写真:空港内の到着コンコース、壁には全長28mの連結させたディスプレイが続いており、日本料理の映像が映し出されている。
写真:空港内の到着コンコース、壁には全長28mの連結させたディスプレイが続いており、日本料理の映像が映し出されている。

成田国際空港株式会社様

空間演出映像表示システム
(AcroSignサイネージソリューション)
日本に降り立ち最初に歩く到着コンコースで、訪日歓迎ムードを高める大規模空間演出を実現。

課題

日本に到着したお客様に、日本の魅力や“おもてなし”を伝えたい。

解決策

到着コンコースの9か所にプロジェクターやディスプレイを配置して訪日歓迎映像による大規模空間演出を実施。

今までは白い壁に囲まれて歩くだけのコンコースでしたが、この空間演出により、驚きの表情を浮かべながら楽しんで歩いてくださるお客様の顔が見られるようになりました。

成田国際空港株式会社 営業部門 CS推進部
営業企画推進室 室長 平岡 和巳様
Youtube-ZWuTcTlCG2Y

背景

入国審査へと向かう長い通路を、移動しながら楽しんでもらえる空間に

2019年1月から12月までの成田国際空港の国際線発着回数は5年連続で開港以来最高値を更新し、成田空港における外国人旅客数も1822万人以上と6年連続で最高値となりました。年々増加する外国人旅客に向けて、空港の整備・改修に着手した成田国際空港株式会社様が注目したのは、日本に降り立ち初めに歩く「到着コンコース」でした。以前までの到着コンコースは、真っ白な壁に囲まれた入国審査へ向かう通路という位置づけでしたが、この長く巨大な空間を使って歓迎の気持ちを伝えようと、大規模な空間演出の計画をスタートしました。


導入した理由

各エリアの特徴を生かしてプロジェクターとディスプレイを配置

空間演出は第1・第2ターミナルの到着コンコース全9か所で実施され、広い空間ではプロジェクターを最大6台使用した大画面投写を実現。また、窓からの外光がある場所では明るさを保つために液晶ディスプレイを活用し、80v型の大型モデルを最大26台連結した、全長28mのマルチディスプレイをつくり上げました。計画を担当された営業企画推進室室長の平岡様は、「到着コンコースを使った演出の提案をお願いしたところ、各エリアの環境を考慮した大画面演出の案をいただき、これなら日本の魅力を大迫力の映像で発信できると考え採用に至りました」と語ります。


導入後の効果

合計35台のプロジェクターと68台のディスプレイで大規模空間演出

第1・第2ターミナル到着コンコースに設置された空間演出用映像装置は、パナソニックのサイネージソリューションである「AcroSign」で統合的にコントロールされ、あらかじめ登録された起動、終了、コンテンツ放映等のスケジュールに従い自動運転による空間演出を実現しています。

第1ターミナルでは4か所のエリアで空間演出を実施。そのうち4階にある3つのエリアでは解像度1920×1080のフルハイビジョン液晶ディスプレイTH-80SF2HJをそれぞれ18台、24台、26台連結して配置しています。また、2階にある南ウイングでは12,000ルーメンの1チップDLP®方式レーザープロジェクターPT-RZ120JLWを7台使って演出しています。どのエリアも動く歩道に沿って一直線に配置されており、移動しながら鑑賞できるようになっています。

第2ターミナルでは5か所のエリアを演出しており、プロジェクターPT-RZ120JLWを6台×4か所、4台×1か所で構成。最も広いエリアで投影面積68㎡の規模となり、空港ならではの大空間を存分に活用した演出となっています。

コンテンツは、移動中でも視覚的にイメージが伝達できるよう短い映像を繰り返し表示。観光資源の4要素である自然、文化、食、気候をテーマにした風景映像や、訪日外国人が旅をする様子が繰り広げられ、これから始まる日本観光に対する期待感を醸成するような内容になっています。平岡様は、「今までは白い壁に囲まれて歩くだけのコンコースでしたが、この空間演出により、驚きの表情を浮かべながら楽しんで歩いてくださるお客様の顔が見られるようになりました。日本の良さを感じてもらえていると思います」と語ります。

