大日本印刷株式会社様
幅広い事業分野で多様な製品やサービスを提供する世界最大規模の総合印刷会社である大日本印刷株式会社様(以降、DNP様)。1876年の創業以来、強みとしてきた印刷技術や情報技術を活かし、出版印刷や商業印刷から、包装や建材、ディスプレイ関連製品や電子デバイスなどへと事業領域を拡げてこられました。その中心を担う情報イノベーション事業部では、従来から業務効率化の推進と顧客へのレスポンス向上のため、社外でもセキュアな環境を保つシンクライアント※専用のノートPCを使用されていました。今回、さらなる業務効率化に向け、レッツノート10.1型 CF-RZ6を採用いただきました。
※PC内のアプリケーションやデータの保存、処理などを全てクラウドサーバー上で行い、端末には一切のデータを残さない運用方式。
導入の背景
業務効率と顧客満足のさらなる向上を目指し、シンクライアント端末のユーザビリティを再検証。
従来の専用端末から、一人ひとりの働き方に沿う汎用端末へ。
今回CF-RZ6を採用された情報イノベーション事業部は、マーケティングコミュニケーション事業、セキュアコミュニケーション事業、ビジネスプロセスアウトソーシング事業を核に幅広い事業を展開されています。多様化するメディア環境の中で、スピーディな対応が求められる事業の性質から、2011年以降は外出の多い営業担当者を中心にノートPCを支給。社内ではデスクトップPCを利用し、社外ではシンクライアント専用のノートPCを使う体制を取られていました。導入当時は好評だったシンクライアント端末ですが、導入から4年を経て運用の見直しが必要になっていたと、全社的な情報設備を統括する情報システム本部の鬼塚様は語ります。
「当初は、社外でもセキュリティが守られた状態で業務が進められる、というだけで画期的な改善でした。しかし今後さらに世の中でクラウド化が進みノートPCの使用目的が社外でのコラボレーション用途に拡大し、社員の働き方の改善、クライアントへのレスポンスの向上などが求められることを考えると、より機動性を高める必要がありました。そのため、シンクライアント専用端末ではなく、シンクライアントサービスも利用可能で、いろいろなユーザーニーズに柔軟に対応可能な汎用端末の採用を検討しました」。
DNP様では約半年間をかけて端末を検討。さまざまなノートPCを取り寄せて使用感をチェックし、各事業部の担当者を集めて品評会も実施。検討時は、軽さと丈夫さは必須条件とした上で、使用感や拡張性の高さなどにもこだわったと鬼塚様。
「CF-RZ6は小型であるにもかかわらずキーボードのストロークが十分確保され、打った時の安定感があり、長時間使用にも優れていると思いました。軽さや丈夫さと合わせて、持ち運びにここまで特化した端末は他には無いと感じましたね。個々人に愛着を持って使ってもらうため、最低5年間の継続利用を考えていたので、保証期間を5年に延長できることも魅力でした。他のメーカーでは、有償であっても5年保証はなかなかありません。また将来的にタブレット端末を使用するニーズが発生することも見据え、画面を折り返してタッチパネル操作ができる仕様に着目してRZシリーズを選びました」。
また端末を実際に使用する情報イノベーション事業部の山頭様は、映像の出力端子がVGAとHDMIの両方を備えていることも魅力と語ります。
「情報伝達の形が急速に変化している中、クライアント側の設備もどんどん変化しています。とはいえ全てが一気に新しくなるわけではありません。そうした過渡期に対応する端末として非常に適していると思います」。
導入のポイント
- ポイント1 モバイルワークに適した軽量かつ長時間駆動
- ポイント2 HDMIだけでなく直接VGA接続もできる、豊富な入出力端子
- ポイント3 長期利用を支える5年間の延長保証
導入のメリット
社内・社外でのモバイルワークを活性化。“スキマ時間”活用を促進し、働き方を多様に。
ペーパーレス化や社内コミュニケーションを促進。
DNP様ではさらにサイズを検討された結果、持ち運び時の負担を軽くしながらも資料作成などの業務に支障のない、10.1型のCF-RZ6を基本端末として選択。2017年度から、情報イノベーション事業部を皮切りに本格的に導入を開始されました。導入から間もなく、使用者からは持ち運びの負担が減ったなど好評を得たと山頭様。 さらにCF-RZ6の「軽さ」が要因となり、社外はもちろん社内でもCF-RZ6を持ち歩いて使用するモバイルワークが普及し、社内コミュニケーションが活性化されたそうです。 具体的な導入後の使用法についてお伺いすると、会議には紙の資料を持たず、各自がCF-RZ6だけを持って集まるように。会議室内ではモニターとCF-RZ6を映像端子でつないで資料を表示し、お互いに端子を回し合って使うなど、紙の資料と比べて会議の進行がとてもスムーズです。また誰かに資料を見せる時にも、以前なら紙に印刷されていたものを、今ではCF-RZ6をそのまま持って見せに行くなど、予想以上に活用されていると山頭様は語ります。
「元々は社内利用については各自のデスク上で使用できれば充分と考えていましたが、使用者が自発的に社内のあらゆるところへ持ち歩いているのが印象的ですね。ペーパーレス化も促進されており、もはやノートPCが手書きのノートと同じくらいの存在になってきている、と感じています。DNPの市谷加賀町ビルでは、他企業の方とコラボレーションできる共創スペースをはじめ、自由に打ち合わせに使えるオープンスペースが増えていますが、そうしたスペースでのフレキシブルなコミュニケーションの活性化にも、端末が“軽い”という物理的なインパクトが影響していると思います」。
