兵庫県 南あわじ市様
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防災ソリューション
素早く正確な情報発信と円滑な避難所運営で地域全体の防災体制を強化。

課題

市民のさらなる安心・安全を実現する防災システムを構築したい。

解決策

円滑な情報発信・避難誘導をサポートするシステムを構築。避難所開設時は、顔認証を活用した自動受付により現場の混乱を防ぐ。

人の力とテクノロジーの融合によって、“死者ゼロ”を目指す南あわじ市のさらなる防災力強化を実現しました。

南あわじ市役所 危機管理部 危機管理課 係長 奈良 雄規様

背景

南海トラフ地震などの大規模災害に備える

淡路島の最南端に位置し、山と海に囲まれた南あわじ市。自然豊かな立地であるがゆえに災害対策は市の重点施策となっており、南あわじ市役所様では全庁一丸となって危機管理対策に取り組まれています。特に、南海トラフ地震が起きた場合は甚大な被害が予想されるため、多方面からの情報収集を行い、市民全員を素早く避難誘導できる防災システムが求められていました。また、災害時は初動で30か所、被害状況に応じて最大49か所の避難所を開設する用意があるため、限られた職員数で避難所運営が円滑に行える態勢が必要でした。


導入した理由

システム更新を機に防災力のさらなる強化を実施

今回は2015年から運用していた当社製防災システムの更新を機に、機能の拡張を実施。今の時代に即したシステムへとリニューアルしました。特に、これまで電話や紙を使って人の手でまとめていた災害情報を「防災情報システム」で一元管理することで、職員一人ひとりのPCから常時最新情報にアクセス可能となる点は大きなポイントでした。また、避難所運営においては、南海トラフ等の 大規模災害時でも混乱なく対応できるよう、顔認証とカードリーダーを活用した避難所受付ソリューションを採用。受付の時短化と避難者情報のデータベース化を目指しました。


写真:市内のスピーカーや戸別受信機への放送を行う防災行政無線システムの操作卓。
市内のスピーカーや戸別受信機への放送を行う防災行政無線システムの操作卓。中継局や拡声子局等、市内130以上ある関連設備の遠隔監視も可能。
写真:防災情報システムの画面
防災情報システムの画面。災害の状況や、避難所の状況など、職員一人ひとりのPCからリアルタイムに情報を確認。
写真;避難所受付ソリューションの顔認証付きカードリーダー端末
避難所受付ソリューションの顔認証付きカードリーダー端末。最初にマイナンバーカードか運転免許証を置いてデータを取得する。
写真;カードの読み取りが完了したら、顔を近づけ るだけで瞬時に本人確認が完了
カードの読み取りが完了したら、顔を近づけるだけで瞬時に本人確認が完了。氏名、住所、生年月日が自動でデータ化される。
写真;1世帯に1台ずつ無料貸し出しされている戸別受 信機
1世帯に1台ずつ無料貸し出しされている戸別受信機。災害時はサイレンや音声放送が鳴り、市役所から発信される災害情報をいち早く入手できる。
写真:戸別受信機管理システムの操作画面
戸別受信機管理システムの操作画面。貸し出した戸別受信機の利用者情報の確認や、新規登録・削除が可能。

導入後の効果

様々な情報を通じて、全市民の円滑な避難誘導を実現する

リニューアルした防災情報システムの効果について、南あわじ市役所 危機管理課の奈良様は、「情報の一元管理が可能となり、危機管理課内での即時情報共有はもちろん、例えば建設課から道路の災害状況を共有してもらうなど、課を超えたリアルタイムな連携が取れるようになりました」と語ります。また今回は、市民への発信手段として、新たに「Yahoo!防災速報」のアラート通知に対応。これにより、 防災行政無線の音声放送、監視カメラのライブ映像、スマホへのアラート通知と、多様な媒体で情報提供し、世代を問わず多くの市民への避難誘導が行える体制となりました。さらに、近年日本中で増加している豪雨災害に備え、防災情報システムに“大雨の稀さ”データを取り込み、危険度を判定する実証実験を開始。「100年に1度の大雨」といった“稀さ”のデータ利活用により、未来の危機管理を実現する防災DXを推進しています。

受付の時短化と避難者情報管理により、避難所の混乱を防ぐ

災害時は最大49か所の避難所のほか、介護が必要な方を受け入れる福祉 避難所を7か所開設し、全避難所を約70名の職員で管理していきます。万が一の大規模災害ではこれまでにない避難者数が予想されるため、避難所受付ソリューションが貢献すると、危機管理課の沖様は語ります。

「これまでのように避難者カードを書いていただく必要がなくなり、スムーズな受付業務が行えることはもちろん、ペンを持つことが困難な方でも簡単に避難者登録ができるようになります。さらに、読み込まれた避難者情報は防災情報システムに自動で集約されるため、各避難所の収容人数、それによる物資の供給量がすぐに判断できます。ご家族からの安否確認の際も、紙の名簿で探すことなく瞬時に検索してお答えできる点は有難いですね」


システムイメージ

納入機器

  • 防災情報システム(一部更新)
    監視カメラシステム、気象観測装置、気象観測WEB、 防災情報システム(“大雨の稀さ“を活用した実証実験)、 複数メディアシステム
  • 防災行政無線システム(一部更新)
    親局、中継局、屋外拡声子局、戸別受信機、 防災無線操作卓、戸別受信機管理システム
  • 避難所受付ソリューション(新規導入)

お客様の声

システムを活用して“死者ゼロ”を実現していきたい

災害対策で重要となるのはやはり「情報」であり、多方面から災害の情報を収集しすぐに共有することが、的確な判断を実現する鍵となると考えています。そして市民の皆さまへいち早く発信することが、私たちの目指す“死者ゼロ”につながると思います。今回のシステム更新により、情報収集から発信まで円滑に行えるようになりましたので、このシステムと人の力を組み合わせ、南あわじ市のさらなる安全に貢献していきたいと思います。(奈良 雄規様)

システムを有効に活用し、庁内全体で安全対策を行っていく

今回とても素晴らしいシステムに改修していただきましたが、システムを生かすも殺すもユーザー次第だと思いますので、まずは各機能を使いこなし、いざと言う時に備えていきたいと思います。そして、危機管理課が先陣を切って運用し、ゆくゆくは他の部署の職員も活用できるよう広めていき、庁内全体で市民の安全に寄与していけたらと考えています。(沖 冴紀様)

南あわじ市役所 危機管理部 危機管理課 係長 奈良 雄規様(右) 南あわじ市役所 危機管理部 危機管理課 主事 沖 冴紀 様(左)
南あわじ市役所
危機管理部 危機管理課
係長 奈良 雄規様(写真右)

南あわじ市役所
危機管理部 危機管理課
主事 沖 冴紀様(写真左)

※所属は納入時のものです。

お客様紹介

災害時の“死者ゼロ”を目指して

島内3市の中でも最大の広さと人口を持つ南あわじ市様。「自分の命は自分で守る、地域の命は地域で守る」を防災のコンセプトに掲げ、県下随一の参加者数を誇る防災訓練や、子どもたちへの防災教育を行い、市民一人ひとりの防災意識を向上する取り組みを行っています。

所在地:兵庫県南あわじ市市善光寺22-1
URL:https://www.city.minamiawaji.hyogo.jp/


写真:南あわじ市役所
南あわじ市役所
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