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DXを通じてパナソニック コネクトの未来を創る──
異業種で培った経験で改革に挑む

2021年キャリア入社の瀧口 裕介。モノづくりDXソリューション部でクラウドアプリケーション基盤を企画・構築するかたわら、IT・デジタル戦略企画室を兼務しデジタル化推進の企画・実行にも携わっています。異業種から転身を果たしたからこそ見えるパナソニック コネクトの課題・魅力とは。

Profile

瀧口 裕介

2021年キャリア入社。パナソニックコネクトのITデジタル推進室にて、IT戦略の具現化(One Data、Data Driven)などを担当。製造業・航空事業と渡り歩き、キャリアの軸としては、ITとデータを用いて、事業への貢献を行ってきた。

DXを支援する二部門を兼務。組織の成長に必要な活動の企画・具現化がミッション

2023年4月現在、瀧口はモノづくりDXソリューション部とIT・デジタル戦略企画室の二つの部署を兼務しています。

瀧口

「モノづくりDXソリューション部は、その名の通り、モノをつくるために必要なシステムを導入する部門です。モノ売りからコト売りに向けたクラウドアプリケーション基盤の企画・構築を推進しており、中でも私は、今後プロダクトに付随したサブスクリプションビジネスを展開していくための環境整備などを担当しています。

一方、IT・デジタル戦略企画室はデジタルやITの戦略を考えて実行する部隊です。パナソニック コネクトのIT部門がやるべきことを現状から導き出し、場合によっては自ら遂行するなど、デジタル化推進の企画・実行を担っています」

パナソニック コネクトの次なる成長に向け、二つの観点から業務に取り組む瀧口。仕事をする上でのポリシーについて、こう話します。

瀧口

どのような業務でも、組織に対して貢献できているかどうかをイメージしています。『この仕事にはどんな意義があるのか』を常に想像をしており、そこに明確な答えが出なければ、やめるべきだと提言することもあります。

また、個人的な目線で言えば、成長できるかについても意識しています。できる限り新しいことに挑戦して、スキルを伸ばし続けていきたいので、これまでにない経験ができるかという点も重視しているポイントです。

モノづくりDXソリューション部で仕事を始め、IT・デジタル戦略企画室が新設されたタイミングから兼務するなど、現在のポジションはこうした希望がかなっている状況だと感じています」

変革の当事者となれる環境に惹かれ、パナソニック コネクトへ

組織貢献と自己成長を軸に仕事に向き合っている瀧口。学生時代は、工学部で機械工学を専攻し、研究に取り組んでいたと振り返ります。

瀧口

「周囲の学生の多くは、研究に没頭していたのですが、私自身は研究結果がどう世の中で活きるのか、その実現性について考える機会が多かったです。研究が実社会で活用されることもあれば、そうでないこともあるため、意義を重視する私には性に合いませんでした。将来は研究開発職ではなく、ビジネス領域に関わりたいと感じるようになりました」

就職活動の時期となり、瀧口が志したのは自動車業界でした。

瀧口

「スコープが広い自動車メーカーの業務プロセスを学べば幅広いナレッジが手に入ると考え、自動車業界を志望しました。職種はITエンジニア。縦割り組織になりがちな大企業でも、すべての事業をカバーし、end-to-endでビジネスを学べると思ったのが理由です」

大手自動車メーカーへと入社をした瀧口は、海外拠点を展開するためのシステム導入を担当しました。

瀧口

「会社が新たな生産拠点を海外に立ち上げようとしていた時期で、中国やタイといった国々の工場で使う生産のためのシステム導入を担当しました。その後、インドの生産拠点に赴任し、シニアマネジャーとして生産拠点の運用、現地メンバーのスキル向上を担当。帰国してからは2年ほどデータサイエンティストとしても働きました」

自動車業界で約10年の経験を積み、業務プロセスを一通り学んだ実感を得た瀧口。別の領域で挑戦してみたいという気持ちに駆られた瀧口が、次に選んだのが航空業界でした。

瀧口

「ITプラットフォームにおいて海外企業に遅れをとるなど、国内メーカーがモノづくりに課題を抱える中、日本が得意とする付加価値を提供するサービスに携わりたいと考えました。そこで頭に浮かんだのが、“エアライン・ホスピタリティ”。空のおもてなしに可能性を感じ、大手航空会社に転職しました」

航空会社に入社後、瀧口が配属されたのはCX戦略を立案・策定する部門でした。

瀧口

顧客軸で戦略を練るには、データを活用するITスキルが欠かせません。自動車メーカーで培ったデータサイエンティストとしてのスキルが役立ちました。また、以前から関心のあったお客様に近い領域のビジネスについて学べたことも大きかったです」

コロナ禍による変化が起きたのは、瀧口が入社して1年ほど経ったころ。会社として事業を存続していくために、当初めざしていた方針から方向転換を強いられる苦しい時間がつづきました。そこで、自身の仕事の意義や成長を見つめ直した瀧口は、再び転職を決意します。

瀧口

「次はどの業界をめざそうかと検討している際に、レガシーな印象のあったパナソニック コネクトが変革しようとしているという話を聞き、興味を抱きました。

パナソニック コネクトの存在は、前職時代に参加したIT関連のセミナーでプレゼンを見たときから知っていました。DXの担い手の一人として、自動車メーカーで培ったモノづくりの経験と航空会社で学んだ顧客体験の知見をかけ合わせ、変革をドライブしていけることに魅力を感じ、入社を決めました

