株式会社サイバーエージェント様「AbemaTV」
2016年4月の開局以来、視聴アプリが3ヶ月強で600万ダウンロードを突破したインターネットテレビ局「AbemaTV」では、生放送を軸にした多彩な番組を24時間提供されています。新設された専用放送施設では、コンテンツの特性にあわせた大小様々なスタジオで月に約100本もの番組を制作。中でも、90パーセントを越える稼働率で連日撮影が行われる麻雀スタジオに、7台のHDインテグレーテッドカメラAW-HE70SKと、5台のリモートカメラコントローラーAW-RP50が採用されました。従来の麻雀番組では、カメラマンが選手の背後で撮影する際に、パン・チルト・ズームなどの動作で相手選手に気付かれてしまうという大きな課題がありましたが、このリモート撮影システムにより、カメラマンが遠隔制御できるスムーズなカメラコントロールを実現されました。
お客様の声
「AbemaTV」が目指した、臨場感のある映像表現を叶えたのが、HDインテグレーテッドカメラでした
麻雀スタジオを設計するにあたり、遠隔で制御可能なカメラ選定が重要な要素でした。他社製品とともに試験運用して比較し、パン・チルト・ズーム性能が最も高く、高速で動作するAW-HE70SKを採用しました。麻雀番組は、秒単位で動く選手の手元映像を逃すことなく捉えなければならず、非常に高度な撮影技術が要求されます。そのため、カメラマンが思い通りにカメラ制御を行えるシステム構成が重要になります。今回の麻雀スタジオには、5台のリモートカメラコントローラーを導入し、生放送中、選手の手元を映す4台のカメラ映像に加え、人物の顔や真下のホー(卓の中心部)を映す3台のカメラ映像を、カメラマン5名で遠隔制御しています。納入当初、カメラマンにとってリモートカメラの操作は初体験であり戸惑いもありました。しかし、実際に使用してみるとすぐに使いやすいという声があがりました。リハーサルの際、コントローラーにカメラ位置をプリセット登録しておき、本番はボタン1つでシームレスな操作が可能。瞬時に動く回転台性能と、熟練カメラマンの目から見ても高画質な点は、スタッフから高い評価を得ています。さらに、手元へのパンや、表情へのズームの際も、選手たちから「いつ撮っていたの?」と言われるほどカメラの動作音が静かです。10時間におよぶこともある麻雀の撮影でも集中力が持続でき、良い試合運びができると好評です。また、PoE+対応のため電源ケーブルが不要となり、SDIケーブルとLANケーブルの2本のみで伝送/制御/給電できる点は、スタジオセットの美観はもちろんのこと、セットを変える際の運用面へも貢献しています。従来の麻雀番組は、選手の手元映像を追い続けた構成が主流でしたが、「AbemaTV」では、大事な場面での選手の表情の変化や、現場の全景映像を挟み込むことで、試合の白熱した雰囲気まで伝えることが可能となりました。動作、画質、設置性の全てに長けたカメラならではの臨場感だと思います。現在では、この高機能なカメラを活用して、麻雀だけでなく情報番組も同スタジオで制作しています。
システム構成
主な納入機器
- HDインテグレーテッドカメラ AW-HE70SK ×7台
- リモートカメラコントローラー AW-RP50 ×5台
- メモリーカードポータブルレコーダー AG-HMR10A ×7台
- コンパクトカメラヘッド「POVCAM」 AG-HCK10G ×1台
お客様プロフィール
株式会社サイバーエージェント 様
インターネットを軸とした次世代の事業を展開する株式会社サイバーエージェント様は、2016年1月にスタートした映像配信プラットフォーム「FRESH! by AbemaTV」に続き、同年4月、株式会社テレビ朝日様と共同し“インターネットテレビ局”「AbemaTV」を開局されました。オリジナルの生放送コンテンツやアニメ、ドラマ、ニュース、音楽、スポーツなど、全26チャンネルの多彩な番組をPCやスマートフォンから無料で楽しむことができ、多くのユーザーに親しまれています。