女性社員の活躍もサポート。
DNP様ではモバイルワークの促進で、より個人のスタイルに合わせた働き方の実現も目指されています。そのような中で、女性社員の活躍を支える端末としても、CF-RZ6に期待を寄せられています。実際に子育てをしながら営業職を担当する吉岡様にCF-RZ6導入後のメリットをお聞きすると、「持ち歩きの負担の軽減」「打ち合わせの質の向上」「スキマ時間の活用」など、さまざまなメリットを実感されているとか。それぞれのメリットについて、詳細に教えていただきました。
まずは、持ち歩きの負担の軽減について。
「従来のPCは1つのバッグでは収まらなかったので、資料などを入れるバッグとノートPC用のバッグの2つを持って移動していました。重さについても、少しの時間なら良いのですが、業務時間のほとんどは外出なので1日持ち歩いているとどうしてもストレスはありました。CF-RZ6は軽くてコンパクトなので、他の荷物と合わせて女性向けのバッグにすっぽり入りますし、持ち歩きの負担がぐっと減りました。業務中の負担が減ったのはもちろん、退社後に子どもを迎えに行ったり、買い物に行ったりする時にも、以前のような持ち運びのストレスを感じることなく用事がこなせます」。
また、クライアントとの打ち合わせ時に内容が伝わりやすくなったそうです。
「CF-RZ6は画面が折り返せるので、印刷物のデザインの途中経過を見てもらう時なども相手にサッと画面を見せられて便利です。従来の端末は画面の近くでないと内容が見えないこともあって、対面で座っているクライアントにわざわざ隣に来てもらって資料を見せることもありましたが、その必要がなくなりました。またCF-RZ6は画面の視認性が良く、クライアントが自分のノートPCで同じ資料を見ている時でも、私のCF-RZ6の方で確認させてと言われることもあります。今はクライアント側でもペーパーレス化が進んでいて、お互いにノートPCを持って打ち合わせする機会も多いのですが、CF-RZ6はいろいろな映像機器に対応できる2つの接続端子があるので、どこでもモニターやプロジェクターに映せて便利です」。
そして吉岡様が最もメリットを感じられているのが、スキマ時間を活用できること。
「以前は資料を印刷するためだけに会社に戻ることもありましたが、ペーパーレスが可能になったので直行直帰できる日が増え、今はほとんど毎日、得意先から直帰できています。また従来の端末は電池の持ちが心配で、常に充電できる場所を探す必要がありました。ビジネス街では充電ポイントが埋まっていることも多いので、場所探しだけで30分ほどかかる…なんてこともしょっちゅう。CF-RZ6なら駆動時間が長いためそのムダな時間を省けます。コンパクトで、移動中のカフェやオープンスペースなど場所を選ばずサッとCF-RZ6を広げて仕事ができるようになり、以前より時間を効率的に使えるようになりました」。
子育てを始めてからは特に、5分、10分のスキマ時間の大事さを感じるようになったという吉岡様。出先でも社内と同じ全ての資料データにアクセスできるシンクライアント環境とモバイルワークに適したCF-RZ6の利便性を実感しているそうです。
「子育てをしていると、どうしても急に帰宅しないといけないことがあります。そんな時にも、移動途中にサッとCF-RZ6を出してメールチェックや資料のやり取りをする…というような仕事のリカバーができて助かっています。CF-RZ6を使いだしてから、日中の移動時間や、次の打ち合わせまでの空き時間などいろいろなスキマ時間を有効に使うことができ、仕事の質を保ちながら量を増やすことができるようになりました。プライベートの時間も確保しやすくなり、家族と過ごす時間も以前より確保できるようになったと思います」。
- 導入メリット1 資料のペーパーレス化が促進され、社内コミュニケーションが活性化
- 導入メリット2 クライアントとの、打ち合わせの質が向上
- 導入メリット3 スキマ時間の活用も促進でき、個人の働き方がより多様に
レッツノートを活用したこれからの展望
空間を超えた自由なコミュニケーションをかなえる、モバイルワーク環境を追求。
「営業担当者など、社外での活動の多い人々については、早いうちにノートPC1台への集約を完了させ、組織全体の自由なコミュニケーションの土台としたいと思います。近年、テレワークや在宅ワークといった個人に合わせた働き方へのシフトが話題となっていますが、私たちはモバイルワーク環境を充実させることでそれらの働き方はもちろん、さまざまな個人のニーズに応えられると考えています。今後もセキュリティに配慮しながら、オンとオフをすばやく切り替えられるようなモバイルワーク環境を突き詰めていきます」と山頭様は語ります。
鬼塚様からも、次のようなお話が。
「機能面では、タッチパネル操作できる点を活用して、遠隔コミュニケーションに役立てていきたいとも考えています。例えば、CF-RZ6にタッチペンで記入した内容が遠隔地のスクリーンにリアルタイムで表示されるなど、空間的なギャップを埋めるコミュニケーション施策を実施していきたいですね」。