宮城県 東松島市様
2011年におきた東日本大震災で、津波の被害が大きかった宮城県 東松島市様では、被災以前から地域づくりや生涯学習活動などの拠点であった公民館(市民センター)が中心となり、発災当時からの避難所運営、復興方針決定、高台移転の地域意見集約で大きな役割を果たしてきました。
復旧から復興のフェーズに入った東松島市様では、地域活性化を目的とし市民センターを「まちづくりの総合拠点」としての転換をはかってきました。
しかし、東日本大震災により、高台移転エリアにおいて異なる仮設住宅からの住民で新たなコミュニケーションを形成していかなければならず、震災後6年が経過し高齢化も進んだ現状から、市民センターでは被災者に気軽に来てもらえるコミュニケーションの場づくりが急務となっています。また、高台以外の被災エリアにおいても、震災を機に移転した住民も多く、今後のコミュニティ形成などが大きな課題となっていました。
今回、東松島市様では「市民センターを中心としたコミュニティの強化・再形成」を目的とした「無線通信環境整備事業」に伴う関連システムを導入されました。
概要・特長
東松島市様では、地域内の連帯感や互助風土を形成・醸成するため、「被災地域情報化推進事業」として「復興街づくりICT基盤整備事業 公共施設等情報通信環境整備事業」を実施することとなり、各市民センターなどで利用できる以下のサービスを実施しました。
- イート@ワイファイ (無線LANアクセスポイント環境)
- イート@ボード (情報配信システム)
- イート@ライブ (テレビ会議システム)
- イート@ミマモリ (見守りシステム)
【イート@ワイファイ (無線LANアクセスポイント環境)】
市民センター、東松島市役所、矢本駅、野蒜駅など計11ヵ所を4.9GHz帯及び5.6GHz帯の無線ネットワークで接続するとともに、無線LANアクセスポイントを整備し、地域の住民や観光客などが利用できるようにしました。 無線ネットワークは市役所を親局として、1.市役所から直接接続、2.中継局を新規置局して接続、3.「沿岸津波監視システム」を経由して、海・山両方から接続する3つのパターンを組み合わせた設計を行いました。
【イート@ボード (情報配信システム)】
市民センターや健康増進センター、東松島市役所など、10ヵ所のエントランス付近に情報表示用の大型モニター(TH-49AF1J)、イベント情報・支援情報など市民センターや市役所からのお知らせの配信を行い、地域住民の暮らしを支援します。
【イート@ライブ(テレビ会議システム)】
市民センターや東松島市役所などにテレビ会議・ビデオ会議システム「HDコム」を設置し、各拠点間で映像・音声によるコミュニケーションを可能にしました。地域をまたいだ活動(講演会、カルチャースクール、お祭り等)や簡易的なライブ・ビューイングとして活用する事も可能になります。
【イート@ミマモリ (見守りシステム)】※現在準備中
イート@ワイファイ (無線LANアクセスポイント環境)を活用した見守りシステムで、高齢者や児童などが市民センターなどに立ち寄ったことを確認できるようになります。
システム構成図
主な納入機器 ソリューション
- マルチアクセスコンセントレータ×15台
- 屋外インフラ用創蓄連携装置×15台
- HDコム KX-VC1600J×10台
- サイネージ対応液晶ディスプレイ TH-49AF1J×10台
- AcroSign×1式