大塚製薬株式会社様
大塚製薬株式会社様

大塚製薬株式会社様

医薬品製造実行システム
軽量かつ大画面、処理スピードも軽快。PDAとは比較にならないCF-H1の圧倒的な利便性。
古代史のロマン漂う吉野ヶ里遺跡。そのほど近くの緑に囲まれた広大な敷地に、大塚製薬株式会社様の佐賀工場がたたずんでいます。こちらの工場では「カロリーメイト」「ポカリスエット」等の消費者関連製品と、「ムコスタ」「エビリファイ」等の医薬品原薬を生産。TOUGHBOOK CF-H1は、その医薬品原薬の生産プラントにおいて、スタッフが携行する製造実行システム端末として活躍しています。
写真:大塚製薬株式会社様

納入先
大塚製薬株式会社様

所在地
本社:東京都千代田区神田司町2-9
佐賀工場:佐賀県神埼郡吉野ヶ里町大曲字東山5006-5

写真:大塚製薬株式会社 佐賀工場 外観

医療関連事業と消費者関連事業を柱に、世界中の人々の健康に貢献

「Otsuka - people creating new products for better health worldwide」を企業理念として、世界の人々の健康に貢献することを目的に事業を行う大塚製薬様。佐賀工場では、ポカリスエットやカロリーメイトなどの消費者関連製品と並んで、胃炎・胃潰瘍治療剤「ムコスタ」、抗精神病薬「エビリファイ」など医薬品原薬の生産や、医療機器「アダカラム」の担体ビーズの生産が行われています。

佐賀工場は、欧米・アジア諸国はもとより、全世界へ向けて供給できる体制を持ったプラントであると同時に、緑化優良工場「経済産業大臣賞」(2003年)も受賞されており、従来より軽量化したエコボトルの製造によるCO2削減、食品廃棄物の飼料化など、エコロジー面でも大きな貢献をされています。

写真:医薬品原薬生産プラントの操作室
医薬品原薬生産プラントの操作室

防爆エリアの見直しをしても使いたかったCF-H1

TOUGHBOOK CF-H1は、この佐賀工場の医薬品原薬製造プラントで利用するMES*端末として採用されました。機種選定にあたって重視されたのは、携帯性です。

「ノート型PCだと、バーコードリーダーもいっしょに持って移動しなければなりません。持ち運びしやすい一体型のものを求めていました」と医薬生産課係長の池田 秀二様。

さらに、医薬品原薬工場ならではの特殊な要件がありました。それは、防爆型*でなければならないということです。

この二つの条件があるため、IT推進室の岡本 修一様は、当初、防爆型PDAの導入を検討しておられました。 「しかし、防爆型のPDAはとにかく重いのです。OSもWindowsではありません、画面も小さいので把握できる情報量に制約があり、悩んでいました」(岡本様)

そんな時、TOUGHBOOK CF-H1を見て、「これを入れてほしいと飛びついた」とおっしゃるのは、生産技術課の大塚 紀彦様。「実際に持つと、見た目よりも軽くて驚きました。画面も広いし、スピードもPDAとは比べものにならないぐらい速い。これ以上の機種はないと即決しました」(大塚様)。

CF-H1は防爆型ではないという点がネックになりましたが、「どうしてもCF-H1が使いたかったので、H1が稼働するエリアの詳細な見直しを行い、防爆対象外の物質を扱っているエリアのみ非防爆エリアに変更しました」(池田様)。

*MES:Manufacturing Execution System。製造実行システム。工場の機械や作業手順、入荷、出荷、スケジューリングなどを管理・最適化するITシステム。

*防爆型:機器内部の接点で生じた電気火花を外に出さない構造の機器。可燃性ガス等が生じたり、有機溶剤を使用している場所では、防爆型機材の使用が義務づけられている。


写真:池田 秀二様
生産本部 佐賀工場 医薬生産課 係長 池田 秀二様
「決められた予算の中で、すべての機能・性能を満たすCF-H1というベストな選択ができたと思います」
写真:岡本 修一様
IT推進室(徳島駐在) 岡本 修一様
「最初はPDAの導入を検討していたのですが、CF-H1を見て『これしかない』と確信しました」
写真:大塚紀彦様
生産本部佐賀工場 生産技術課 大塚 紀彦様
「CF-H1を一目見て『これはいい!すぐに導入したい』と思いました」

