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副業でより高まった責任感と主体性、現場感覚──
広い視野と高い視座で課題解決に挑む

2019年にキャリア入社した清水 一茂。現在は食品物流企業と出版流通企業の倉庫管理システムの開発に関わっています。以前から取り組んでいた小規模団体向けの支援活動を副業が認められたタイミングで有償化し、コンサルタントとしてのキャリアもスタートさせた清水。副業を機に生まれた相乗効果や意識の変化を語ります。

Profile

清水 一茂

ITベンチャー2社とSIerを渡り歩き、現職に。主に製造業向け受託開発のPMを務める。私生活では、プロボノ団体やPMIの研究会で小規模団体の支援などに従事しつつ、中小企業診断士資格取得に向けた日々を過ごしている。

本業では倉庫管理システム開発、副業では新規事業立ち上げを支援

2023年8月現在、清水は食品物流企業のための倉庫管理システムのプロジェクトマネージャー(PM)を担当。

清水

「お客さまが倉庫内で取り扱う製品の入出庫や在庫を管理すること、また現場のオペレーターの方に正確に指示出しすることをサポートするシステムの開発を行っています。

QCD(Quality(品質)、Cost(コスト)、Delivery(納期))を遵守しつつ、デリバリーを着実に推進することがミッション。現在はお客さまの要望をお聞きしながら、各拠点の機能追加などを進めている段階です」

チームを構成するのは3名の社員と約10名 の協力会社のメンバー。清水はPMとして開発プロジェクトをリードしています。

清水

「お客さまと対面でやりとりして要求仕様を取りまとめ、合意を得た上でチームメンバーにプロジェクトの目的と計画を共有し、実行するのが私の役割。その後も、協力会社さんとコミュニケーションを取りながら、設計、製造、テストといった開発の各工程のスケジュールや品質、コストの管理などを行っています」

一方、清水は社内の副業制度を利用し、本業と並行して小規模団体や中小企業向けの支援活動にも携わってきたと言います。

清水

「本業を全うするのに必要な時間を確保しつつ、週末などの時間を副業に充てています。将来的にコンサルタントとして活動することを視野に入れながら、経営陣や上層部の困り事を解決するための支援を行っています。

本業では食品物流企業や出版流通企業などのお客さまを担当していますが、飲食や製造など副業で扱う業界はさまざま。『こんな新しい事業に挑戦したいが、どう進めてよいかわからない』『国の補助金を申請するのに必要な経営計画書のつくり方がわからない』といった新規事業の立ち上げに関する悩みに対応するケースが最近は増えています」

清水の関心事はあくまで顧客の課題を解決すること。本業と副業には共通項も多いと話します。

清水

「本業も副業も、お客さまが抱えている悩みや困り事の解決をめざすという点では同じ。本業ではITに特化する一方、副業では他の方法を用いているというだけで、同じようなことをやっている感覚があります」

副業でかなえる自分らしいキャリア。自由度の高い制度を利用して想いをかたちに

これまで一貫して製造業向けのPLM・MES系システム開発に従事してきた清水。ITベンチャー2社とSIerを経て、2019年にパナソニック コネクトにキャリア入社したと振り返ります。

清水

「パナソニック コネクトを選んだ理由は2つあります。1つめは、当社が製造業と物流業に対してソリューション開発を手がけているところ。これまで通り、製造業のお客さま向けのシステムの提案・提供に携わりたいと考えていました。

2つめが、パナソニックグループであること。ソフトウェア開発だけでなく、ハードウェアを提供できるところにも魅力を感じていました」

入社前から副業に関心があった清水が本格的に副業をスタートさせたのは2022年。背景にはこんな想いあったと言います。

清水

「セカンドキャリアとしてコンサルタントとして活動したいと考え、2018年ごろからプロボノ団体やPMI(プロジェクトマネジメント協会)の研究会に参加していました。中小企業の経営層や事業部トップの方々とお話する中でさまざまな社会課題や経営課題があることを知りましたが、本業のシステムを構築する仕事は、あくまでお客さまが求めるものをかたちにすること。さらにその上流にある課題解決にも貢献したいと考えるようになり、副業が認められたタイミングで有償化しました」

