新コンソーシアム」によるものです。後援として、富士吉田市、富士河口湖町、鳴沢村、忍野村、山中湖村、一般社団法人富士五湖観光連盟が参画します。


パナソニック

複数の観光施設・交通機関の利用や決済を共通のIDで顔認証利用できる統合ID管理機能、鉄道駅での顔認証改札、周遊eチケットのダイナミックプライシング、利用者の位置情報などに応じたレコメンド配信機能、各観光施設の混雑可視化機能の技術開発。

富士急行

周遊eチケットの販売、富士五湖周辺エリアの対象観光施設や交通機関の運用、スマートフォン用アプリ「富士急ハイランド公式アプリ」に専用ページの作成および「富士五湖周遊モード」の実装。

ナビタイムジャパン

周遊バスの混雑可視化機能の技術開発や、交通機関(周遊バス・鉄道)の経路検索機能、旅程プランニング機能の提供。


パートナー様の声

富士急行株式会社 執行役員 事業部 部長 雨宮 正雄様

富士急行では、富士五湖エリアに点在する多くの観光施設、そしてそれらをつなぐ公共機関をシームレスに繋ぐことで新しい地域観光モデルを構築し、「富士五湖エリアはいつ来ても楽しい」「新しい体験ができる」という価値を多くの観光客のお客様に提供したいと考えております。富士急行では「富士山エリアでの当社グループ利用者2000万人を目指す」ことを経営戦略として掲げておりますが、その早期達成のためには、エリアの回遊性や利便性を高めていくことが不可欠であり、今回の顔認証周遊のような革新的なサービスを導入した「富士山スーパーリゾートシティ化」の重要性が高まると考えています。
これまで、富士急ハイランドにおける、顔認証入園やアトラクション利用の大規模運用やそれを交通機関や観光施設まで拡張した今回の観光周遊実証実験など富士五湖エリアにおける先進的な観光体験をパナソニックさんとともに提供してまいりました。技術が進化し続ける中、パナソニックさんには、顔認証だけでなく、MaaSの先進的なサービスなど、利用者にも、サービスを提供する施設側にも使いやすく、地域に広がりやすい新しい取り組みを、今後もご提案いただけることを期待しています。
今回の実証実験を踏まえ、より広いサービスの可能性を検討し、いつ来ても便利で快適な富士山、富士五湖観光を提供していきたいと考えております。

写真:雨宮様
富士急行株式会社
執行役員 事業部 部長
雨宮 正雄様

株式会社ナビタイムジャパン 公共交通事業 事業部長 小野澤 圭介様

MaaS分野や地域創生については、ナビタイムジャパンとしても注力している取り組みの一つになります。富士山をはじめ豊かな自然と多くの観光施設を有する富士五湖周辺エリアに魅力的を感じておりましたし、顔認証技術を使った取り組みは当社では初めてでしたので、パナソニックさんの顔認証システムとナビタイムジャパンの経路探索技術を組み合わせると、何か新しいサービスが生まれるのではという期待もあり、このコンソーシアムに参加させていただきました。
ナビタイムジャパンは「移動にかかるストレスをなくし、ひとりひとりの限られた時間の中に、より有益な時間が生まれる」ことをビジョンとして掲げ、技術開発の研鑽を積んでおります。具体的には、経路探索技術をコアに、皆さまの移動を安心、安全、快適に行い、時間を有効に使っていただくことを目指しています。今回の実証では、経路探索技術によって徒歩や電車、バスなどの様々な移動手段に対応したドアtoドアの最適な経路をご案内することで、移動にかかる時間を最小限にし、少しでも長い間、観光施設やエリアに滞在し、有意義な時間を過ごしていただきたいという思いがあります。
このようにナビタイムジャパンの経路探索技術をご活用いただくことで、鉄道、バスをはじめとした公共交通に携わる企業の皆様が抱える課題や、地域への集客、エリア内の回遊性向上などに貢献していきたいと考えています。

写真:小野澤様
株式会社ナビタイムジャパン
公共交通事業 事業部長
小野澤 圭介様

注1:平成30年山梨県観光入込客統計調査 平均訪問観光地点数

※本件は実証実験事例のため、ご提供できない内容が含まれている可能性があります。