屋外でも使えるタフさ、晴天下でも明るく見やすい画面

2009年11月、大塚製薬株式会社様の医薬品製造実行システム、『OPERA-MES』が佐賀工場で稼働しました。現在、CF-H1は屋外にある原料受入口と倉庫、そして医薬品原薬の製造工程に配備されています。

まず、原料受入口に横着けされたタンクローリーから、バルブを通じ有機溶剤などの原料が工場へ取り込まれます。その際、作業者はCF-H1を携行し、ID・パスワード(または指静脈認証)でログイン、その場で入荷記録を行います。

「原料受入口には屋根がありませんが、CF-H1なら少々の雨でも大丈夫です。画面が明るいので屋外でも見やすいですね」とおっしゃるのは、医薬生産課の池田 真吾様。

入荷記録に基づき、原料の品名・コード・ロット・数量・入荷日などが、無線LANでサーバーへ送信され、プリンターからバーコード付きラベルとして印字されます。ラベルは、各工程を終えるごとに出力され、出来上がり品に貼って次工程へ送ります。このようなバーコード識別により、在庫や工程を管理し、取り違えミスを防ぐしくみです。また、投入する原料の種類・量・温度などの作業指示も、CF-H1の表示画面に従って行われます。

「作業場所から離れた操作室でなく、その場で入力、リアルタイムにデータベースに反映できるのがいいですね」と、医薬生産課の山田 邦博様は効率化を実感されています。

製造指図記録書のペーパーレス化(作成・承認・発行)のメリットも見逃せません。「従来は、何十頁もの製造指図記録書を毎日プリントアウトしては、記録を手で書き込んでいました。保管すべき紙の量も膨大で、過去の記録を探し出すのに苦労したものです。ペーパーレス化でそうした手間がなくなり、記録の検索がとても楽になりました」(山田様)。

製造記録の確認および承認が画面上でできるようになったので、今ではCF-H1が承認用紙のように、回覧されています。

写真:山田 邦博様
生産本部 佐賀工場 医薬生産課 山田 邦博様
「タッチパネルの操作は軽快そのもの。過去の作業履歴の参照も非常に楽になりました」
写真:池田 真吾様
生産本部 佐賀工場 医薬生産課 池田 真吾様 「CF-H1の画面は明るいので、晴れた日の屋外でも見やすいですね」

写真:製造現場の据え置き型ノートPCとしてCF-30
製造現場の据え置き型ノートPCとしてCF-30が活躍しています。
写真:CF-H1で作業者を認証
タンクローリーで運ばれてきた原料の液体を、受入口のバルブから工場のタンクに取り込む。CF-H1で作業者を認証し、受入量などを記録します。

軽快操作のタッチパネル。大画面で多くの情報を一覧

CF-H1のタッチパネルによる操作は軽快だと、好評をいただいています。

「ペンで画面をポンポンポンとタッチするだけで、きびきび動きますね。クレードルに差して使う時も、マウスは面倒なのでペンを使っています」(山田様)

広い画面で多くの情報を一覧でき、段取り良く仕事が進めることができます。

「たとえば、現在「反応」の工程にかかっているけれども、「乾燥」の方はどこまで進んでいるか、ウィンドウを切り替えながら他の工程の進捗状況を見ることができるので、次の準備も並行してできます。画面の小さなPDAでは、こうはいきませんね」(山田様)。

頑丈設計のTOUGHBOOKですが、導入後1年間、一度も床に落下させたことはないそうです。

「背面のストラップがいいのですよ。手になじんでしっかりホールドできます。ハンドルも手に提げて歩きやすく、非常に素晴らしい設計だと思います」(岡本様)

CF-H1として、本体1台につき予備バッテリーを2本ずつ配備されています。24時間稼働の工場のため、電源を入れたままバッテリー交換できるホットスワップ対応であることも、大きなメリットということです。

写真:ドーム状の背面
手のひらにフィットするドーム状の背面。
写真:使いやすさと持ちやすさを考慮した形状のストラップ
使いやすさと持ちやすさを考慮した形状のストラップ。

ファンレスだから厳しい管理の必要な医薬品製造環境での使用も視野に

大塚製薬様では、今回お訪ねした佐賀工場に続き、次は徳島工場でのMES導入を予定されています。

「CF-H1は、ボディをアルコールで拭いて消毒できますし、ファンレスモデルなので、厳しい管理の必要な医薬品製造環境での使用も考えられますね」(岡本様)。

多彩な特長を活かし、現場の様々なご要望にお応えするTOUGHBOOK CF-H1。活躍の場はますます広がりそうです。


システム図

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頑丈10.4型PC TOUGHBOOK CF-H1