制度を利用するに当たっての窮屈さや心理的ハードルはまったく感じていないと清水は話します。

清水

「時間的な制約があるほか、競合となるような仕事は認められないなど、ルールは常識の範囲内。大きな制約は感じていません。また、制度を利用するには会社の承認が必要ですが、副業したい理由と内容について率直に伝えたところ、快く背中を押していただきました。副業を始めた当時もいまも、まったくと言ってよいほどストレスを感じていません」

副業がもたらしたシナジー。逆算思考が両立の鍵に

副業を始めて約1年。すでに本業との相乗効果が生まれていると清水は話します。

清水

「副業で、ある製造業のお客さまから『機械の稼働率が上がらない』と相談を受け、実際に工場に足を運んでみたところ、その設備の前に荷物が山積みになっていたり、作業員の方が設備を離れて他の作業をしていたりすることがわかりました。

お客さまへのヒアリング結果をもとに仮説を立てて経営改善計画を練り上げていくのですが、現場を見て初めてわかることが少なくありません。仮説の精度を高めるためにも、現場を見ることの大切さをあらためて再認識しました。

その後、本業でも現場を見せてもらったことでお客さまが抱える課題の解像度が上がったことがありました。以前に増して現場を意識するよう心がけています」

また、副業に取り組むようになってから感じる変化もあるのだと言います。

清水

「仕事に対する責任感と主体性が高まったと感じています。事業者としてお客さまと相対するとき、お客さまが信頼してくださっているのは会社の看板ではなく、自分という1人の人間。期待に応えなくてはと、さらに一歩踏み込んで考えるようになりました。

また、スピード感の大切さを思い知ったのも副業を始めたからこそ。ITソリューションの場合、システム開発に必要な人員や時間を優先的に考慮してスケジュールを組み立ててしまいがちですが、それは開発側の都合。副業に取り組むようになってから、お客さまがどんな理由で納期を設定しているのかを理解した上で、どうすれば期限内に課題解決できるかを考えるようになりました」

本業の前後や休日など、副業に割ける時間は限られています。両立する上で、清水はスケジュール管理を徹底してきました。

清水

「最近は副業でも納期が設定されるようになってきて、本業以外の自由な時間を充てるという考え方では対応しきれないケースも増えてきました。決められた時間内に仕事をやり遂げるためにはどれだけの時間が必要かを把握した上で、逆算して時間の使い方を決めています」

組織力の底上げに向けた社内ナレッジ共有を。セカンドキャリアに向けた投資にも意欲

▲大学院の同級生たちと

これからは若手の育成にも力を入れていきたいと話す清水。その背景にある想いをこう続けます。

清水

「プロジェクトメンバーの育成は日頃から力を入れていますが、今後はその範囲を広げ、システム開発やプロジェクトマネージャーとして培った技術やノウハウを社内に積極的に共有したいと思っています。

というのも、しかるべき情報が事前にインプットされていれば、もっとうまくできたと思えるプロジェクトが社内には少なくないからです。組織的な取り組みとしてナレッジを蓄積する仕組みづくりをすることで、組織力の向上に貢献できたらと考えています」

一方、セカンドキャリアのための準備も着々と進めていると言います。

清水

「中小企業診断士資格取得に向けて大学院に通っています。現在、修士2年ですが、クラスでは同級生だけでなく修了生たちともコミュニケーションを取る機会があり、さまざまな経験談や事例に触れることができていて、とても刺激的です。

いずれはシステム開発からコンサルティングの領域へと活躍の場を移していくことも想定しているので、コンサルティングを生業にしている方たちと共に仕事する機会を徐々に増やしていけたらいいですね」

副業を始めたことをきっかけに新たな視点を身につけ、視野を広げてきた清水。本業と副業が互いに作用し合うようなキャリアの実現に向けて、これからも新しい挑戦を続けるでしょう。

※ 所属・内容等は取材当時のものです

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