株式会社ココカラファイン様

頑丈4.7型ハンドヘルド TOUGHPAD FZ-N1
発注・返品・在庫確認等を販売現場の最前線で完結。店頭業務の効率化により、「おもてなし」の充実へ。

ドラッグストア・調剤事業を主軸に、幅広いヘルスケアサービスを提供するココカラファイン様。お客様・患者様にとってより身近な存在となることを目指し、M&Aや新規出店によって店舗数を拡大し、日本全国に約1,300店舗を展開しています。近年、他業種の参入により競争が激しいドラッグストア業界で他社との差別化を図り、お客様一人ひとりへの「おもてなし」をより充実させることを目指して、2016年に店舗システムを刷新。そのシステム運用デバイスとして頑丈4.7型ハンドヘルドTOUGHPAD FZ-N1を採用。店舗での発注業務などの省力化・効率化を実現されました。


導入の背景

業務の無駄の原因となっていた「作業動線の複雑化」。店舗システムと運用端末の見直しで、シンプルに整備

ココカラファイン様は、各販売会社の強みを活かしながらも一つの企業として力強く成長するため、2013年に6社の販売会社及び基幹システムを統合されました。しかし、店舗業務に関しては統合されたものの、依然として発注システムや棚札システム、POSシステムなど、業務作業ごとに異なるシステム、デバイスで行わなければならず、一つの作業を完結させるために売り場とバックヤードを往復しなければならないなど作業効率が悪くなっている状況でした。さらに、従来の運用端末も、旧販売会社ごとの異なる端末をそのまま継続して使用していたため、端末から得られる情報量や使い勝手などが統一できていないなどの課題があったと、尾池様は語ります。加えて、今後さらに免税対応などの決済やサービスの多様化が進み、店舗業務のさらなる複雑化も予想されるなか、店舗業務に即した店舗プラットフォームの構築を目指し、店舗での発注業務をシンプル化・省力化する「Ao(i All Output Input)システム」を開発。新システムの運用端末として、汎用性の高さや店舗での使用シーンを考え、様々なメーカーの端末と比較した上で、FZ-N1を採用されました。選定時はまずFZ-N1の頑丈性能がポイントとなりました。従来の端末は、落としてディスプレイが割れてしまうなど壊れやすく、新機種の導入の際には改善したいと考えられていたそうです。

次に大きなポイントとなったのが斜め配置のバーコードリーダーであったと、店長経験を持つ富岡様。「実際の店舗業務では、高い位置にあるバーコードを読み取らなければならないことも多く、その際にこの斜め配置のバーコードリーダーは使いやすそうだと感じて、惚れ込みましたね。また、店舗の外の商品の管理をすることもあるので、雨でも使用できることや手袋操作ができることも便利そうだと思いました」。また、導入後は長期にわたって運用することを考慮し、国内メーカーならではの保証やサポートにも注目されたそうです。MDM(Mobile DeviceManagement=モバイルデバイス管理)を活用した管理システムによって、OSやアプリのバージョンや端末の稼動状況が本部で把握・管理できるので、端末管理も省力化できることがポイントに。全店で数千台規模の端末を管理するため一括管理ができることは、管理側として非常に魅力だったといいます。

写真:頑丈4.7型ハンドヘルド TOUGHPAD FZ-N1
頑丈4.7型ハンドヘルド TOUGHPAD FZ-N1

導入のポイント

  • ポイント1
    店舗で使いやすい斜め配置の高精度バーコードリーダー
  • ポイント2
    故障を気にせず業務に専念できる優れた頑丈性
  • ポイント3
    MDMを活用した端末管理と国内メーカーならではのサポート
写真:バーコードリーダーで商品バーコードをスキャン。FZ-N1の画面上で、商品在庫の確認や発注、返品などの業務が完了できる。斜め配置のバーコードリーダーで、高い位置でも作業しやすい
バーコードリーダーで商品バーコードをスキャン。FZ-N1の画面上で、商品在庫の確認や発注、返品などの業務が完了できる。斜め配置のバーコードリーダーで、高い位置でも作業しやすい。
写真:業務の効率化により、従業員が店頭で接客できる時間が増加。商品のご案内など、力を入れたい顧客サービスが充実
業務の効率化により、従業員が店頭で接客できる時間が増加。商品のご案内など、力を入れたい顧客サービスが充実。
写真:店舗の外で作業する際は、手袋をしたまま使用OK。また、高輝度の液晶は屋内・屋外ともに見やすいと内田様
店舗の外で作業する際は、手袋をしたまま使用OK。また、高輝度の液晶は屋内・屋外ともに見やすいと内田様。