万が一の災害時には、緊急情報案内ツールとしても活用

通常は空間演出として活用されていますが、成田国際空港様では地震や異常気象などに備えて緊急情報表示用のテンプレートを用意しています。大画面のため、大きな文字で瞬時に情報伝達ができると期待されています。施設保全部 情報通信グループの椎名様は、「表示情報を柔軟に変更できる映像機器というのは緊急時において非常に有効な手段です。刻一刻と変化する状況に対する即時性という意味でも、今後の活躍が期待できます」と話します。

写真:空港内第3サテライト4階のマルチディスプレイに映し出された平等院鳳凰堂の映像。
横長の映像コンテンツをマルチディスプレイで表示。
写真:空港内第3サテライト4階のマルチディスプレイに映し出された登山している人たちの映像。
明るい空間でも映える700cd/㎡の高輝度ディスプレイ。
写真:空港内第3サテライト4階のマルチディスプレイに映し出されたねぶた祭りの映像。
動く歩道に沿って26台のディスプレイを配置し、全長28mの空間演出を実現。
写真:本館2階中央北側に設置されたマルチディスプレイ。繋ぎ目無く映し出された平等院鳳凰堂の様子。
プロジェクター4台を使用して繋ぎ目の見えない大規模投写を実現。
写真:本館2階中央北側に設置されたマルチディスプレイに目をやりながら歩くお客様の様子。
カーブする通路に沿ってプロジェクターを配置し、全長27mの空間演出を実現。
写真:本館2階中央北側に設置されたプロジェクター。美しい渓谷を下る2艘の小舟が映し出されている様子。
1チップDLP®方式プロジェクターにより、目の前で見ても迫力ある描写を実現。

システム概要

システム構成:第1ターミナル到着コンコースは4か所。4階第1サテライトには液晶ディスプレイ TH-80SF2HJ × 18台(全長19m) 第2サテライトの液晶ディスプレイ 24台(全長25m) 第3
システム構成:第2ターミナル到着コンコースは5か所。すべて本館2階にあり、北側にはプロジェクター PT-RZ120JLW × 6台(投影長23 m、投影面積58 ㎡)、中央北側は4台(投影長18 m、

納入機器

  • AcroSign管理サーバー × 1式
  • AcroSign STB(EM-JDSSC3STD) × 9台
  • 1チップDLP®方式プロジェクター PT-RZ120JLW × 35台
  • 80型液晶ディスプレイ TH-80SF2HJ × 68台

お客様紹介

日本を代表する空の玄関口として、質の高いサービスを提供

成田国際空港を運営している成田国際空港株式会社様は、2018年に第1・第2ターミナルのバリューアップを目指し大規模リニューアルを発表しました。各種手続きの自動化や案内表示の分かりやすさ向上、また“ウェルカム感”の演出など、2020年の夏に向けて様々なサービスの改革を実施されています。

写真:上空から撮影した成田国際空港の様子。
写真提供:成田国際空港(株)
人物写真:成田国際空港株式会社 営業部門 CS推進部 営業企画推進室 室長 平岡 和巳様(写真右) 成田国際空港株式会社 空港運用部門 施設保全部 情報通信グループ 椎名 慧様(写真左)
成田国際空港株式会社 営業部門 CS推進部
営業企画推進室 室長 平岡 和巳様(写真右)
成田国際空港株式会社 空港運用部門 施設保全部
情報通信グループ 椎名 慧様(写真左)


関連機器・サービス

製品画像はありません

AcroSignサイネージソリューション

「多様なコンテンツ」を「最適なシステム」で「豊富なデバイス」へ発信するデジタルサイネージソリューション。


製品写真:PT-RZ120JLW

1チップDLP®方式プロジェクター PT-RZ120JLW

小型、軽量、高輝度を追求。鮮明な映像を提供する12,000 lmプロジェクター。


製品写真:光ID送信機能内蔵液晶ディスプレイ SF2Hシリーズ TH-80SF2HJ

光ID送信機能内蔵液晶ディスプレイ SF2Hシリーズ TH-80SF2HJ

駅や空港など公共の場や明るいロビーでも鮮明に情報を発信する大型ディスプレイ。