【From the Inside】お客様とともにオートノマスファクトリーの実現へ ―第24回 実装プロテック テクノロジー展参加レポート―
皆さん、こんにちは! パナソニック コネクト、GEMBA編集部です。
パナソニック コネクトの取り組みを内側からレポートする【From the Inside】シリーズ。
今回は、5月31日~6月2日にかけて東京ビッグサイトで開催され、パナソニック コネクトのプロセスオートメーション事業部が参加した「JISSO PROTEC 2023」の現地レポートをお届けします。
電子機器や半導体をはじめとした電子部品の小型化・軽量化を支える先端技術など、世界のエレクトロニクスに大きく貢献している最新の実装プロセス技術を披露する場として毎年開催されているこの展示会。今年は525社が出展し、期間中の来場者は延べ約48,000人!
会場は活気にあふれており、そのなかでもひときわ大きなスペースを構えたパナソニック コネクトの出展ブースは、常にたくさんのお客さまで賑わっていました!
展示のメインである実装機は、電子回路の基板に、集積回路(IC、半導体)などの電子部品を配置する装置のことで、電子部品が正確に配置された基板を搭載する必要があるスマートフォンやパソコンといった電子機器の製造において必須の機械です。実装機という名称にはあまり聞き馴染みがないかもしれませんが、実は私たちの何気ない日常を裏で支える、とても頼もしい存在なのです。
展示会では、最新の実装機の紹介はもちろん、現場で働く方々が持つ知見やスキルとテクノロジーを最適に融合させ、あらゆる状況に即応しながら自律的に進化し続ける工場、「オートノマスファクトリー」の実現に向けた訴求が、デモンストレーションを通して行われていました。
「基板の上に電子部品を配置するのは機械ですが、材料の運搬や差し替え作業などは人が対応しなければならないのが、世の中のファクトリーオートメーションの現状。現場で働く方々の知見やノウハウをテクノロジーに融合させることで、夜間や長時間の作業、重くてキツい作業を機械が代替するなど、お客さまにとって最適な製造現場を作っていくのが私たちの使命です」と語るのは、プロダクトマーケティング担当の上田さん。
「他企業も製造現場の自動化に力を入れているものの、そのためにお客さまの製造設備を大きく入れ替えなくてはならない場合が多い」とのこと。パナソニック コネクトは、「自社の実装機や印刷機と複数の協力メーカーさまの設備間で連携が可能になるシステムに加えて、すでにあるお客さまの製造設備を活かしつつ搬送ロボットなどを組み合わせて自動化を加速させる、といった、お客さまの現場に合わせたコンサルティングのようなソリューションを提案できる」ことが強みなのだそうです。
メインステージで、自動化デモンストレーションのプレゼンターを担当していた宮崎さんは、「当社と他社さまの自律搬送ロボットが並走している様子を実際に見ていただくことで、他社さまを含めた複数の機器を制御できる当社のシステムをお客さまにご理解いただけると思います」と語ってくれました。「他にも、全方向に走行し、マルチタスクが可能な当社ロボットの動きや、従来ではスキルが必要だった作業を簡素化するアイテムを直接お見せして、現場作業者の負担を減らせることをお伝えできればと思います」
展示ブースには新規のお客さまも多くいらしたそうで、「パナソニック コネクトってこんな取り組みもやっているんだ!ということを知っていただきました」と語ってくれたのは、最新実装機の説明を担当されていた制御要素開発担当の上田さん。
「事業内容だけではなく、工場や製品が排出するCO2削減の取り組みや、今まで熟練の担当者のノウハウや勘で成り立っていた作業を5M(huMan、Machine、Material、Method、Measurement)をベースにした評価指標によって数値化することで、誰もが同じクオリティの作業ができるようになるオートノマスファクトリーなど、パナソニック コネクトの新しい一面をお客さまにも知っていただけたと思います」
「これが完成形というわけではないのです」
オートノマスファクトリーのデモンストレーションを見つめながら、プロダクトマーケティング担当の上田さんが話してくれた言葉が印象に残りました。
「この状態をお客さまに否定いただいても構いません。パナソニック コネクトが実現したいものはこういう未来、というイメージを持っていただいた上で、お客さまの千差万別の製造現場それぞれに寄り添い、課題を一緒に見つけ、その解決策を一緒に探っていくことが重要なのです。ありがたいことに当社の実装機の世界シェアはトップクラスですが、だからこそ、機器自体の性能を高めて終わり、ではなく、お客さまの製造現場を総合的に最適化するソリューションをご提案しつづけることで製造業界全体のあり方をより良く変革していく使命があると思っています」
オフィスなどで目にする機会がなく、自社の商材でありながら私でさえもなかなかイメージを持ちづらかった実装機。写真や社内情報から知識として知ることはあっても、機器本体の迫力や、その大きさからは想像もできないほどの正確で繊細な動き、そこから広がる製造現場の可能性の壮大さは、実際に動く姿を目にして初めて感じることができました。また、オートノマスファクトリーについて、実現が遠い理想を語るのではなく、お客さまそれぞれの製造現場に適した着実なステップをご提案することで、どこまでもお客さまに寄り添おうとするプロセスオートメーション事業部の皆さんの熱い想いに圧倒されました。
今、まさにキーボードを叩いているこのパソコンの基板には、チップだけではなく、そんな想いも実装されている。そうワクワクしつつ、今後もパナソニック コネクトのリアルな想いや姿勢をきちんとお届けできるよう、GEMBA編集部も現場に寄り添った姿勢を大切にして参ります!