前職での経験を活かしてDXを推進。社内に浸透する伝統的な文化の変革にも着手

2021年にパナソニック コネクトへとキャリア入社をした瀧口。モノづくりDXソリューション部に配属後、即戦力として活躍します。

瀧口

「入社してまず取り組んだのが、部内業務のデジタル化です。前職で培ったノウハウをもとにデジタル化していくフレームワークを構築・展開し、資料共有の仕方やプロジェクトの進捗の見せ方を積極的にデジタライズしました。その後、他部署にも横展開し、デジタル化の波を広げていていきました」

これまでの経験があったからこそ感じる、パナソニック コネクトの課題についても瀧口は鋭く切り込んでいきます。

瀧口

「当社では、現場でモノづくりや研究をしている人たちをとても大切にしていますが、これは当社にとって強みであると同時に、部分最適化によるコスト上昇を招きかねず、課題でもあると感じました。

パナソニックグループの長い歴史が社内業務プロセスに根づいていて、たとえば『その作業は差別化要因にならないからシンプルにしていきましょう』と簡単には言えない状況があり、今後はマネジメントをディレクションしていく必要があります」

とくにメスを入れなければいけないと瀧口が明言するのが、生産に関連する業務プロセスです。

瀧口

「IT・デジタル戦略企画室では、“One Data”と呼ばれる世界各国の拠点のデータを利活用できようにし、データドリブン経営の実現に向けた活動を推進しています。そのためには、各国に点在する拠点の業務プロセス・ルールをシンプルかつグローバルに標準化することで、生成されるデータの標準化が重要になってきます。

ただし、現在は拠点・事業で業務プロセスも異なり、利用しているシステムも異なるため、生成されるデータにも差が生じデータの活用の阻害要因になります。

また、グローバルで類似したシステムに多額の保守費用を使っていることも意味しております。この状況をグローバルにシンプル化することは、現場で長く培われてきたものを標準化することを意味します。

モノづくりを大切にしてきた当社にとってチャレンジングな取り組みですが、それによって、生成されたデータを用いて、正しい経営判断の実現をめざしていきます。

また、システムを標準化することによって削減された費用を新たな製品開発に投資できるなど、大きな意義があります。その想いを胸に、個別最適から全体最適に向けた取り組みを推進しています」

こうした変革に取り組む中で、新たな企業カルチャーに触れることが刺激になっていると話す瀧口。とくに実感しているのが端的なコミュニケーションです。

瀧口

「当社には、物事をシンプルに伝えようとするカルチャーが経営層を中心に醸成されていると感じています。ALL HANDS MEETING(全社員集会)などでも、発信される内容が端的で非常にわかりやすい。

大企業では会議資料などにおいて、いかに詳細に漏れなく情報を記載するかという点に力を注ぐケースが多いですが、当社はその逆。『何のために』『何がしたいか』を短く的確なメッセージで伝えることがスタンダードになっています。

それだけ社員に権限委譲されていると理解していますが、そうしたカルチャーに身を置くことで、私自身も伝えたいことをシンプルに表現するようになってきました」

変化の荒波の中でスキルに磨きをかけ、いずれは経営に貢献できるような存在に

2023年でキャリア入社2年目を迎える瀧口。異業種からの転職とはいえ、経験が活かせるという実感があると話します。

瀧口

「自動車メーカーではコストをかけずに生産拠点を増やすことが求められる中、同じシステムを取り入れて生産プロセスを共通化していくスキームを確立しましたが、当社でもその方法論が有用だと考えています。システムを一つひとつ最適化していくのではなく、全体を俯瞰しながら形に落とし込む必要があると考えているからです。

航空会社で培った顧客視点は、モノづくりDXソリューション部で取り組んでいる、モノづくり+αのビジネスモデルを考えていく上で欠かせないものです。CXマネジメントの経験も応用できていると感じます」

そんな瀧口が、パナソニック コネクトに感じている魅力とは。

瀧口

「伝統的なモノづくりの強みはそのままに、社員のマインドが変わってきているのを感じます。今は会社としてのまさに変革時期で、私自身も変革をリードしていくポジションにいるので、従来の考え方を変えていけるところにおもしろさを感じています。自分の携わった業務が明確にバリューとして見える環境はとても刺激的ですね。

また、スキル向上を支援してくれる風土があるのも当社ならでは。IT・デジタル戦略企画室に限った話ですが、外部講師を招いてコーチングスキルを身につけるためのトレーニングを行っています。何をすべきかを引き出してもらえる上、それを学ぶための教育体系も整っているのは魅力的です」

誰もがITとデジタルを当たり前のように活用できるようにすることが目標だという瀧口。次のように続けます。

瀧口

デジタルやITが特別なものではない世界にしていきたいです。IT部門と事業部門が分かれているのが一般的ですが、今やどの事業部もITなくしては成り立ちません。究極的には、独立したIT部門が不要な状態をめざしています。

そのためにも、まずは新しい技術にキャッチアップしながらビジネスへの理解を深めて目標の解像度を上げ、経営にも貢献できるような存在になっていきたいです」

※ 所属・内容等は取材当時のものです

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