強度シミュレーションを使って、当社の実装機やプロジェクターの設計開発支援を担当しています。また、私の部門の強度シミュレーションは精度が高いため、当社製品以外にもパナソニック オートモーティブシステムズ(株)の車載ナビやパナソニック エンターテインメント&コミュニケーション(株)の一眼カメラの強度シミュレーションなど、他事業会社から強度シミュレーションを依頼されることも多いです。結果を分析し、主に事業部の機構設計者に改善点や形状案を提案することが業務です。最近開発しているのは実装機の振動シミュレーション技術です。実装機のノズル先端の振幅は数ミクロンと目に見えないほど小さいので、どうすればいかに振動を抑え、より早く実装できるかを見極められるシミュレーション技術を作っています。
実験では壊れた後の状態はわかりますが、どこから、どうやって壊れたのか、現象そのものを見ることは非常に難しいです。強度シミュレーションなら、どこにどのくらい力が掛かっているのか、落下するとどこが脆いのかなどを目に見える形で表現できます。これにより、設計者と一緒に堅牢な製品を作り上げることを目指すと同時に、試作時間やコストの削減を実現できます。
また、これまでの勘や経験では、本当にできるのかと疑問があった性能がシミュレーションによって目に見える形で可能なことが証明され、製品化につなげられた時に自らの存在意義を強く感じます。