導入のメリット

在庫管理・発注業務にかかる時間を約20分減。欠品率改善や接客時間増など店頭業務改善で売上アップへ

2016年3月から、ココカラファイン各店舗へのAoiシステムとFZ-N1の導入が開始。2016年6月からは全店舗で運用されています。店舗には、概ねレジ1台につきFZ-N1を1台配備。導入後は、当初の狙いであった業務フローの簡略化はもちろん、その省力化の効果として、発注業務の時間を全店舗で1日平均20分削減、欠品率も平均10%改善するなど、様々な効果が得られたといいます。具体的に業務フローのどのような部分が簡略化されたのかを、自動発注のフローを例に富岡様よりご説明いただきました。
従来の自動発注のフローでは、まず売り場の商品棚で商品のバーコードをハンディ端末でスキャン。ハンディ端末上で在庫数を入力した後、端末をレジに持って行き、ハンディ端末の情報をレジのPOS端末経由で在庫情報のデータベースへ移します。そしてバックヤードにあるPC画面上で、在庫情報を確認して、補充量を入力する…というように、様々な場所を行ったり来たりする必要がありました。このフローでは、効率と精度の両面で問題があったと富岡様。
「作業工程が煩雑であるのに加え、在庫情報がシステムに反映されて補充量を調整できるようになるまでに1時間近くかかることもありました。そのため、補充量の精度を上げることが難しく、二度手間が発生することもありました」。
それに対し、導入後のフローでは、FZ-N1で商品のバーコードをスキャンした後、FZ-N1の画面上でリアルタイムに現在の在庫数を確認。レジのPOSやPCを使うことなく、FZ-N1上で商品の補充点数を入力でき、売り場だけで自動発注の業務が完了するというシンプルかつスピーディーな処理が可能となりました。ココカラファイン様では、店舗システムの変更に関して移行時の混乱も心配されたそうですが、特に大きな混乱もなく、スムーズに移行されたそうです。実際に店舗でFZ-N1を使用されているココカラファイン高円寺店店長の内田様に導入のメリットについてお尋ねすると、在庫管理や発注、返品などの業務が非常にスムーズになったとメリットを実感されているということです。高円寺店では、FZ-N1とAoiシステムの導入により、発注や商品管理にかかる時間を約1時間〜1時間30分程度も短縮できたと内田様。
「作業時間が短くなったのに加え、欠品が少なくなったことでお客様からのお問い合わせも減って結果的にさらに省力化でき、1日の作業スケジュールを余裕を持って組めるようになりました。従業員がバックヤードで過ごす時間が減り、売り場に立ちながら作業する時間が1日1時間ほど増えたので、接客が充実しましたし、防犯面でも良いと思います。欠品率の改善によって販売機会を逃すことも避けられて、まさに良いことずくめですね。売上アップにもつながっていくと思います」。
また、売り場での接客時においても、FZ-N1を活用することで対応の質が上がると内田様。「以前は在庫状況や次回入荷日などはバックヤードのPCで確認しなければなりませんでしたが、今は売り場でFZ-N1を使って確認でき、お客様をお待たせする時間が短縮。お客様の探している商品が曖昧なときにも、Aoiシステムの商品情報やインターネット検索を使ってFZ-N1で商品画像をお見せしながら確認できるので、より正確なご案内ができます」。


TOUGHPADを活用したこれからの展望

「汎用OS」であることの強みと、拡張性の高さを活かして。業務支援と売上アップにつながる、さらなる店舗支援を検討

ココカラファイン様では、今後の新店舗開店の際にFZ-N1を導入するのはもちろん、店舗のサポート部門にもFZ-N1の導入を検討されているということです。また今後の活用については、カメラ機能を活用した好事例の横展開や、グループウェアでの使用、社内SNSの利用、決済端末としての使用など、様々な可能性を探っていると、尾池様。 「店舗から要望が上がっていますし、本社でもいくつかの構想がありますが、重要なのは本当に店舗で役に立ち、かつ利益に貢献する機能を提供するということ。今後も、本社主導でアイデアを出しながらも、店舗からのボトムアップを上手く吸い上げ、充分に検討した上で、Aoiシステムの充実を図っていきたいと思います。そのバージョンアップの可能性として、もしグループウェアの利用といったパーソナルな機能を運用することになった場合は、1人に1台支給、という可能性も考慮しています」。


導入のメリット

  • ポイント1

    発注業務にかかる時間を全店舗で1日平均20分減

  • ポイント2

    欠品率を全店舗で約10%改善

  • ポイント3

    効率化により、従業員が店頭に立てる時間が増加


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